――居心地のよい雰囲気のなか、細やかな指導でパン作りがしっかり身につくのを感じました！教室をスタートしたのは2003年4月とのこと、約20年ものお教室歴なのですね。
お教室をはじめたきっかけを教えてください。

白武さん　パン作りを始めたのは30年近く前になりますが、その前から当時発売されたホームベーカリーを使って、本を見ながらよく作っていました。

最初は焼き立てパンが気軽にできて楽しかったのですが、だんだんと味もバラエティも物足りなくなってしまって。

あるとき友人にその話をしたところ、発酵時間や作り方を細かく聞かれ、「そっか、パンってそうやって作るんだ！」と知り、そこからパン作りを学び始めました。
そうしたらすっかりはまってしまって（笑）。

パン作りの奥深さに魅了され、いつしかパン教室を開きたいという夢を実現

――パン作りは、奥深いですよね。発酵時間や温度も重要だと思いますし・・

白武さん　そうなんです。料理は科学と言いますが、パン作りはまさにそうです。ちょっと違うだけで、完成が変わってきます。
それがパン作りの醍醐味でもありますし、はまった理由だと思います。

そして、パン作りを学んでいくうちに、いつしか教室を開きたいと思うようになっていました。

実際に開設を決めたのは、引越しをしてキッチンが少しだけ広くなったのがきっかけです。
まずは身近な方たちにお声を掛けて、レッスンがスタートしました。

――お教室名も素敵ですね。

白武さん　ありがとうございます。
ブランシュ（blanche）はフランス語で白という意味です。教室を始めてもうすぐ20年になりますが、初心を忘れず、真っ白な気持ちを大事にしていきたいと思っています。

生徒さんが主役

――レッスンの開催情報を教えてください。

白武さんJHBS（ジャパンベーキングスクール）の認定教室になっていますので、初級から始まるコースレッスン（受講料2750円～）、とブランシュオリジナルの単発パンレッスン（受講料4000円）があります。
パンのクラスは、パン2種とお菓子1種を作ります。

そのほか、洋菓子レッスンや飾りパンなどの特別レッスンも不定期で開催しています。
ご家庭で作りやすいように手に入りやすい材料を使い、季節やイベントに合わせたメニューを意識しています。

レッスンは最大5名です。

――どんな生徒さんが多いですか？

白武さん　主婦の方が多いですが、独身の方や男性の方もいらっしゃいます。
目的は様々で、パン作りをしっかり学んで教室を始めたいという方、ご家族に美味しいパンを食べさせてあげたいという方、教室をコミュニティとして楽しむ方もいらっしゃいます。

教室に対して求めるものは違っても、それぞれのニーズには全力でお応えしたいと思っています。

趣味の一環という方も、しっかり学びたいという方も。それぞれに合わせた指導を実践

――生徒さんそれぞれのニーズを考えて対応されるのはすごいことです。具体的にはどのように対応されるのでしょうか。

白武さん　たくさん質問して頂いて、個々にもしっかりお話をすることだと思っています。
生徒さんによって教室に求めることは様々ですので、ご要望をくみ取れるようにしています。

例えば、レッスンではつい細かい作り方をたくさん説明したくなってしまうのですが、中には「そこまで知りたいわけじゃない」という方もいらっしゃいますし、逆に、「もっともっと知りたい」という方も。
その方に合わせたご説明やフォローをするようにしています。

以前は、「レッスンで習うのが楽しい。でも家ではあまり作らない」と聞くと、もったいなから作って、と思っていましたが、作る・作らないも含めて人それぞれなんですよね。

でも、教室に来てくださった以上は、「来てよかった！」と思っていただけるように、楽しい時間になるように努めています。

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レッスンを拝見して、また、お話を伺って感じたのが、白武さんが生徒さんを思う気持ち。
「今日来てくださったことに感謝して、この時間を楽しんでもらいたい」という思いが伝わってくるのです。
それこそが「通い続けたいお教室」を作っている理由かもしれませんね。

次回は、お教室運営の工夫や込めている思いをうかがったインタビュー後半をお届けします。どうぞお楽しみに。

インタビュー：窪田みゆき
撮影：原田圭介