クリスマスのおもてなしのご提案

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山田 玲子(やまだ れいこ)さん

インタビュー 連載第1回

Salon de Rは、主宰の山田玲子さんが東京都・浜田山のご自宅で15年前に始めたサロン。「マダムなおうちごはんを、無理なく楽しく大胆に調理!」をコンセプトに、お料理だけでなく、テーブルコーディネート、おもてなしのヒント、そして「笑いの心意気」まで教えてくれる楽しい教室です。男性向けクラスや出張クラスのほか、ケータリングやレシピ開発も好評。浜田山でのクリスマスクラスの模様と、山田さんのインタビューをお届けします。

掲載日: 2009/12/16(水)

◆今月のサロネーゼ◆
今月のサロネーゼはSalon de R主宰、山田玲子さんです。麹町でもクラスをお持ちですが、今回は東京都・浜田山のご自宅サロンで開かれたクリスマスクラスを覗いて来ました!

_SSP6559-2.jpg東京都・浜田山の閑静な住宅街でも、ひときわ目を引く広々とした芝生のお庭と白いお家。こちらで今回のサロネーゼ、Salon de R山田玲子さんの浜田山クラスは行われています。

教室の開始時刻が迫り、生徒さんが続々と集まってきました。 柔らかい日が差し込む部屋に、「こんにちはー」と澄んだ声が響きます。「どうぞー、入って入って」。山田さんは家族が帰ってきたようにリラックスして迎えます。 生徒さんのお1人はお子さん連れで、話を伺うともう8年のおつきあい。「私がオシメ替えたこともあるのよー、覚えてるー!?」と、山田さんは坊やのほっぺをつつきます。お教室というより親戚の家に遊びにきたみたいな温かい安心感。

 

_SSP6562-2.jpg 「今日は取材の方がいらっしゃってますが、普段どおり…えーと、みなさん失敗しないようにっ!(笑)」と先生。今日は7名の生徒さんが集まっていて、うちお1人が初めての方だそう。まず、調理台も兼ねるテーブルで、メニューの説明がはじまります。

テーブルは赤、白、緑のクリスマスカラーでコーディネート。松ぼっくりと小さなオーナメントを組み合わせ、グラスにかけた手作りの飾りが「マーサ・スチュワートみたい!」といきなり好評です。

●まずは講義で段取りを細かく解説

_SSP6621-2.jpg「クリスマスが近いのでクリスマスメニューです。オードブルの3つのカナッペから説明しますね。長ネギ、練りウニ、柚子こしょうと和の食材を使っているので、クリスマスのメニューだけれどお正月にも出せますよー」

調理を始める前に、材料の下準備から細かい解説がされます。「バターは室温でこのくらいに柔らかくしています」と、下準備されたバターをキッチンから持ってきて見せたり、「長ねぎの小口切り」とレシピにあれば、「あんまり細かくしないほうがおいしいの」とか、「焼きあがったらアンチョビをのせる、って書いてあってもみなさんよく忘れるので(笑)、今日はのせてから焼くことにします」と、ポイントが細かく楽しく解説されます。

 

_SSP6755-2.jpg  「長ネギは焼くと甘みが出ておいっしいの。クリスマスなので、長ネギも白いところを使って、なるべく白く仕上げますよー」「練りウニのカナッペはクリスマスの赤い色からイメージしたレシピです」「ツナと柚子こしょうのカナッペは、大人の味。お子さんにはちょっと辛いかな。焼き上がりに万能ネギをトッピングするので、緑色に仕上がります。これで白、赤、緑のクリスマスカラーでございますよ、みなさん!」

「パプリカのムースのポイントはパプリカと玉ねぎをチキンブイヨンで蒸し煮にすること。柔らかい味に仕上げたいので、塩こしょうはしません。それから仕上げにみなさん、キャビアをトッピングしますわよ~」と山田さんの言葉に、生徒さんがわーっと沸きます。「でも7粒ねっ!」と山田さんが言うと、生徒さんからはまた笑い。

講義の前に配られるレシピはとてもシンプルです。山田さんの話を聞きながら、大事なこと、注意点は生徒さんが書き込んでいきます。こうすることで、よりレシピのポイントが伝わっているようです。 講義はここまで。スタートから15分が経過しました。

●キッチンが戦場に変わる!?

