――料理の腕があがる実感を持てる、とても楽しい学びの時間でした！すぐに帰っておうちで作ってみたくなりますね。
まずはお教室の情報を教えてください。

青柳さん　ありがとうございます。
レッスンはコロナ以降は2カ月に1回ほどの開催で、毎回テーマを決めて開催しています。
デザートも入れて6品をご紹介しており、内容は和食がほとんどですが、中華や洋食レッスンもあります。
クリスマスやおせちレッスンは特別で、品数が多くなります。

――毎回のテーマはどのように決めているのですか？

青柳さん　毎年はじめに、今年作りたいと思うものを書き出し、その中から季節に合った中心になる料理を決めて、それから残りの5品を決めます。

例えば、まずばらちらしを作ろうと決めたら、菜の花を飾りたいから春がいいよね、ばらちらしに手がかかるから、ほかのものは簡単にできる旬の新じゃがを使ったものにしよう、ひじきも新物がでるからサラダにしよう、菜の花の茎と葉が残るから、菜の花豆腐を作ってお吸い物の椀種にしよう、デザートは桜をテーマにしよう・・という感じで決めていきます。
おうちで作りやすいように、そして何度でも作っていただけるように、レシピはできるだけ簡単になるよう心がけています。

「日常の料理を非日常で楽しんでほしい」という思いが伝わります

――季節を取り入れてお料理の組み合わせを考えていく過程はワクワクしますね。
お料理と器との合わせ方や、テーマに合わせたテーブルセッティングやお花もとても素敵でした。

青柳さん　テーブルセッティングの教室ではないのですが、日常の料理を非日常で楽しんでいただきたいので器やお花にも力を入れています。

今日もそうなのですが、お花は信頼するフラワーデザイナーさんに依頼しています。テーマと料理とイメージを伝えると、イメージ通りのアレンジを作ってくれるのです。
特にクリスマスレッスンには力を入れていて、もう今から今年のクリスマスはこうしましょう、と話し合っているんですよ。
これまでには、天井からグリーンを吊り下げて空間を使ったアレンジをするなど、毎年様々なサプライズをご用意して生徒さんに楽しんでいただいています。
生徒さんが喜んでくださることが何より嬉しいです。

生徒さんの喜びが自分の喜び

――お教室をはじめた経緯を教えてください。

青柳さん　来客が多い家庭で育ちおもてなしを手伝っていたこともあり、小さい頃から料理好き、おもてなし好きでした。
学校卒業後は料理とは関係のない会社に勤めましたが、その後結婚し主婦となり、息子が中学校に入ってから仕事をしたいと思い探していたところ、レシピ作成の仕事をたまたま見つけ応募したところ通り、2年半レシピ開発の仕事をしていました。

その後親族が経営する会社に誘われそちらでレシピ開発することに。
新商品の開発や料理指導を中心に、様々な挑戦や新しい取り組みをしてきました。

教室は、料理を教えてほしいという友人の声に応えて5人からスタートしました。
最初は友人だけだったのですが、紹介や口コミで徐々に増えていき、コロナ前は月に160名くらいご参加いただいていました。

――一度参加すると通い続けたくなる生徒さんのお気持ち、よくわかります。

季節を楽しむ料理と器の提案は、おもてなし上手のヒントがたくさん詰まっています

――お教室を始めてみていかがでしたか？

青柳さん　たくさんの方にお越しいただき感謝ばかりです。
ご紹介した料理を、家族が大好きです、よく作っています、と言っていただくと幸せな気持ちになります。

――教える先生も、教わる生徒さんも幸せな気持ちになりますね。
レッスンで大切にしているのはどのようなことでしょうか。

青柳さん　料理においては、季節感を大切にしています。レッスンでは、1名で参加されている方も、お友達同士で参加されている方も、同じように楽しんでいただけるように声かけを心がけています。
楽しかった、美味しかった、と思っていただくことが「作ってみよう！」という気持ちにつながるので、そう思っていただけることを目指しています。

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生徒さんに楽しんでほしいという気持ち、料理への愛情、そして、料理を教えるという仕事への責任感と同時に、生徒さんをとても大切に思っていらっしゃることをお話のはしばしから感じました。
それらがあたたかいおもてなしに表れ、生徒さんが何度でも通いたくなる秘訣なのかもしれませんね。

次回最終回は、お教室の工夫などを伺ったインタビュー後半をお届けします。
どうぞお楽しみに。

インタビュー：窪田みゆき
撮影：下原田 剛史