つながりが生まれるレッスン

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杉田 久子(すぎた ひさこ)さん

インタビュー 連載第2回

今月のサロネーゼは、浜松で『クッキングスタジオ チャコ』を主宰する杉田久子さん。ガス会社の料理教室に長年携わった後ご自身の料理サロンを立ち上げ、早14年。メニューが毎月変わる料理講座のほか、ケーキ・パン講座も定期開催していらっしゃいます。「毎月通うのがとても楽しみ」と、生徒さんに熱烈に支持されている杉田さんとサロンの魅力を探るべくお邪魔したレッスンの続きをご紹介します。

掲載日: 2010/11/15(月)

体で覚える実習スタイル

sugita2-1.jpg楽しい会話と笑い声に包まれた活気ある雰囲気の中、2班に分かれた生徒の皆さんの素晴らしいチームワークで、次々に料理ができあがっていきます。

「では次に海老芋まんじゅうを茹でていきまーす。皆さん見て下さいね~。」

先生の掛け声で、作業中だった方も手を休め集合します。

「まず、つぶした海老芋をラップに広げ、むき海老などと混ぜた餡を包み、まんじゅうの形を整えます。そして上をラップの端でくるっと結び・・ここがちょっと難しいかもしれませんが頑張って。きっちり結んでおかないと、茹でる時にお湯が入ってしまうので気をつけてくださいね。そして、沸かしたお湯にラップごと入れ、約10分茹でます。お湯は、指の第二関節くらいで茹でるのがちょうどいいです。ではお1人1個作ってやってみてくださいね」

杉田さんの実演後、早速生徒さんが順番にとりかかっていかれます。ですが、意外に難しそう・・。

「先生、お芋がうまく広がりません~」
「あれ、どうやって結ぶのでしたっけ?」

と困っている生徒さんに、「あ、ここはこうして・・」と、アシスタントさんと共にすぐにアドバイスをしていく杉田さん。sugita2-2.jpg

作ってみてわからないことをすぐ質問できるのは、実習スタイルならではの長所。
「実習しないと覚えられない」という生徒さんの声に応えて、いつもこのスタイルでレッスンを展開しているそう。

ですが、生徒さんに負担なく料理を楽しんでもらえるように、あらかじめメニューを作っておく場合もあるそう。。例えばこの日は、5品のうちの1品、「沢煮椀」は事前に用意をしておいたとのこと。
全体のバランスや所要時間も熟考した、スムーズなレッスン構成が考えられています。

秋の彩り豊かな食卓に

sugita2-3.jpgお料理も完成に近づき、出来上がっているものから、杉田さんの盛りつけのデモンストレーションが始まりました。

「今日は秋のメニューですから、幽庵焼きの鰤には木の葉を添えましょう」

紅葉した葉を、ほどよい焼き色がついたふっくらおいしそうな鰤の下に敷いていき、はじかみを添えます。ぐっと秋を感じる一皿になりました!

細やかに気を配りながら、美しく見えるよう一品一品盛っていく杉田さん。ひととおり全てのメニューの盛り付けが終わると、早速生徒さん方がそのお見本を参考に、人数分盛り付けていかれます。

sugita2-4.jpg盛り付けをする方、片付ける方、洗いものをする方、拭いていく方・・・と、うまく役割分担し動いていかれるので、試食の準備が整うと同時に、テーブルも洗いものも片付いていきます。

「ではみなさん、お座り下さ~い。あたたかいうちに召し上がっていただきたいのでどうぞどうぞ」

あっという間に配膳も終わり、杉田さんが皆さんに着席を促します。
食卓には、華やかながらも落ち着いた秋カラーのフラワーアレンジメントを中心に、秋の味覚が詰まったお料理が並び、湯気とおいしそうなにおいが食欲をそそります。
生徒さん全員が着席して、さあ、試食の開始です!sugita2-5.jpg