_SSP6807-2.jpg「それではやりましょう!」という掛け声を合図に、お教室のムードが一変します。 まずはクリスマスらしくコーディネートされた食器類を一旦、テーブルの端に寄せ、「ここで作業してもらうのは…○○ちゃんと○○さん。キッチンは○○ちゃんね」と配置を指示。
「はい、○○ちゃん、まな板を持っていってそこでネギ切ってください」
「パプリカは蒸し煮できたから、フードプロセッサーにかけて、ゼラチンと混ぜてください、○○さん」
「…あ、○○さん手洗った、じゃあ春巻きの皮を1/4に切って」
「この3人はカナッペを作って。どんどこどんどこねっ!」…と、山田さんは全員に細かく指示を出します。

この日はおひとりを除いてみなさん長く通われてる方で、生徒さん同士も「じゃあ私、○○さん手伝うわ」「これ、もう切っちゃいますよー、先生」と先ほど説明を受けた段取り通り作業を進めます。指示の内容がわかりにくければ、「先生これは…」と質問も活発。

 

_SSP6788-2.jpg 「あ、○○ちゃんはこれやってね」と手を叩くようなジェスチャーの山田さん。「〝これ〟って?」と謎に思っていると、生徒さんがスッと調理台に向き直り、切り分けられた豚肩ロースの入ったビニール袋に、塩こしょうを振り始めました。
「…先生、今のジェスチャーが塩こしょうをして、ですか? 初めての人はわからないのでは?」とご指摘すると、生徒さんが代わりに「このジェスチャーは私も初めてですけど。これでいいんですよねっ先生!」とにっこり。
生徒さんというより、アシスタントのようなしっかりものの皆さんに、お教室が支えられている感じです。

見ていると料理教室というよりレストランの厨房のよう。キッチンがみるみる熱気に溢れていきます。まるで戦場。

 

mitorizu3.jpgこちらのキッチンの特徴はなんといっても間口360センチという広さ。山田さんのお母様がお料理好きで、もともと大きなキッチンだったそうです。
Ⅰ型ですが、対面に作業スペースもあり、キッチンと作業台のあいだも人がすれ違える余裕があります。
 コンロは3つ口。ビルトインのガスオーブンが設置されています。あとは電子レンジと冷蔵庫(ご自宅用と共用)があるだけと、設備は至ってシンプル。食洗器はありませんが、優秀な生徒さんが次々と洗い物をこなしていくので不都合はありません。

_SSP6944-2.jpg「先生、お塩は?」「ピンクのピンクの」……「ピンクねぇ…」(生徒さんしばし探している)……「ピンクない? ほらあるじゃない」 山田さんが差し出したのは小さなガラスのビンに入ったザルツブルクのピンク色の塩でした。
「容器がピンク色、じゃあないんですね(笑)」 よく考えるとさほど面白い会話ではないけれど、山田さんの空気感がその場をどんどん楽しく面白おかしく盛り上げていきます。
「これ全部使うのかしら…」 生徒さんが呟くと、山田さんは遠くにいても「全部は使わないからねっ、半分」とすかさずフォローします。

