「西丸料理教室」主宰 西丸 かおり さん
フランス家庭料理との出会い
――楽しいレッスンありがとうございました。 西丸さんはいつ頃からお料理に興味を持ち始めましたか。
大学でフランス文学を学び、食べに行くのもフランス料理が多かったそうです
西丸さん 両親の影響で、幼い頃から食べることが好きでした。
父は新しいお店が出来たら連れて行ってくれるような人でしたし、母は茶道の先生をしていて、仕事をしながらも鶏ガラからスープをとったり 、とても丁寧に夕飯を作ってくれていたのを覚えています。
実際に作ることに興味を持ち始めたのは大学生になってからです。妹と住み始め、自分のキッチンを持つようになり、自宅に友達を呼んで大皿料理を振る舞ったりしていくうちに、料理に興味を持つようになりました。
――大学生の頃には、フランスに留学されていますよね。
西丸さん はい、語学留学で最初はカンヌ、その後パリに住み始めました。
パリでは食事付きのホームステイで、ニース出身のマダムが毎日のようにシンプルだけれど美味しいフランスの家庭料理を作ってくれました。
その頃 日本ではフレンチといえばフォーマルなお店がほとんどで、ビストロのようなカジュアルなお店がやっとできてきたくらいでしたので、マダムとの出会いはその後の私のお料理に大変影響を受ける出来事でした。
NYで料理教室を開始
――素敵なエピソードですね。その後一度ご就職されたのですね。
レッスンでは出来るだけ多くの情報をお伝えすることを心掛けているとのこと
西丸さん フランス語を生かして広告代理店で仕事をしていました。
働いていくうちに深夜まで及ぶ激務なのと、なかなか女性が長く働けるような環境でもなかったため、続けていくことに悩み始めました。
プライベートでは休日に趣味で料理やワインスクールに通ったりして、食に興味は持ち続けていました。
食の道に進もうと思ったきっかけは、メディアで主婦から料理研究家になる方たちを見ていて、家庭と仕事を両立してずっと続けられる仕事・働き方がいいなと思い、思い切って会社を辞めて、代官山にあったル・コルドン・ブルーでフレンチを学びました。
――お教室を始めるきっかけはどんなことでしたか。
西丸さん 主人の仕事でNYに1回目の駐在をすることになりました。
現地では日本では手に入りにくい食材が豊富にありました。
料理学校を卒業している事を知っていた現地の日本人の友人達に、アメリカならではの食材の使い方を教えて欲しい!と言われたのがきっかけでした。
学校で習ったフレンチを簡単にしたレシピを紹介して、みんなで夕飯を作り、食べて、旦那さんの分を持ち帰るような時間を過ごしていたのでが、始めたときは4人だったのが、駐在2年で帰国する頃には100人ほどになっていました。
――外国の地で、それだけの人を集められるなんてすごい! 大人気クラスですね!
=======================================================
穏やかで、優しい雰囲気の西丸さんですが、
料理留学や現地のお店のご経験のお話を聞いていて、勇気や忍耐力、一度決めたことを貫き通す意志の強さを感じました。
西丸さんの作る凛とした美しいお料理には、その芯の強さが表現されているなと、
お話を聞いていて感じました。
次回はインタビュー後半をお届けします。
(次回へつづく)
インタビュー・テキスト=佐藤恵美
写真=原田圭介
プロフィール
仏文科卒。仏留学中に1年半ほどお世話になったお宅で仏家庭料理、お菓子、ワインが大好きになる。
卒業後広告代理店勤務。勤務中から料理 ワインの勉強を始める。
退社後 ル・コルドンブルー東京校にて料理、菓子を本格的に学ぶ。
その後夫について渡米。NYピーターカンプス パーゾンズにて各国料理を学ぶ。
途中渡仏。パリルノートル本店 リッツエスコフィエ ル・コルドンブルーパリ校にて学ぶ。
サロン情報
西丸料理教室
毎月1回 フランス家庭料理を基本に、日本の旬の素材を活かした、実用的でシンプルなレシピの料理とデザートをご紹介します。1時間半ほどで前菜2品メインデザートの4品をデモンストレーションを含みながら実習、その後食前酒ワインと共に試食します。テーブルセッティング、調理器具、ワインなどについても広くご紹介します。また、季節ごと特別企画(アフタヌーンティー・インド料理・イタリア料理等)もあります。
ジャンル:
フレンチ、洋菓子、ワイン、テーブルコーディネート
所在地:
東京都世田谷区