「Maison de sucre(メゾン・ド・シュクル)」主宰 安田美紀さん
インタビュー連載 第2回
今月のサロネーゼは、札幌市・宮の森のご自宅でお菓子、料理、パン、シュガーアートを学べるサロンスタイルの教室『Maison de sucre(メゾン・ド・シュクル)』を主宰する安田美紀さん。優雅な空間の中で、フランス伝統の本格的なレシピに安田さんならではの感性とオリジナルアイデアが融合したレッスンは評判を呼び、オープン1年強ですが既に多くの生徒さんで賑わいます。今回は3か月に1回・季節ごとに開催される「お料理プレミアムクラス」の模様とインタビューを4回にわたりご紹介します。
第2回目はレッスンレポート後半です。
掲載日:2012/11/5(月)
北海道の厳選素材を使った本格レシピを伝授
レシピの説明後キッチンへ移動し、再び開始です。
キッチンは、5人の生徒さんが十分な余裕を持って学べる広さ。キッチンに組み込まれたドイツ製電気オーブンのほか、オーブンレンジも4台設置されています。
他のレッスンは完全実習スタイルですが、「お料理プレミアムクラス」は、デモと実習のミックススタイル。食材は下準備されており、調理を中心に学んでいきます。
食材はなるべく基本に忠実なものを、北海道産で揃えるのがMaison de sucre流。食育インストラクターの資格も持ち、レッスンでは地産池消の大切さも伝えたいという安田さん。この日も地元の最高の食材が用意されていました。
地産地消を大切に、なるべく地元・北海道の厳選した食材を使用し本格レシピを伝授
「それではまず『フランドル風牛肉のカルボナード』から作っていきます。では、お肉をカットしていきます。塩・胡椒は焼く直前にして下さいね。早くからすると水分が出てしまいます。そしてラードで焼いていきます。フランドル地方はラードをよく使うのですが、ラードを使うと高温で調理でき、風味もでます。でも無い場合や、健康面で気になる方はオリーブオイルなど使っていただいて大丈夫です」
調理用の手袋をして、北海道産の立派な牛肉を豪快に切り、デモンストレーションを開始。皆さん真剣に見詰め、しっかりメモを取っていかれます。
しっかり身につく細やかなレクチャー
「スパイスにジュニパーベリーを使っていますが、皆さんご存じですか?ヱスビーさんからこのように使いやすい形で発売されていています。便利ですよね。ちょっとお皿に出してみますね。香りをかいでみて下さい」
「そしてベーコンですが、燻製してありますのでおもてなしのときは外側を切り落としていきます。そうするとベーコンの味が強すぎず美味しく仕上がります。切り方は繊維に対して垂直に、『ラルドンに切る』と言いますが、棒状に切ってください」
日本であまり身近ではない食材は丁寧に説明し、また、フレンチの調理法のわかりやすい説明も。代替の食材やアレンジ法、保存法なども、細やかに伝えていきます。
ポイントとなるところは順番に全員で確認。家で作る時も迷いません
「煮込んで15分ほど経ちましたので1回途中経過を見てみて下さい。そして順番にかき混ぜてみてください。そして次にパイのふちを作っていきます。このような感じで、ハイ、こちらもお一人ずつやってみてくださいね」
お料理の途中経過も紹介し、一人ずつかき混ぜて状態を確認してもらいます。また、ポイントとなるところは必ず皆さんに手を加えていただき、しっかり感覚を覚えていただきます。
「皆さん、ここまででご質問はないですか?」
区切りのところで必ず生徒さんに声をかけ、確認も。
きめ細かい説明と体感できるレクチャーで、しっかり身につきます。
全てが通い続けたくなる魅力
途中に一度休憩をはさみ、コーヒーやお茶をお飲みいただき、そして再開です。
「それでは、ホタテも焼けましたのでとめていた楊枝を可愛いピックなどがあったら差し替えます。ココットにまずキノコをソースごと入れてポーチドエッグを入れていきます。一つお見本を作りますね。皆さんご自分の分を作って、出来上がったらお席へお持ちになってください」
ストウブのグレーのココットに美しく盛りつけ、最後に赤いプレートに乗せます。
「わーきれい!おいしそう~!」
お料理がぐんと華やかになり、皆さんの声も弾みます。
着席され、早速試食の開始です。あとのお料理は安田さんが盛り付けてお出しするスタイルで、続いてはすぐにパンプキンスープがサーブされました。プレートにパリの街が描かれたビルレイ&ボッホの、遊び心あふれたお洒落なデザインの器に盛られ、こちらも歓声があがります。
こうした本格的なお料理を美しい器を使った盛り付けも学べるのも嬉しいところ。
「お料理も空間もロケーションも、全てが通い続けたくなる魅力です」
生徒さんにお教室の魅力をうかがってみました。
「もう全てですねー!お料理はもちろんですが、こちらのロケーションもお部屋も含めて素敵な雰囲気で学べますから、いつも楽しみに通っています」
「札幌でここまで本格的に学べるお教室は他にないと思います。お料理以外にお菓子やパンのレッスンがあるのも魅力です」
「教えていただくお料理が、家庭用にと手を抜いたものではなく、きっちりと本格的なものを教えていただけるのが嬉しいです。家でもとても好評で、私がここに通うのを夫が心待ちにしてくれているくらいです」
と、本格的なレシピを素敵な空間で学べるのが大きな魅力のよう。
続いてのお肉料理、デザートも、それぞれのお料理がより美味しく見える盛り付けとプレゼンテーションでサーブされ、一品一品そのポイントも紹介されます。
優雅な居心地のよい空間の中で、お料理初心者の方もレベルアップを望む方も、お一人お一人の希望に合わせて学べるレッスン。通い続けたくなる魅力がたくさん詰まっていました。
次週は、安田さんのお教室オープンのきっかけなどをうかがったインタビュー前半をお届けます。 どうぞお楽しみに!
