――教室をスタートしたのは2011年1月とのこと。長年続くには、オンリーワンの魅力や、様々な工夫があってのことと思います。どのような取り組みをしていらっしゃいますか。

奥田さん多くの生徒さんに通っていただき、長く続けてこれて本当にありがたいことだと思っています。
この教室ならではの特徴としては、薬膳の知識と食育・野菜ソムリエの勉強で得た栄養学の知識をかんたんに日々に取り入れやすくしたレシピをお伝えしていることと、パンやケーキの講師経験もあるので、たまに目先の変わったレッスンも提供していることでしょうか。
生徒さん達が飽きないように様々なレッスンを開催しています。

工夫としては、学生時代から20年以上、いくつかの教室に通いましたので、生徒である経験もいかして、居心地がよく通い続けたい教室であるよう心がけています。

薬膳の知識と食育・野菜ソムリエの勉強で得た栄養学の知識を取り入れたレシピを開発

――どのような生徒さんが多いですか？

奥田さん大人のクラスの皆さんは健康や美味しいもの、食材への関心も高い方が多いです。共通の関心が食や健康なので年齢層が違ってもすぐに和気あいあいとなって仲よくなられます。

キッズクッキングは保護者の皆さんが食育に関心を持たれ、おおらかにお子様を見守ってくださる方が多いと思います。のびのびと素直で優しい子が多く、初めての子同士、年齢が違っても楽しいムードです。

――どちらのクラスも、ここでの生徒さん同士の出会いは貴重な機会でありそうですね。
集客はどのような工夫をなさっていますか？

奥田さん主にInstagram、ブログなどのＳＮＳと朝日新聞の地域情報誌ぶんぶんさんへの掲載です。
ぶんぶんさん主催のレッスンも開催しており、その際は宝塚駅からの送迎サービスをしていただいておりますので、遠方のお客様もご参加しやすく喜ばれています。

一生、勉強

――今も勉強していることはありますか？

奥田さん薬膳は中国4000年の歴史からなるもので奥が深いので一生勉強だと考えています。
二十四節気など日本の伝統にも深く結びつくものが多く知らないことがまだまだあります。

栄養学や野菜についても新しい学説や品種など進化していることがあったり、スーパーフードや新しい食材もどんどんでてくるので知りたいことがたくさんあります。
ＳＮＳなどでいろんな専門家と繋がって教えていただくことも多く楽しんで学んでいます。

――トレンドも様々に変わりますし、食の世界は奥深いですよね。
改めて、お教室を運営するにはどんな要素が必要だと思いますか。

奥田さんコミュニケーション力でしょうか。私はもともと人と接するのが大好きなので毎日楽しいです。

目標は、「手作りや化学調味料に頼らないお料理で健康な食のハードルを下げる」こと

――ところで、キッチンがとてもすっきりとして使い勝手がよさそうですが、ご自身にとってキッチンはどんな場所ですか？また、どのような工夫をしていらっしゃいますか。

奥田さん　キッチンはまさにホームベースです。
子どものころから自分のキッチンが欲しいと思っていたので24時間閉じ込められてもキッチンなら何日でも大丈夫です（笑

キッチンの使い勝手で工夫しているのは、
・多人数がキッチンに入っても渋滞しづらいように水栓を２つ付けた
・ガス元栓やコンセントを必要なところに多めにつけた
・手元がよく見えるようにフラットな天板とコンロ前をガラスにした
ことなどです。
また、ガスオーブンを可動式にして空間をうまく活用しています。

――最後に、今後の教室の展望や夢を教えてください。

奥田さん　これまでの教室で人気のメニューなどをまとめた「発酵食6回コース」や「家族が健康になる食育コース」など、お料理初心者や発酵食初心者の方がまず最初に通えるクラスの定番化をしたいと思っています。

そうした活動を通じて、手作りや化学調味料に頼らないお料理ができる健康な食のハードルを下げていきたいと思います。

教室は私にとって生きがいでありコミュニケーションの場です。レッスンは仕事でもあり一番テンションの上がる楽しい時間です。
これからも生徒さんに楽しく通い続けていただける場所でありたいと思います。

――素敵なインタビューありがとうございました！

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教室は生きがいで、生徒さんと、生徒さんのご家族やまわりの方に喜んでいただけることが何よりも幸せと話す奥田さん。
これからも「手作りや化学調味料に頼らないお料理ができる健康な食」を自然体で伝え、共感が広がり続けていくことと思います。
美味しく健康になるお料理が楽しく学べる、素敵なお教室でした。

インタビュー：窪田みゆき
撮影：伊藤 裕司