かけがえない出会いや時間

sugita2-6.jpg「いただきまーす!」

「おいしい~!」「おいしいね~」と笑顔が伝わる生徒さんの声。そして、嬉しそうに微笑む杉田さんも加わって、試食タイムは様々な話題で話が弾みます。

「本当に素敵な生徒さん方で、いつもいろいろな情報をいただいているんです」

と杉田さんも楽しそう。
「クッキングスタジオ チャコ」では、時折生徒さんの声かけで、杉田さんも一緒にランチに出かけることもあるそうです。

レッスンへの参加をきっかけに交友関係が広がったり、様々な新しい情報を得られたりするのは、生徒さんにとって通う楽しみの一つ。
レッスンは、料理を学ぶだけでなく仲間とおいしい時間を楽しむかけがえない時間です、と話す生徒さんも。

通っている年数の長短は全く関係なく、始めての方でもすっと溶け込め楽しく参加できる雰囲気も「クッキングスタジオ チャコ」の大きな魅力のようです。

14年間一度も同じメニューなし!

sugita2-7.jpgそして、毎回いろいろなお料理が学べるのも生徒さんに好評な点ですが、なんと、14年の間杉田さんは一度も同じメニューを出したことがないそう!

「料理講座もケーキ講座も毎月みなさん楽しみに来て下さるので、そこはこだわって、毎回新しいレシピを考案しています。とっても大変ですが(笑)」

と笑う杉田さん。
そういった努力も、生徒の皆さんに長年にわたって支持される秘訣なのでしょう。

生徒さんの中には、通い始めてから毎回レッスンと料理の写真を撮り1枚にまとめ、次回のレッスン時に参加者全員へ配布してくださっているという方も!
ご自分がご欠席の時でも、工夫して作成していらっしゃるそう。なんとも嬉しい応援です。

「本当にありがたいです・・皆さんのいろいろな応援があって続いていると思います。生徒さんにはいつも感謝しています」

と、これまでの分をまとめたファイルを見ながら感慨深そうな杉田さん。生徒さん方への感謝の気持ちをおっしゃいます。

健康を支える食生活の大切さを伝えたい、という思いを込めて開いたという杉田さんの料理サロン。食の大切さはもちろん、食を通じてあたたかい人と人のつながりも生み出しています。

楽しい余韻の残るレッスン

sugita2-8.jpg皆さんが食べ終わった頃をみはからって、杉田さんとアシスタントさんから栗ようかんが配られました。食後のちょっとした甘いものは嬉しい配慮です。

続いて、生徒さんのお一人からの差し入れも配られました!

「浜松にある『大しろ』の豆大福、とってもおいしいのでぜひどうぞ~」

と、一人ずつに配って下さいます。
そして話題はおいしい和菓子屋さんのことに。また新たな話題で楽しい会話が盛り上がります。

そして、お茶とおいしい和菓子をいただきながら、今日のレシピの復習と質問タイムです。もう一度杉田さんから細やかな説明がなされ、質問にも丁寧に答えていかれます。

テーブルのお花についても紹介され、皆さんとても興味深そう。
お料理にプラスしてこうした知識が学べるのも嬉しいところです。

お腹もいっぱいになったところで、あっという間に3時間が過ぎ、終了の時間となりました。

食器を片づけ、次回の確認をして、楽しい余韻をお土産に皆さんが帰っていかれます。「今日もありがとうございました、お気をつけて」

お一人ずつに挨拶をして見送る杉田さん。

料理の知識だけでなく、仲間との出会いや情報も得れる充実したレッスンを通じ、多くの方に長年支持されている理由が伝わってきました。

次回は、レッスン後にうかがった杉田さんのインタビューをお届けします。どうぞお楽しみに!

