『日本糀文化協会』大瀬由生子さん
「心と身体が喜ぶ」発酵料理教室
――大瀬先生、どうぞよろしくお願いいたします。早速ですが、現在はどのような活動をされているんですか?
現在は、発酵食作りをメインにレッスンをしています。
実は発酵料理にも季節があるので、例えば今の時期ならお味噌作り。大豆を茹でてつぶして、糀と塩と合わせて…という具合に、一からお味噌を作ります。
お味噌は、出来上がるのに半年以上はかかるので、私が昨年作った味噌を使い、簡単な味噌料理を食べてもらいます。味噌汁だけではない、味噌の活用法がわかると生徒さんから好評です。
発酵料理に欠かせない「糀」は、蔵元さんにお願いして作っていただいている日本糀文化協会のオリジナル
―すごい。お味噌を一から作れるんですね!
はい、自分で作ったお味噌はとってもおいしいのです!
自分の作ったものを自慢することを「手前味噌」と言いますが、これは、自分の作った味噌が一番おいしいということから生まれた言葉ですから。その言葉通りなんです(笑)
他に、今、ブームの甘酒も家で単に作れますよ。甘酒は飲むだけじゃなくて、日々のお料理に甘みとして生かせます。お砂糖を使わない料理やスィーツが作れるんです。
先人たちの暮らしの知恵を、現代の暮らしでも生かしてもらえたらと思っています。
先日は、NHKの教育番組で、福島地方のお漬物三五八漬け(さごはちづけ)の解説をさせて頂きました。三五八漬けとは、福島県、山形県、秋田県などから昔から伝わる麹漬けです。名前の由来は、食塩、麹、蒸米を3:5:8の割合で混ぜあわせたから。ぬか漬けのように混ぜる手間もなく数時間から1日の漬け時間で、甘みある漬物が出来上がります。
楽しそうにお話してくださる大瀬先生
たくさんの糀に関する汎用性を生き生きと語ってくださった大瀬先生。
大瀬先生は、料理研究家としてもう30年という大ベテランです。
ご自身の著書は40冊以上にのぼり、NHKをはじめ、テレビや雑誌などのメディアにも多数出演。「心と身体が喜ぶこと」をテーマに、日本の食文化・糀の魅力を国内だけでなく、世界中に発信し続けています。
先生の著書♪
食育が発酵料理の原点
――なぜ発酵料理に興味をもたれたんですか?
長く料理研究家としてお仕事をさせてもらうなかで、主婦にお料理を教えるだけではなく、小学校の授業や保育園の子どもたち、また父兄の方々への食育の講座を依頼されることが多くなりました。
食育講座を行うと、子どもたちの好き嫌いが多かったり、いじめが多かったり、色々な問題があるなと感じて。この問題は、もしかして食が影響しているのではと思ったのです。
“食べたもので自分の身体は出来ている”わけで、食べ物の影響で心も体も作られると考えると、食生活の乱れによって心と身体が変わってくるわけです。
「食べることは生きること」という本にも書いたのですが、和食を食べることが、子どもたちの未来につながるんじゃないかと。
そして和食を掘り下げていくと、和食の礎となっている、味噌・醤油・みりん・酒・米酢、すべて糀の発酵食品がなければ和食は作れないのですから、発酵食品を日本の食文化として伝えていたいと思ったのです。
しかも微生物の働きにより、保存性アップ、美味しさアップ、栄養価アップ、吸収率アップ、そして腸も活性し免疫力も上がり、体調がよくなる。それだけではなく、心も前向きになるし、美容効果もある!こんなに素晴らしい発酵食品が日本には昔からあるのですから、これは失ってしまうのはもったいない!伝承していかなければと、日本糀文化協会を設立したのです。
なんとお味噌でイタリアンも作れちゃいます!
