――お教室に一歩入った瞬間からときめきが続く素敵なレッスンでした！
まずはレッスン開催情報から教えてください。

野見山さん　ありがとうございます。
現在は、家庭で作れることをコンセプトにしたお菓子レッスン、テーブルコーディネートレッスン、フィンガーフードレッスンを開催しています。

お菓子レッスンは、プロが作るようなものではなく、「お菓子作りって思ったより簡単で楽しい」と思っていただけるような、なるべく手に入りやすい材料を使った、初心者でも作れるお菓子を毎回3種類ご提案しています。
一品目は生菓子、二品目に焼き菓子、三品目は簡単に作れるおやつ菓子の構成です。

お菓子作りのあとは、スープやキッシュなど軽食も２品お出し、季節を取り入れセッティングしたテーブルでご試食いただきます。
単発受講可能ですので、みなさんご都合に合わせて自由に参加されています。

テーブルコーディネートレッスンは、鬼頭郁子先生が理事長を務めていらっしゃる花・芸術文化協会の認定校として開催しており、8回コースです。
毎回講義では基礎知識を学んでいただき、講義の後は、コーディネートしたテーブルで実際にお料理からデザートまで召し上がっていただきます。
ディプロマ取得も可能です。

今日見学いただいたフィンガーフードレッスンは、テーマに沿った10種のフィンガーフードを実習、盛り付けを通して学んでいただきます。

日頃の忙しさを忘れてしまうエレガントなテーブルコーディネートも毎回のお楽しみ

――どのレッスンも盛りだくさんの内容ですね。たとえばお菓子レッスンも、お菓子作りだけでなく、素敵な提供のしかたやアレンジ、それに合わせた紅茶の選び方やおもてなしのアイデアなども学べて満足度が高いと思います。
メニューはどのように決めていらっしゃいますか？

野見山さん　まずテーマを決め、それに準じて決めています。
例えばウイーン菓子がテーマの時はウイーン菓子を3種、マリーアントワネットがテーマならマリーアントワネットにちなんだ菓子3種などです。
できるだけ、お菓子の由来や歴史も一緒にお伝えするようにしています。

――どんな生徒様が多いですか？

野見山さん　紹介制にさせていただいており、40代から60代の主婦層が主流ですが、お嬢様と一緒に受講されたり、若い年代の方がいらっしゃることもあります。
母娘でご参加いただくときなどは、感慨深いものがあります。

教室は、生きがい

――お教室をはじめたきっかけを教えてください。

野見山さん　友人やママ友などの集まりに持ち寄った手作りのお菓子が好評で、教えてほしいとの声をいただくようになり、当初は教室という形式ではなく教えていました。

本格的に始めるには立派な諸先生方がいらっしゃるのに、私の技術では…としり込みしていましたが、子ども達が高校を卒業して巣立ち、次の生き甲斐を考えたときに、今までやってきた中で一番自分の好きなこと・・お菓子作りやテーブルコーディネートなど伝えることを自分のスタイルでやってみたいという気持ちになりました。

友人や家族の応援をもらいながらスタートし、いつのまにか9年目を迎えました。
通ってくださる生徒さんのおかげで続けてこれたことに心から感謝しています。

「大好きなおもてなしを仕事にできることに、心からの幸せを感じています」

――教室を開いて良かったと思うことはなんでしょう？

野見山さん　子ども達の手が離れると、今まで子どもを通じてお付き合いあった方々やママ友との交流も少なくなってしまいます。
ですがお教室をしていると毎月様々な方にお会いでき、楽しい会話が生まれ、日々が新鮮です。

また、参加者の皆さんに喜んでもらえるように、自分自身のブラッシュアップや流行にもアンテナを張るようになり、やりがいや生きがいを感じることができ、幸せを感じます。

――幸せな人の元には幸せが集まってきますよね。お教室に入った瞬間に感じたときめきは、野見山さんの「幸せな気持ち」が伝わってきたからなのかもしれません。

=======================================================

「大好きなおもてなしを仕事にできることに、心から幸せを感じる」と教えてくれた野見山さん。教室の枠を超え、生徒さんがほっと安らぐ癒しの場になっていらっしゃることも感じます。

次回最終回は、お教室運営の工夫や込めている思い、これからの夢などをうかがったインタビュー後半をお届けします。

インタビュー：窪田みゆき
撮影：下原田 剛史