――楽しいレッスンありがとうございました。
今回レッスンを体験して、料理の魅せる技術、色の配色など、澁谷さん独自の魅力を感じました。　そういった技術はどのように学ばれましたか。

澁谷さん　結婚して料理家として活動を始める前、インテリアコーディネーターをしていたのですが
社会人をしながら通ったインテリアの学校ではカラーの勉強が一番好きでカラーコーディネートや色が人に与える印象などに興味がありました。最初に就職したのはアパレル会社ですし、元々色に興味があったのだと思います。

緑のコーディネートに合わせて野菜の色をリンクさせたレッスン

澁谷さん　結婚し料理の道に進むこととなり、インテリアの分野で学んだことが生かせられなくなったとを残念に思っていましたが、あるとき私のケータリングの料理をインテリア学校の同級生が見て「料理の色彩で綾ちゃんの料理だってすぐわかる」と言ってくれたことで、自分が学んできたことは料理の仕事でもちゃんと生かしていけるのだと自分自身で納得できたことで自信につながりました。

――印象的なお料理の配色は、インテリア学校時代に学ばれたことが生かされていたのですね。

――お料理の世界に入られたのが家業のセレブリティ向けのケータリング会社のお料理を担当されることがきっかけだったとのことですが、ご結婚された時からお仕事を継ぐことは決まっていたことでしたか。　ご苦労も多かったのではないですか。

ケータリング現場での経験が魅せる技術につながっている

澁谷さん　結婚した時には私が義父の役割を継ぐとは決まっていませんでしたが、
なんとなくこの家に入ったら関わることになるだろうなと感じていました。

義父についてお得意様のお宅やいろいろなパーティーの現場見学に行きお手伝いをしていましたが結婚して間もなくのころ、三笠宮寛仁親王がいらっしゃるパーティーで「殿下にお飲み物をお出しして」と言われた際は、とても緊張したのを思い出します。

澁谷さん　家業は夫が経営を担当しており、義理の父が料理とおもてなしを担当していました。
２００８年に義父が急逝したことで義父のお得意様を私が引き継ぐ流れになりました。
お得意様方の義父に対する長年の信頼というものは絶大なものでしたので
最初は「あなたで大丈夫？」「あなたは何ができるの？」と思われていたと思います。
父のレシピをリクエストされても急逝してしまったためレシピもなく、父の味を思いおこしながら試行錯誤を繰り返し自分の料理も織り交ぜたりしてつねにお得意様の反応を窺う日々でしたが、父の味に行きついたときには嬉しくてキッチンで泣いたこともありました。
料理の勉強もしつつ政財界トップの方々のお宅で料理をさせていただくうちにお得意様から「いままでの澁谷さんの男性の料理と、綾子さんが作る女性目線の料理は色彩が違うわね」　「あなたはあなたでいいの。華やかな料理で好きよ」と次第にマダムたちが気に入ってくださり、今では「綾子さんにお願いしたい」と言って頂けるようになりました。恐れ多いと感じるお得意様ばかりですが、私らしさを受け入れてくださり料理家としての成長を見守って下さる鷹揚なお得意様方には感謝しかありません。ご縁に恵まれて次第にハイブランドのパーティーでお出しするフィンガーフードのご依頼なども増えました。

――素敵なエピソードですね。澁谷さんの努力があってこそご縁が広がったのだと思います。

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自分がお客様とのご縁を紡いだわけではなく、
自分は父からお得意様を引き継いだだけ、恵まれていただけです。
と大変なご境遇も謙虚にお話されていた澁谷さん。　素敵な方だなとお話していてとても感銘を受けました。

次回は、澁谷さんがお教室を始めるきっかけや、
これからの展望などについて伺ったインタビューの後半をお届けします。

（次回へつづく）
インタビュー・テキスト＝佐藤恵美
写真＝原田圭介

澁谷 綾子 料理教室 A-neo-Spoon

少しの手間をかけて美しく盛り付けることで家庭料理も素敵なおもてなし料理になることでみなさんをときめかせたいと思っています。教室でご一緒する時間は学びの時間であり癒しの時間であってほしいのでみなさまかが笑顔になれるような素敵なプレゼンテーション、楽しい教室を心がけています。
みなさまが笑顔になって帰り今度は料理で
ご家族を幸せにしてあげてほしい。と願っています。

ジャンル：

家庭料理、健康食、ワイン、おもてなし、テーブルコーディネート

サロン特長：

初心者歓迎、平日開催、土日開催、お友達同士歓迎、駐車場あり、駅近(徒歩１０分以内)、お酒の提供あり

所在地：

東京都世田谷区

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