――先生にはまず子どもたちへの愛があって、そこから発酵食品にたどりついた、ということなんですね。
そうですね。それに私のお教室には主婦の方が多く参加しているので、家庭料理を大切にしていました。家庭料理は毎日のことなので、手間がかかったら続けていけません。そんな時、発酵料理は、忙しい現代のママたちにも強い味方。漬けるだけで美味しく仕上がる時短料理だし、添加物を使わないでもつくれ、サスティナブルな暮らしができるのですから。
ママたちに、無理なく作れる愛情のこもった発酵料理を伝えることは、それを食べる子どもたちにも良い影響を与えられると思っています。
――子どもの未来の事やお母さんに対する愛情が今の「発酵料理教室」につながっているんですね。
「愛」が大瀬先生のキーワードです
心と身体、そして子どもの未来を大切に考えておられる大瀬先生。次回は愛にあふれた大瀬先生のレッスンレポートをご紹介します。
ディレクション:株式会社COOK ART
インタビュー:太田 えり
撮影: 佐藤 幸一
サロネーゼから皆様へ
発酵料理・発酵の魅力(発酵菌の働き・発酵食品の健康効果など)をお伝えしながら、発酵食品を作ります。また、発酵食品の活用法を和洋中アジアンなどの料理を作りながら学びます。
発酵ある暮らしは豊かな暮らし~先人たちの暮らしの知恵をいかした発酵を、現代に合った形でお伝えします。
生徒さんの声
Aさん
・講座で発酵食品の魅力を学び、我が家の暮らしには発酵食品なしでは暮らせなくなりました(笑)作り方だけではなく発酵の仕組みや菌の働きを教えてくれるので、失敗しらずです。また、発酵食品を使った先生のお料理アレンジが、美味しく作りやすいことも魅力です。
Bさん
・体や美容によい発酵食品の優れた効果を、わかりやすくお話してくれるので、食べなければという気になります。おかげさまで、発酵ある暮らしを始めてから、家族が健康になり快調(腸)です。
また、レシピだけではなく盛りつけも素敵なので、とても参考になります。
Cさん
・先生の講座は、暮らしの中から生まれた等身大のレシピが多く、無理なく続けていける講座です。習ったお料理は、すぐにでも作って見たくなるものばかり。参加者の皆さんは、講座の帰りに材料を買って、すぐに作っています(笑) 学んだお料理は家族にも好評で、我が家の定番料理になっています。
プロフィール
料理研究家
一般社団法人日本糀文化協会代表理事
まちの健康研究所健康アドバイザー
発酵・食育・野菜を中心に、「体と心が喜ぶこと」をテーマに、行政・企業・カルチャーセンターなどの講演・料理講師のほか、レストラン・企業の商品開発・イベントなどでも活躍。
また、社団法人日本糀文化協会代表理事として、日本の発酵食品である糀文化を、日本及び世界に普及・啓蒙活動を行っている。2019年にはイタリア・フランスで味噌講座を開催し好評を得た。
幼稚園や小学校に出向き味噌つくり,小学校での親子クッキング、講演など、食育活動にも積極的に取り組む。
著書は40冊以上。アジア(台湾・韓国)に翻訳されたものある。
NHKあさイチなどテレビにも出演。
水産庁水産政策審議委員歴任(2019年~2023年)
夢は「食で人を幸せにする」
目標は「教育に発酵を」「世界に日本の発酵文化を」
サロン情報
活動内容
【テレビ】
NHK Eテレ小雪と発酵おばあちゃんNHKあさイチ NHKマサカメTV
市立柏研Q所「これってナンダイ?!」
居酒屋小堺クン 東関東人図鑑vol9 夜桜亭日記#72 他
【新聞掲載】
朝日新聞 読売新聞 千葉日報 サンケイリビング 他
【雑誌掲載】
素敵な奥さん ESSE mama’s café レストランウエディング たまごクラブ 私のカントリー
女性自身 お弁当日和 素敵なフラ
朝日れすかエコクッキング連載中 東葛まいにち 幸せクッキング連載中 他
【講演】
暮らしを彩る器店テーブルウェアーショー(東京ドーム)
ブーランジェリー&パティスリージャパン2017(ビックサイト) ホテル&レストランショー(ビックサイト)
千葉県栄養士協会 野田氏栄養士協会 市原市栄養士協会 柏市集団給食研究会
流山幼稚園組合 スィーツフォーラム(新潟・山形・静岡・名古屋・札幌)
小学校(食育授業多数) 幼稚園(食育講座多数) ママたちの食育講座(小学校多数)
ロータリークラブ卓話(柏・お茶の水・丸の内) 他
【動画】
「学校卒業後における障害者の学びの支援事業」生涯学習動画
つくば市食育講座「朝ごはんを食べよう」
中央公民館「発酵食品で健康ライフ」全12回
柏の葉歯科カムカムクッキング 他
【料理監修】
「学園シェフのときめきレシピ」①② 「ペットボトル調理」
プロモーションビデオ:サンリオキャラクターKIRIMIちゃん 他
【商品開発】
無添加柏ふりかけ 無添加しそふりかけ
千葉大はちみつクリームプリン 千葉大味噌焼きドーナツ
ジンジャー生チョコ(柏市ふるさと納税返礼品) 黒みつ醤油かき氷
アレンジエプロン(柏市ふるさと納税返礼品) ねこのこたわし 食育こども包丁
贈り物かしわの葉っぱ(クッキーなど) 他
【メニュー開発】
イタリアレストランコメ・スタ (野田市) さんち家(柏) 超力豚リアグリ(千葉市) 麹蔵(柏市)
とんかつ味一番(大阪) 他
ジャンル:
料理・食育・食材 :
家庭料理
健康食
食育
パン・スイーツ :
飲み物 :
おもてなし・作法・美容 :
おもてなし
テーブルコーディネート
フラワー :
整理収納・お手入れ・防災 :
インテリア・アロマ・カラー :
クラフト・デコレーション :
その他 :
その他
所在地:
千葉県 柏市