「じゃあ○○さん、デザート用の板ゼラチンをたっぷりのお水で戻しておいてください」「はーい」 この方が今日が初めての生徒さん。でも山田さんからそう言われるまで、初めての方とはわからないくらいなじんでいらっしゃいました。
「で、温めた豆乳にリコッタチーズを溶かし入れて、しょうゆと砂糖で調味してください。えっと、どなたかお砂糖がどこか、教えてあげて」 初めての生徒さんが長く通われている生徒さんと会話ができるような状況もセッティング。さりげない配慮です。
 「じゃあメインの煮込みの盛り付けです。ディナー皿を調理台に持ってきてくださーい。煮込んだ豆をスプーンでお皿の3箇所にチョンチョンチョンと置いてください。それで、ゆでたブロッコリーの小さいピースを飾ってみます」
「わー かわいー!」と生徒さんから歓声が上がります。「煮込み、ぜひ家でも作ってみたいです。作りおきしておけるのも便利だし」「サラダにトッピングした春巻きもかんたんでおいしそう」と感想も次々と。

 調理を始めてほぼ1時間。試食の準備が整います。

(次回へつづく)
インタビュー=深澤真紀(タクト・プランニング
テキスト=橋中佐和(タクト・プランニング
写真=下村しのぶ

プロフィール

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山田 玲子さん

Cooking Adviser
「Salon de R」主宰

フェリス女学院大学卒業後、 1995年~東京都・浜田山の自宅にて料理教室「Salon de R」を主宰。
小学生の国際交流の活動を通じ、食する事は人の輪なり・・と感じ「美味しい料理はあなたを想う温かい心から」をコンセプトに。
「おいしい!」「すごい!」なんていうお褒めの言葉をエネルギーにして、マダムなおうちごはんを大笑いの中、無理なく楽しく大胆に調理!
お料理とともにおもてなしのコーディネートから笑いの心意気まで伝授いたします。
企業の料理教室講師や、国内での出張料理教室、さらにはNYやHouston、韓国など海外でも定期的に料理教室を開催。
食品会社のレシピ開発やケータリング、各種イベントにも対応。
2002年家庭画報「とっておきのおかず大賞」審査委員特別賞受賞。

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Salon de R

マダムなおうちごはんを、無理なく楽しく大胆に調理! お料理とともにおもてなしのコーディネートから、笑いの心意気まで伝授いたします。 山田玲子の自宅で開かれる浜田山クラスのほか、男性料理教室、出張クラスも大好評。 話題豊富で笑いいっぱい!元気がもらえるサロンです。

Salon de R

 

レシピ

ポークの白ワイントマトオリーブ煮込み 豆の煮込みと
 

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材料

豚の肩ロース…1人100gで切れ
にんにく・・・1片
玉ねぎ・・・80g
セロリ・・・40g
人参・・・40g
オリーブオイル・・・50cc
グリーンオリーブ・・・15粒くらい

【A】
トマト缶・・・1缶
フォンドヴォー・・・100g
チキンストック・・・150cc
白ワイン・・・100cc

糖類
ベーコン・・・1枚
玉ねぎみじん
バター

作り方
  • 肉は厚さ1.5センチくらいにして1切れを半分に切る。
  • 野菜類はみじん切り。
  • 肉に塩コショウと小麦粉をはたいて、オリーブオイルで焼く。
  • 別鍋にオリーブオイルを入れて、野菜類をじっくり蒸し煮にする。肉を入れて、Aも入れてふたをして50分くらい煮込む。
  • 豆は数種類の豆を使う。バターでベーコンと玉ねぎを炒め、豆を入れてひたひたのチキンストックで汁がなくなるまで。
  • お皿に肉を盛り、周りに豆を飾る。

レシピ

赤パプリカのムース
 

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材料

赤パプリカ…300g 大さじ1.5~2
玉ねぎスライス・・・75g
にんにく・・・小1片
ローリエ・・・1枚
バター・・・25g
ブイヨン・・・200cc
板ゼラチン・・・5g
生クリーム・・・80g
塩コショウ

作り方
  • 鍋にバターを溶かして、具をじっくりとソテーして、ブイヨンを加えて15分煮る。
  • ミキサーにかけてから、ふやかしたゼラチンを湯煎でとかして加える。
  • 氷水で冷やかしながらとろみがついたら、8分たての生クリームと合わせる。
  • 器に入れて冷蔵庫で冷やし、頂く前にキャビアとセルフィーユを飾る。