「魔法のホーローパン®︎と自家製天然酵母パン教室　いちごきっちん」 藤田裕子さん

お客さまの暮らしも想像して

“美味しいが繋ぐ、人と人との幸せなコミュニケーション”を大事にされている藤田先生。
そのお話を掘り下げてお伺いしました。

常にお客さまファーストな藤田先生

私が大切にしたいなと思っていることは、やっぱり“人と人との関わりの中にあるお教室”というところかなと思っています。
長く来てくださる方が、「藤田先生に会うと元気になるから来てます！」と仰ってくださって、それがすごく嬉しいなって。例えば、「先生に習ったものを子どもに作ったらこんな反応がありました！」とか「すごく喜んでくれました！」みたいな、レッスンのその後のエピソードを教えてくださったりすることがとても嬉しいんです。私もそういう話題が出るような、心の交流があるようなお付き合いをしていきたいなとすごく思っています。

――素敵ですね。

会話の中で、お客さまご主人様が甘いものがお好きだと分かったら、「じゃあ次回はあんこのパンにしようかな」とか考えてみたりするんです。ワインがお好きなご主人様だったとわかったら、「じゃあ次回はおつまみ系のパンにしようかな」とか。最近お子さんがパンにはまってると知ったら、「じゃあドライフルーツ系じゃなくて、いちごみるくパンとかにしようかな」とか。
参加されるご本人さまだけじゃなくて、お客さまが大切にされている日々の暮らしの喜びの中にいちごきっちんのホーローパンがひと役買えたら本当に嬉しいなと。そういう、皆さんに喜んでもらえるレシピが完成したときが一番ワクワクします。そして後日、お客さまから「家族がぱくぱく食べてくれました！」「めちゃくちゃヒットしました！」などとご報告が頂けると、すごく嬉しいです。

お客様と大切にされている暮らしを想像して

――お客さまの大切な人まで想像してパンレッスンを開催されるんですね。

いちごきっちんとして、一期一会をとても大切にしているんです。ただ、１回きりで終わりたくなくて、ずっと続くお付き合いができたらいいなと思っています。
パン作りって、別になくても生きていけるじゃないですか。でも、作ることによってご自身の達成感も感じられて、おうちで焼けると家族の笑顔も見ることが出来て、美味しい香りに癒されて…そうやって皆さんの暮らしが今以上に幸せに満ちていく。そういうきっかけ作りに、いちごきっちんが在れたらいいなと思っています。

――先生のお話を伺っていると、レッスンの雑談の中でたくさんの情報をキャッチして、それをレシピという形でお客さまに還元されているんだなと。本当にお客さま一人一人のことが好きじゃないと出来ないなと思います。

そうですね、結局人と人との繋がりをとても大切にしていて、それが「１回きりで終わりたくない」という思いにも直結してくるのかなと思います。
“出会った方々に感謝して、ご縁を大切にする“というのは、お教室のコンセプトというより、人生のコンセプトかもしれません。

“人”が大好きで仕方ないんです

――先生の人を大切にするというそのお人柄、レッスンでも自然と溢れ出ていました。

成長を一緒に見守っていくお教室

――レッスン中も、お客さまの様子をしっかり見ている藤田先生は、その成長も直に感じ取っておられるよう。

「私不器用なんです」と仰る生徒さんがいらっしゃるんです。でも、出来ない事じゃなくて、出来るようになったことをしっかりと伝えてあげるということを大切にしています。
１回目より３回目の方がグンとよくなったよね、とか、この難しかったところ、何回かレッスンしたらすごく上達してきましたよね、とか。
それまで全然作らなかった方が、パン作りに挑戦されて、さらにはそれをおうちで作れるようになるって本当にすごいことだと思うんです。
だから否定的な言葉は言いたくなくて、その方が前向きになるような、出来るようになったことにフォーカスをあてた言葉をお伝えしたいなって思っています。

一人一人の様子をしっかり見守っています

――褒めて伸ばす、という感じですか？

ただ褒める、ということはしたくなくて、苦手なところや出来なかったところもしっかりお伝えするようにしています。それが出来た時に、すごく褒めるというか。
「前回右手の力が強くて形がばらばらだったけど、今回はうまく調整できましたね！」
というように、ビフォア・アフターで克服、改善できた点をしっかりそれをお伝えしたいなって。

――とても細かい部分まで！

的確なアドバイスというのは心がけています。もちろん、楽しいお教室を大切にしていますが、それ以前に基本としては確固たる技術がある、美味しいパンが作れるようになる、は、お教室として大前提にあります。せっかくお教室に来て上達しよう！と思ってくださっているんだから、私にぜんぶ任せてください！な気持ちでお客さまをお迎えしています。
だからこそ、手軽に焼けて再現性の高いホーローパン作りをお伝えして、その上達した腕をご家庭でも奮って継続して頂けたらと思っています。

おうちでも続けやすいのがホーローパン

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藤田先生からあふれ出るエネルギーは、単にパワフルということではなく、お客さまやお客さまの生活を思う愛情からくるものなのだと感じました。藤田先生のそのお人柄が沢山の素敵な人を集めるのだろうなと感じます。次回は最終回。どうぞお楽しみに。

ディレクション：株式会社COOK ART
インタビュー：太田 えり
撮影： 佐藤 幸一