――山本さんの「スパイスが大好き！」「たくさんの魅力を伝えたい！」という熱が伝わってきてワクワクし、とても楽しいレッスンでした。
まずは、お教室を始めたきっかけを教えてください。

山本さん　ありがとうございます。少しでも多くお伝えしたくて、つい熱が入ってしまいます（笑）。

実は・・食べることは大好きなのですが、会社員の頃はずっと外食派で、料理はそれほど好きではなかったのです。
でも結婚するとそういうわけにはいかないですよね、最初は苦手だった料理も、日々取り組むうちにだんだんとその楽しさがわかり、料理教室に通い、いつしかはまって、その料理教室の運営側になりました。

新しい料理を創作をする時間やふるまう時間がどんどん楽しくなり、料理の道で生きていこう！と決意。さらに様々なことを学んで、独立しました。

自分が料理が苦手だったからこそわかることがあり、同じように思っている方にも料理をつくる楽しさを知ってもらえるきっかけになりたいという想いで開講しました。

「スパイスは魔法かも！」幼い頃にときめいた感動が今につながっています

――そうだったのですね、料理の楽しさに出会って人生が変わったのですね。
数ある料理の中でも「スパイス家庭料理」を軸にしたのはなぜですか？

山本さん　たくさん料理教室がある中で、私ができること、いえ、私だからこそできることはなんだろう・・とすごく考えました。
そして行きついたのが「スパイス家庭料理」でした。

両親が自営で音楽関連の仕事だったため、幼い頃から一緒に様々な体験をし、世界中の国の料理を食べる機会があり、その多くはスパイスが使われていました。
スパイスはほんの少し使うだけでもぐっと美味しくなったり、香りに笑顔になったり、旅行気分を味わえたり。
スパイスって食べ物を美味しく楽しくする魔法なのかも？と感じていたのを思い出したのです。

でも私が提案したいのは、スパイスが主役なのではなく、「家庭料理」をさらに美味しくするためのサポート役、名わき役としてのスパイスの使い方。
スパイスを取り入れることでもっと料理が楽しくなり、食卓も気持ちも豊かになることをお伝えしたいと思っています。

新しい知識に出会う喜び

――そのとおり、今日のレッスンではサポート役としてのスパイスの素晴らしい魅力とパワーをたくさん知り、とてもワクワクしています。

山本さん　ありがとうございます、嬉しいことに生徒さんもそうおっしゃって下さる方が多いです。
「これまでスパイスは苦手だと思っていたけれどこんな使い方があるんだ、もっと知りたい」
「買ったものの使い切れないことばかりだったけど、今では1本使い切る自信がつきました」
「家族が喜んで食べてくれます」
といったお声を聞くと何より嬉しいです。

――共感します。私も、今まで知らなかったスパイスワールドに足を踏み入れた感じです。
新しいことを知るって楽しいですね。

山本さんが誘うスパイスワールドは、楽しくて学びがいっぱい

山本さん　そうですよね、そんな喜びをたくさん皆さんに感じていただけたら嬉しいです。
スパイスは様々な効果効能もありますので、上手に取り入れていただいてご家族皆さんの健康にも貢献できたらなお嬉しいです。

――また、古代小麦（スペルト小麦）もテーマにしていらっしゃるのですね。

山本さんそうなんです。スパイスを使った焼き菓子を研究開発していて、試作と試食をしすぎて小麦アレルギーになってしまって。

悩んでいたところ、SNSで古代小麦なら大丈夫かもしれないですよ、とアドバイスいただいたのをきっかけに試したところ、大丈夫だったんです。
そんな自分の経験も取り入れて、古代小麦を使ったお菓子を開発、販売しています。

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料理の道に飛び込み、ご自分の様々な経験が生かされていることは素敵なことだと思います。
とはいえ、当初 料理教室運営は順風満帆ではなかったそうです。試行錯誤や葛藤、工夫を経てさらに新しいことに取り組んでいらっしゃるこれまでの軌跡について、次回ご紹介します。

どうぞお楽しみに。

インタビュー：窪田みゆき
撮影：原田圭介