子供のころのキッチンの思い出

CENTRO アンバサダー、フラワー&テーブルコーディネーターの鬼頭郁子です。
「子供のころのキッチンの思い出」と言うと母の味をまず第一に思い出すのですが、
今の私にもっとも影響を与えた、キッチンでの思い出をお話しさせて下さい。

 

私の記憶の中で、いつも忙しくお料理を作っていた母ですが、
お料理が出来上がる頃になると、フライパンやお鍋を片手に
子供だった私に向かって「お料理を盛るためのお皿をとってね!」と
言いつけられました。

 

 

いくつか並んだ食器棚から、お皿を探して「はい!」と渡すと、

 

「うーん、ママの作っているお料理を良く見てね。
この器では、ちょっと合わないかなぁ。どの器が美味しそうに見えるかしらね?」

「フライパンの中をのぞいて見て。このお料理がちょうどよく入る大きさの器を選んでね!」

 

と言われ、子供ながら、じっと、いろいろなお皿を見比べて選びました。
時には、食器棚の奥や、上の棚から、母に手伝ってもらいながら選びました。

 

 

「お正月に、お客様にお出しする箸置きを選んでね。折敷はどれがいいかしら?」

母は、行事や、お客様の度に、良く私に色々と食器を選ばせました。
キッチンの勝手口を出た裏庭から、南天の葉や、紅葉をとってきてお料理に添えたり、
季節感を盛る事も教わりました。
そんな、母とのキッチンでの時間は、かけがえのない時間でした。

 

自分が大人になり、子育てをしていると、つい面倒になり、
子供に「食器棚からどれでもいいから取って」と言いがちです。
忙しいと、子供が選んでいる時間もイライラし、一緒に器を選んだりするのは
なかなか難しい事です。
それを、じっくり時間をかけて育ててくれた事は、この仕事の原点になったと思います。

 

高校では、美術部で油絵を描いていました。
そして、大学では、哲学科の美学を専攻しました。
それは、いつもの母の言葉があったからかもしれません。

 

「見てご覧なさい。今日はお月様が格別に綺麗よ!」
「ちょっと、お庭に来てごらん。苔に落ちた寒椿が綺麗だこと!」

 

そんな風に、美しい物、綺麗な物をいつも、いつも、身近に、美しいと
教えてくれた事をありがたく思います。

 

幼い頃にキッチンで学んだ「美しく食事をする事」それは豊かな心、
豊かな人生を育む事に繋がるように思えてなりません。

 

 

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