予約の取れない自宅教室
~人気レッスンの魅力をレポート~

「続けていける発酵のある暮らし」 川浦智子さん

川浦智子

千葉県柏市にて、発酵を活用した手仕事や発酵料理レッスンを開催されている「続けていける発酵のある暮らし」の川浦智子さん。
川浦先生のレッスンは、発酵料理を伝えるだけでなく、微生物学から学べるとあって生徒さんに大人気のお教室となっています。
今回は川浦先生の活動をご紹介するとともに、レッスンレポートおよびインタビューを4回にわたってお届けします。

掲載日:2024/5/7(火)

 

郷土料理から発酵料理へ

――川浦先生、どうぞよろしくお願いいたします。まず、先生はいつから発酵に興味をもったのでしょうか?

もともと、うちの母がすごく料理上手で、“母のご飯を食べていたら元気!“というような環境で育ったんです。
母から離れロンドンで暮らし始めた頃、なんだか目が見えにくくなって…あれ?どうしたのだろう?と思って調べてみたら、ビタミンが足りていないということが分かって。やっぱり食って大事だなと、この時に思い知らされました。

食事の大切さはロンドンの生活からの学び。

その後、夫の転勤で色々な土地で暮らしたのですが、そこで郷土料理に出会いました。
郷土料理って、その土地で採れるものや、風土、人々の暮らし、歴史などを合わせてぎゅっと絞って、そこから水がポトポト滴り落ちてくるように生まれてきたお料理なのです。

「なんて面白いんだろう!」と感動して郷土料理の研究をはじめ、地域の人たちと郷土料理を研究する会を発足し、これがお教室の前身になりました。その郷土料理の中に、発酵を使ったものがたくさんありました。

――なるほど、郷土料理が発酵料理の入り口だったのですね。

はい。30年前ぐらいの事なので、だれも発酵や腸活の事を話題にしていないし、当時、お味噌作りとかしていると、「おばあちゃんみたいなことしているね」と言われたりして(笑)。
それでも、私にとっては大豆が味噌に変わったり、お米が甘くなったり、“AがBに変わる”ということがすごく面白くて、どんどん惹かれていきました。

発酵の魅力に虜に。

私は、発酵は文化だと思っているのです。
発酵とは、もともと“今ここにある食べ物を無駄にしない”とか、“いかに先々まで美味しく頂けるか”を考えた保存食、生きるための知恵なのですよね。それが、昨今体にも良いことが科学的にも証明されてきました。先人たちの知恵は、しみじみとすごいなと思います。
食の神髄は“無駄にしないで最後まで食べきること。”それが、日本人の発酵文化に凝縮されているような気がして。本当に素晴らしいなと感じます。

 

レッスンは発酵の仕組みを学ぶところから

――長年、郷土料理・発酵食をたのしんでこられたのですね?

そうですね。ずっと「面白いな」と思いながら郷土料理・発酵料理を続けています。
お教室で同じ材料で同時に発酵食を作っても、みんな同じにならないのです。発酵食作りは、人と微生物の共同作業なので、作り手の持つ菌で違いが出てきます。
私たちの腸内でも、人の細胞と腸内細菌とが協力しあっていますよね。
ちょっとお料理から逸れますが、私は微生物が大好きなのです(笑)。

――わあ、微生物!

キッチンでは、微生物の力を借りたコンポストを活用しています。料理をすると必ず生ゴミが出てしまいます。その生ゴミをコンポストに入れて、微生物に分解してもらい、土の栄養にしていく。そしてそれを畑に入れ、そこから育った食物を食べたり、発酵させたりして、その時出たゴミなどをコンポストに入れて…。そういう食の循環を感じる循環型の畑活動を主催しています。
その活動の中で、微生物は、地球の循環を司っているなと身をもって感じています。
微生物って本当にすごい!

先生のおうちにはみみずのコンポストが!

――レッスンでもそのあたりのお話が伺えるのですか?

はい。私がお伝えする発酵食作りは、“微生物がどういう風に発酵食の中で活動しているのか”というところから始まります。ですので、
「ここでお砂糖を加えるのは、この乳酸菌の餌になるからです。」
とか
「乳酸菌が活性すると発酵食の中で乳酸が沢山出てきて、発酵食の中が酸性になります。そうすると、酸性を好む酵母がやってくるので、乳酸菌が先に活性するのが大事です。」
というような、微生物の話が先にある感じです。
そうすると、皆さん「なぜこうなるのか」を理解して作ってくださるので、失敗しないのですよ。
それに、基礎というか、発酵の仕組みさえ知っていれば応用が無限大にできちゃうんです。
「じゃあ塩分濃度の部分だけ守っていれば、菌はこう働くから自分好みに変更できるな」など、自然と分かるようになりますよ。

発酵食を仕組みからしっかりとお伝えしています。

――なるほど!先生のレッスンの様子を伺うのが楽しみです!

「マニアックでしょ?」と優しい笑顔でたくさんお話してくださった川浦先生。イキイキとしたその姿に、こちらも自然と頬が綻びます。次回は川浦先生のレッスンの様子をお伝えします。

ディレクション:株式会社COOK ART
インタビュー:太田 えり
撮影: 佐藤 幸一

 

サロネーゼから皆様へ

続けていたら自然と健康になった。綺麗になった。無駄がなくなった。時間をうまく使えるようになった。そんなお声をいただいています。
「なぜ・どうして」を大切に、微生物の生態から発酵の仕組みをお伝えするので失敗なし!応用無限大です。無理せずとも続けられる発酵暮らしのコツをお伝えします。

生徒さんの声

Aさん
・発酵の仕組みから教えていただけるので、応用がききます。
教えていただいたレシピは何度も作り、リピート率高し!です。

Bさん
・自己流で作っていましたが、危険だったと気づきました!
白味噌を自分で作って、たくさんのレシピに展開していくのは感動でした。

Cさん
・コツがわかると応用がきき、発酵暮らしを楽しんでいます。講座を受けるようになってから家族中の便が変わり、肌の調子が良いのも嬉しいです。

プロフィール

大学卒業後、銀行入社。訪れたロンドンで、改めて和食の素晴らしさに気づき、学び始める。
結婚後、転勤族の夫の赴任先で様々な郷土料理に出会い、その土地の旬の食べ物を使った料理教室「やまぼっこ」開催。
郷土料理から「発酵」を学びその素晴らしさに感激する。2015年和食文化の礎ともいえる糀の発酵文化を伝えていくべく、仲間と共に一般社団法人日本糀文化協会設立。今に至る。2009年よりキッチンスタジオの講師、企業へのレシピ提供、フードコーディネーターとしても活動中。食循環を感じる暮らしコンポストコミュニティ「あくもす」主催。
 
 
 
 
 

サロン情報

活動内容

糀の発酵文化は、ユネスコ無形文化遺産にも登録された「和食」の礎です。
先人たちの生きる知恵から生まれた発酵文化を、現代に合った形で伝えていきたい。そんな思いで発酵講座・食育講座等を行っています。

ジャンル:

料理・食育・食材 :

健康食
食育
パン・スイーツ :

飲み物 :

おもてなし・作法・美容 :

フラワー :

整理収納・お手入れ・防災 :

インテリア・アロマ・カラー :

クラフト・デコレーション :

その他 :

サロン特長:
初心者歓迎
平日開催
お友達同士歓迎
子連れOK
少人数制(6人以下)
オンライン開催あり

所在地:

千葉県 柏市


ホームページ
https://kouji-bunka.com/

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