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次回へつづく


インタビュー・テキスト=窪田みゆき

写真=菊池友理

前回インタビューはこちらから

プロフィール

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杉田 久子さん

料理研究家/栄養士/食育インストラクター/料理教室「クッキングスタジオ チャコ」主宰

・ SBS学苑提携料理教室「男のチャレンジクッキング」講師
・ 静岡服飾美容専門学校非常勤講師
・ ウィズガス「全国親子クッキングコンテスト」東三河大会審査委員
・ 浜松市公民館「男の料理」
・ アイミティ浜松「食育クッキング」講師
・ 浜松シルバー人材センター「離乳食」「介護食」講座講師
・ 浜松FM放送「Brush of Life」にて料理・ケーキレシピを紹介
・ 愛知県「お菓子の城」に超大型シュガークラフト「眠れる森の美女」を出品

【過去実績】
・ 中部ガス株式会社 豊橋・浜松「サーラ料理教室」講師
・ 名古屋栄中日文化センター料理教室講師
・ 東海福祉専門学校非常勤講師
・ フランス・パリのル・コルドンブルにて製菓研修
・ スイスのリッチモント製菓学校にて製菓研修
・ 静岡県主催「椎茸料理コンクール」ケーキ部門にて優良賞を受賞
・ 遠鉄百貨店友の会冊子にケーキレシピ掲載
・ 浜松フリーマガジン「ウィーラ」に恋めしレシピ掲載
・ サッポロワイン「サンタ・リタ」赤白ワインに合う料理レシピカード採用

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クッキングスタジオ チャコ

・ 全国料理学校協会認定校
・ NPO食育インストラクター協会推進校
・ 遠鉄百貨店友の会提携料理教室
・ 教室内容
  ルンルンクッキング教室/和・洋・中・エスニック料理
  ケーキ・パン教室
  プライベートレッスン教室
  季節イベント教室
  食育教室
  フルーツカッティング教室
  企業向けメニュー提案・料理撮影

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レシピ

れんこんとしめじの山椒風味

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材料

れんこん・・・150g
しめじ・・・60g
実山椒・・・小1/2
サラダ油・・・適量
酒・・・大1/2
醤油・・・大1
みりん・・・大1/2

作り方
  • れんこんは、皮をむいて薄い輪切りにし、水にさらして灰汁抜きをし、水気を切っておきます。
  • しめじは、石づきを取って、食べやすい大きさに分けておきます。
  • 鍋にサラダ油を熱し、れんこんとしめじをさっと炒め、酒、醤油、みりん、実山椒を加え、炒め合わせます。

レシピ

海老芋まんじゅう

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材料

海老芋・・・200g
塩・・・少々
牛乳・・・20ml

【A】
むき海老・・・70g
生椎茸・・・1個
玉葱・・・20g
生姜・・・少々
塩・・・ひとつまみ
酒・・・小2
片栗粉・・・小2

【B】
だし汁・・・400ml
塩・・・少々
砂糖・・・小1
酒・・・小2
醤油・・・小1
片栗粉・・・小2
人参・・・20g
舞茸・・・40g
三つ葉・・・4本

作り方
  • 海老芋は皮をむいて、鍋に入れ、米のとぎ汁を海老芋がかぶる位まで加えてから加熱し、軟らかく下茹でします。温かいうちにマッシャーで滑らかになるまでつぶし、塩、牛乳を加えてよく混ぜます。
  • (A)のむき海老は叩いて細かくし、生椎茸、玉葱はみじん切りにします。(A)の生姜をすりおろして加え、塩、酒、片栗粉を混ぜて、まんじゅうの餡を作ります。
  • ①を4等分し、1人分をラップに広げ、②の餡を包み、まんじゅうの形を整えます。
  • 鍋に湯を沸かし、③をラップごと入れ、約10分茹でます。
  • 人参は千切り、舞茸は手で裂き、三つ葉は1.5cm長さに切ります。
  • (B)を鍋に入れ、人参と舞茸を加え火にかけ、野菜に火が通ったら、片栗粉を同量の水で溶いたものを加えとろみを付けます。
  • ④を碗に盛り付け、⑥をかけ、三つ葉を散らします。