「inizio料理教室/ tu.du.ku.」 依藤亜弓さん
調理学校へ行く夢を持ち続けた学生時代
――依藤先生は、いつから食の道へ進むことを決めていたんですか?
中学の頃には、すでにパティシエになろうと決意していましたね。高校を卒業したら、絶対に専修学校辻調理師専門学校の製菓コースを出て、パティシエになるんだ!と思っていました。本当に単純な理由なんですけど、当時甘いものが大好きで。従兄弟が専修学校辻調理師専門学校を出ていて、「楽しかった!」という話を聞いていたので、じゃあ私も!という感じでした。
学生の頃から進む道を決心
ずっとそのつもりだったんですが、高校で進路を決めるときに担任の先生に「大学に行ってみたら?」と言われて。「辻調は大学を卒業してからでも行けるから」と言われたので、じゃあ一回大学に行くか、ということで、急きょ大学受験したんです。その後も、大学を卒業するタイミングで「いよいよ辻調だ!」と思っていたら、「論文がとても面白いから、大学院に進学しない?」とお誘いを頂いて。 そこでまた辻調は延期になって、院に行くことになりました。
大学院に進学してみたら、学部生に講義を教える、という役回りをさせて頂くことになったんです。そこで理論的に考え、理論的に説明することの大切さを知りましたし、分かりやすく教える、ということが身に付いた気がしますね。
今の料理教室でも、その経験がすごく生きています。生徒さんの悩みを理論的に説明して根本から解決に導くことができるので、生徒さん自身もお料理が楽しくなった!とおっしゃってくださいます。
経験が料理教室に生きています
――院まで進んだことも、先生にとって糧になっているんですね。最終的には製菓ではなく調理の道へ進まれていますが?
大学生になって、成人したらお酒とか飲むじゃないですか。その時に、「あ、毎日甘いものは無理かも」って思っちゃって(笑)。私に製菓は向いていないな、と気付いて、調理の道へ気持ちをシフトさせました。
製菓から調理の道へ
――なるほど(笑)。大学院まで行って、その後調理学校へ進まれたというのは、ずっと料理への情熱が消えなかったのですね。
そうですね。もうずっとブレなかったです。もちろん、大学院で研究している間はその研究に一生懸命取り組んでいたんですが。それでも食べることは大好きでしたし、やっぱり料理の道へ進みたいと思って。27歳になる年に、いよいよ辻調に入学することができました。
最初は若い子ばかりだったらどうしよう…とドキドキしていたんですが、その年の学生は一度社会人を経験した子が割と多かったんです。高校を卒業したての若い子とも仲良くなれて、授業もとても一生懸命に受けていたので、とても充実した1年になりましたね。
誰よりも学びに対して貪欲に
厨房の現場を学び、料理教室主宰の道へ
――卒業後はどうされたんですか?
卒業後は、神戸のフレンチレストランに就職しました。とても広いレストランで、立食ウエディングの時には1食300人分とか作るようなところで。男性ばかりの厨房に1人女性が入って、下積み時代と言いますか。どれだけ先回りして動けるかが大事なので、厨房の動きをしっかり学ばせて頂きました。同時に、前菜を担当したり、焼きを担当したりと調理にも関わり、朝から晩までずっと必死に働いていましたね(笑)。
その後、和食も経験したいということで、今度はカウンターとテーブル3席しかない小料理屋さんでお仕事をさせて頂くことになりました。
カウンター越しなので、お客様と1対1でお話するんですが、そこで接客の技術はとても学んだなと感じます。お店は私と店長のみだったので、仕込みもほぼ私一人でやっていて、そのあたりもすごく勉強になったというか。
フレンチの現場も和食の現場も経験
フレンチも和食も学んで、その後丁度結婚をすることになったんですよね。もともとは独立してお店をするつもりだったんですが、結婚や出産をしてお店は無理かも…と思い、その時の選択肢が料理教室をすることでした。
――ここで料理教室が出てくるんですね!
料理や接客の技術はすでにあったので、ブログで集客して、集まった方々と楽しく料理教室を始めました。
大学院から今までもすべての経験が繋がって、料理教室に生かすことが出来ていますね。
調理の上で絶対に伝えないといけないポイントも、私自身にしっかり身についているので、例えば、「焼く」ひとつとっても、目的によって焼き方は変わるんだよ、というようなところをお伝えして楽しくやっていますし、主婦の方に対してレシピを作ることも、とても楽しいなと感じます。
自身のライフスタイルにマッチした“料理教室”という選択肢
――料理教室の先生として始めて、心境の変化はありましたか?
そうですね、料理人は自分が作れたらいいので、自分のやりたいように出来ますよね。でも、料理教室となると、レッスンしたお料理をお家で再現して頂くことが何より大切だと思うんです。“美味しい肉じゃが“を作るにしても、お家できちんと再現できるレシピでないといけません。そういうところが難しくもあり、楽しくもあるところで、考え方が変わった部分でもあります。
自分だけが作れればいいんじゃない、皆さんに作って頂けるレシピをこれからも考え続けていきたいですね。
生徒さんのために分かりやすいレシピを
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子どものころから食の道へ進むことを決め、どれだけの人生経験をつんでも、自身の情熱を燃やし続けた依藤先生。先生の意志の固さ、そして実現する実行力と努力には脱帽です。
次回はいよいよインタビュー最終回。どうぞお楽しみに。
ディレクション:株式会社COOK ART
インタビュー:太田 えり
撮影: 村川荘兵衛
プロフィール
大学院、調理師専門学校卒業後、フレンチと和食の厨房勤務。調理技術と理論を教える<inizio料理教室>、世界一体に良いとされる地中海式食事法×発酵スパイスハーブを展開する<tu.du.ku.>。異なるコンセプトで2つの料理教室を主催。発酵や体に優しいメニューを中心に、企業やメディアでのレシピ開発、レシピ連載、商品開発も行う。
サロン情報
活動内容
メディア、企業、飲食店へのレシピ・メニュー、フードスタイリング、商品開発、調理撮影代行を行う。
Living大阪兵庫2020年〜連載中、他レシピ連載
料理教室歴17年
地産地消、食育、理論、包丁技術
食を楽しみ、腸活、体質改善、減塩、太りにくい食生活の提案
ジャンル:
料理・食育・食材 :
家庭料理
日本料理
イタリアン
フレンチ
中華
スペイン
エスニック
健康食
ハーブ
パン・スイーツ :
和菓子
洋菓子
飲み物 :
コーヒー
おもてなし・作法・美容 :
おもてなし
テーブルコーディネート
フラワー :
整理収納・お手入れ・防災 :
インテリア・アロマ・カラー :
クラフト・デコレーション :
その他 :
サロン特長:
初心者歓迎
土日開催
お友達同士歓迎
体験教室あり
予約制
駐車場あり
各種イベントあり
お一人様歓迎
所在地:
兵庫県 加古川市