生徒さんの声
Aさん
ロケーション、お部屋の雰囲気、お料理、美しい器など・・全てが魅力的です!いつもわくわくしながら通っています
Bさん
札幌でこれほど本格的に教えてもらえる教室はないと思います。お料理、お菓子、パン、シュガーアートなど、いろいろ習いたくなります。
Cさん
学べるお料理はどれも本格的。家庭用に、と手を抜いた簡単なものではなくて、きっちり本格的なものを家庭で作れるように教えて下さるので嬉しいです。家でもよく作り好評です。夫は私がここに通うのを心待ちにしてくれているほどです
インタビュー・テキスト=窪田みゆき
写真=安田美紀(Maison de sucre主宰)、加藤幸雄
プロフィール
安田 美紀さん
『Maison de sucre メゾンドシュクル』主宰
今田美奈子食卓芸術サロンにて、製菓、シュガーデコレーション、テーブルセッティング等全てのデュプロムを取得。フランス、オーストリア、イギリス等ヨーロッパ各国で研鑽を積み、パリのリッツエスコフィエ、ベルエコンセイユ等で学ぶ。その後、ルコルドンブルーにて料理、菓子、パン全て卒業しグランデュプロムを取得する。フランス大使館でのスタージュを経て、札幌市宮の森にてお菓子・料理・パン教室「メゾンドシュクル札幌」を主宰。
・ル・コルドン・ブルー グランデュプロム取得
・仏政府公認 国際テーブルデコレーター
・オーストリア文部省公認 社交界認定書受領
・英シュガーデコレーションディレクター
・米ウィルトンシュガーライセンス
・ブルックボンドハウス ティーコーディネーター
・チーズプロフェッショナル協会 COC認定
・今田美奈子食卓芸術サロン分室
・国際食卓アカデミー協会会員
サロン情報
Maison de sucre メゾンドシュクル
< 自由に学べる4つのコース >
お菓子をはじめ、お料理、パン、シュガークラフト等自由に学べる。フランス伝統のレシピを基本に、旬の素材を大切にしながらパリや東京の情報をいち早く取り入れ、オリジナルのアイディアと感性を加えて新しい味わいやフォルムを作り出し発信。
ゆったりとしたサロン形式の教室で、初心者の方から、現在料理やお菓子に関わる職業の方でも学ぶことで、広がるバリエーション。新しいライフスタイルへのきっかけに。またウェディングコースもあり、花嫁さん自身がゲストをもてなすケーキと引菓子の制作やご指導も行っています。
ジャンル:
フレンチ、パン、洋菓子、チーズ、おもてなし、紅茶、テーブルコーディネート、ナプキンワーク、フラワーコーディネート、その他
サロン特長:
初心者歓迎、平日開催、土日開催、お友達同士歓迎、少人数制(6人以下)、体験教室あり、子供教室あり、予約制、駐車場あり、各種イベントあり、駅近(徒歩10分以内)
所在地:
北海道札幌市中央区宮の森3条11丁目
ホームページ、ブログ:
http://maisondesucre.com
http://ameblo.jp/maisondesucre
レッスン情報:
いつからでもご入会可能で各コースを毎月自由にお選びいただけます。単発レッスンもありますのでお気軽にお問い合わせください。
●入会金:10,500円(各コース共通)
●受講料:
・パティスリーコース 22,050円(3ヶ月前納)7,350円/1回
・キュイジーヌコース 22,050円(3ヶ月前納)7,350円/1回
・ブーランジュリーコース 22,050円(3ヶ月前納)7,350円/1回
・シュガーアートコース 22,050円(3ヶ月前納)7,350円/1回
※11回全納の方は1回分無料で受講することができます。
※2012年11月現在の受講料です。
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とっておきレシピ
かぼちゃのポタージュ
材料
(4人分)
・かぼちゃ 400g
・レンコン 50g
・トマト 1個
・チキンスープ 600g
・無洗米 大さじ1
・バター 15g
・牛乳 200g~
・生クリーム 大さじ2
・ローズマリー 1枝
・ナツメグ 適量
・塩・胡椒 適量作り方
- かぼちゃは種と皮を取り除き5mm厚さ位にカットする。
- レンコンは皮をむきかぼちゃと同じ位にカットする。
- トマトは湯むきをして皮と種を取り除き粗くカットする。
- 深めの鍋にバターを熱し、かぼちゃ、レンコン、トマトの順に炒め、チキンスープと無洗米、ローズマリーを加え煮立ったら中火で約30分程南瓜とレンコンが柔らかくなるまで加熱する。
- 火を止めてローズマリーを取り除きハンドブレンダーまたはミキサーでなめらかになるまでまわし、ピューレ状にする。
- 牛乳を加えてナツメグ、塩、胡椒で調味する。
- 仕上げに生クリームを加え、器に注ぐ。好みで引き立ての黒胡椒を適量のせる。