「Salon d’igrekおもてなし料理教室」主宰 こだまゆきこさん
フランス料理と日本料理それぞれの魅力に気付く
――お家で簡単に再現しやすいフランス料理と日本料理を教えているこだまさん。
2つのお料理を学ぼうと思ったきっかけはどんなことでしたか?
こだまさん 大学生の頃フランスに留学をした際、フランスパンが好きになれず、自分は和食、特にお米が好きだと気付かされました。それまで外国の食や文化にばかり目が向いていたのに、外国に行ったことで日本の料理や文化の良さを知ることができたことは貴重な出来事でした。
そして、留学から戻ってから本格的に日本料理を習いに行きました。ご飯の炊き方から学び、懐石のお免状も取得しました。
さらにフレンチやイタリアンなど他のお料理も学びすすめていくうちに、フランス料理の、お皿に絵を書くような、日本料理にはない芸術性や華やかさをもっと勉強したいと思うようになりました。
日本料理のレッスンでは、季節の行事食が人気。華やかな盛り付けも学べます。
――いまフランス料理と日本料理、どれくらいの割合でレッスンされていますか?
こだまさん いまはフランス料理の割合が多いですが、日本料理は、例えば、年末にはおせち、春が近くなると手毬寿司など、季節の行事食のレッスンを開催し、それぞれ人気があります。
ひとつのレッスンの中で和食とフレンチを一緒に行うことはありません。調理法や盛り付け方も異なりますので、和食は和食、フレンチはフレンチと分け、それぞれの魅力をお伝えしています。
――自宅教室のほか外部レッスンも行っているとのこと、月に何回ほどの開催ですか?
こだまさん 月に3~5回、開催しています。外部では、友人が経営している四谷三丁目のギャラリーや、クリナップ・キッチンタウン・東京のキッチンスタジオでもよく開催させてもらっています。
自宅以外のレッスンには新しい出会いがある
――自宅とは違う場所でやる外部レッスンは、大変なこともありますよね。
こだまさん そうですね。他の場所でレッスンを行う場合は、だいたい前日に食器やコーディネート類を搬入し、当日は食材を持参して会場に入ります。荷物が多いので体力勝負です(笑)。
ですが、「最初から自宅教室にはなんとなく行きにくい」「まずはレッスンの雰囲気を知りたい」など、自宅教室がハードルが高いと感じていた方が気軽に参加してくださることも多くありますし、その後「もっと学びたいから」と自宅教室にお申込みいただく方も多くいらして、嬉しい出会いがたくさんあります。
――自宅だけでは出会えなかった生徒様とも出会えるきっかけがあるということですね。集客はどのように工夫されていますか?
最近購入したミラーレスのカメラ。美味しそうな投稿写真がお申込みにつながることも。
こだまさん SNS、特にインスタグラムをメインに発信しています。
投稿した料理写真をみて、「受けてみたい」とご連絡いただくこともあり、写真には力を入れるようにしています。文章よりも写真で伝える方が得意かもしれません。
――写真は大事ですね。
こだまさん インスタグラムを見てから、HPなどで日程やレッスン内容などを調べてメールでご連絡くださる方が多いです。HPは2年くらい前に自分で作成し、SNSを連動させて、更新するようにしています。
お料理の先生に憧れをいただいていた
――お教室を開いたきっかけは?
こだまさん 大学生の頃に母の代理で上野万梨子先生のお料理教室に参加しました。
上野先生の細やかな説明や流れるようなデモンストレーションが素晴らしく、また、重厚感のある家具としつらえの空間で大人のみなさまとお食事をした時間が夢のように素敵で、とても心に残りました。
学校で家庭科が好きだったこともあり、もし家業を継がなかったらお料理の先生もいいなという思いは、その頃から持っていました。
お友達を対象にした料理教室からスタート。丁寧なレッスンで口コミが広がりました。
――素敵な料理教室の思い出が原点だったのですね。
こだまさん その後ル・コルドン・ブルー東京校でフランス料理を学び、フランス大使館での研修を終えた頃、お友達を誘ってお料理教室を行いました。
ありがたいことに好評で、段々と定期的に開催するようになり、今に至ります。
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優しい雰囲気が魅力のこだまさん。お料理が大好きで、その楽しさを伝えたいという思いや一回一回の丁寧なレッスンが今のお教室運営につながっているのだと感じました。
次回最終回は、お教室を続けていく工夫や、これからの夢などを伺ったインタビュー後半をお届けします。どうぞお楽しみに。
(次回へつづく)
インタビュー=窪田みゆき
テキスト=佐藤恵美
写真=原田圭介
プロフィール
東京生まれ。日本料理店の家庭に育ち、幼少の頃から祖父母・両親に料理の基礎を学ぶ。大学卒業後、イタリア料理店2年間修業、日本料理店本部6年間勤務。病院給食事業に12年間携わる。ル・コルドン・ブルー東京校フランス料理卒業。駐日フランス大使館公邸キッチンで調理経験。大学時代フランス留学した時、フランスの食文化に大変興味を持つと共に、あたり前に食べていた和食の素晴らしさにも気づかされました。美食と伝統の日本料理とフランス料理の素晴らしさを伝えたくて料理教室をしております。
<その他、料理などの資格>
調理師
懐石講師
茶道裏千家中級
華道草月流師範
ル・コルドン・ブルー東京校フランス料理上級ディプロム
食生活アドバイザー2級
ジュニア野菜ソムリエ
他
サロン情報
Salon d’igrekおもてなし料理教室
ちょっとしたコツで格段においしくなる、おうちで再現しやすいおもてなし料理。
食べる人が感動したり喜んでくれる料理を作りやすいレシピでご紹介しています。
季節感を大切にし食材にもこだわっています。
ジャンル:
家庭料理、日本料理、イタリアン、フレンチ、洋菓子、おもてなし、テーブルコーディネート
サロン特長:
初心者歓迎、平日開催、土日開催、お友達同士歓迎、少人数制(6人以下)、予約制、各種イベントあり、駅近(徒歩10分以内)、お酒の提供あり
所在地:
東京都新宿区