予約の取れない自宅教室
~人気レッスンの魅力をレポート~

「Family」主宰 高橋善郎さん

高橋善郎 さん

高橋善郎 さん

今月は、このコーナー初の男性のご登場!都内世田谷区で、日本一魚がさばける和食専門料理教室「Family」を主宰する高橋善郎さんです。 和食料理人のお父様の影響で幼少期から料理の基礎を学んだバックグランドを持ち、会社勤務を経て料理家に。 だしの取り方や、だしを使い素材の味を活かした料理と魚のさばき方が学べるレッスンは大好評で、もう今年のレッスンは全て予約がうまっているほど。 今回は、楽しい雰囲気のなかしっかり身に付くレッスンの模様と高橋さんのインタビューを4回にわたりご紹介します。 第2回目はレッスンレポート後半です。

掲載日:2015/4/6(月)

美味しいコツを丁寧に


ふんわり美味しそうな玉子焼きができあがり、早速次のお料理です。

「では玉子焼きをそれぞれ器に盛ってもらったら、ホタルイカの下処理をやりましょう。
ホタルイカは基本的に取るところは、目と口ばしと背骨の3つです。この骨抜きを使うと簡単にできますよ。ハイ、こうやって・・・」

「わー、知らなかった!」

「私も知らなかったけど、ここで習ってやってみたら、全然口当たりが違って驚きました!」

と、生徒さん。
一度体験するときちんと下処理することの大切さとその美味しさがわかり、ちゃんと手をかけよう、と思うそうです。

具材の大きさ、油の量、調味料の順番など、美味しく仕上がるための細かいコツがいっぱい


「コツをつかむと簡単ですよね。ホタルイカの気持ちになって取ってあげてくださいね~(笑)。
あ、皆さん上手ですね。では、ある程度できたら炒りおからを作っていきましょう。いったんレシピを見ていただけますか」

炒りおからも、出汁の美味しさを味わえ教室でも人気のメニューです。
最初に高橋さんの実演があり、具材の大きさを揃えることや油の量、火加減、味加減のコツなどを細やかに伝えていかれます。
“一番美味しくできる作り方”を目の前で確認したあとは、一人一台のガスコンロで生徒さんの実習。早速コツを反映して皆さんとっても美味しそうに出来上がりました!

「皆さん上手ですね~!このレシピはしっとりと仕上げていて、出汁の美味しさを味わっていただけると思います。そうですそうです、油がほとんどなくなったら出汁を入れて、最後にネギも入れます。いい香りですねー!最高です!」

ほめ上手の高橋さん。まずはお料理の楽しさに触れ、たくさんキッチンに立つ機会を増やしてほしいので、生徒さんのよいところをどんどん伝えるようにしているそう。
ふっと皆さんが笑顔になり、自信がついてお料理の腕があがっていきます。

「失敗も大切!」


「ではいよいよ魚をおろしていきますかー!今日の鯵は大きいですよ!
最初に鱗を取ります。そしてぜいごを取ります。尾のほうから包丁を入れて、刃渡り全体を使って切っていきます。包丁の使い方ですが、魚は基本的に”引く”という作業が前提です。
次に・・・」

覚えやすいように順序立ててゆっくり説明してもらえるので、見ながらしっかり頭に入れることがでいます。
三枚におろすと、

「わーキレイ!」

「包丁をこの角度に入れるとキレイにできますよ。焼いたり揚げるときはこのままでよいですが、もし刺身にするときは、青魚は皮をはいで、小骨を抜いて、刺身用の包丁でこのように切っていきます。厚みは、鮮度や食べ方、人数で変えていきます。
ハイ、これで完成です。バッドに並べてみますね。標本みたいですが、わかりやすいと思います。
では皆さんやってみましょう!出刃包丁はこちらです」

早速出刃包丁を使って全員で鯵をおろします。
皆さん無口で真剣な表情で取り組んでいかれます。

包丁を入れる角度や力の入れ具合など、繰り返し体験することで技術が身につきます


生徒さん一人ひとりをケアし、上手にできるアドバイスをしていく高橋さん。わからないところは、すぐに質問して教えてもらえます。失敗してしまった、という生徒さんには、

「大丈夫!うちは失敗してうまくなる教室です!失敗も大事なんです。
まだまだおろしてもらいますから大丈夫ですよー!」

ボウルがカラになった生徒さんにはどんどん追加を。一人10匹おろす様子は圧巻です。
お店ならではのルートで仕入れる新鮮で品質のよい魚をこんなにたくさんおろせるのは貴重な機会。
「料理もそうですが、魚も、繰り返し繰り返しやることで身につくと思っています。3匹や5匹では覚えられないので、毎回10匹はおろしてもらっています。
シケで魚が手に入らないときや高騰するときは辛いですが(笑)、生徒さんに喜んでいただきたいですし、ご家庭で魚料理を作っていただきたいので、これからもこのスタイルを続けたいと思っています」

家庭で丸ごとの魚を調理する機会が減っている昨今ですが、自分でおろしたものの美味しさは格別です。また、命をいただくことのありがたさを深く感じることにもなり、家庭での食育にもつながります。

食材の手配が大変なときもありますが、それでも伝えたいことがあるという高橋さんの言葉に、生徒さんもおおいに共感されているようです。

通い続けたくなるお教室の魅力


10匹の魚をおろし終わった皆さん。達成感を感じる爽やかな笑顔です。

「お疲れ様でしたー!もうこれで鯵はばっちりおろせますね!
では実習するものは終了ですので、次に「真鯛と新じゃがの和風グラタン」の作り方を説明します。
新じゃがは皮つきで使います。真鯛は大ぶりに切ったものを使いますが、皮目をパリッと焼いてから入れます。ちょっと手間ではありますがお店ではこういう作り方をしていて、断然美味しいです。そして・・・」

家庭で気軽にできる作り方に加え、お店ならではのコツや、提供の仕方もレクチャー。ワンランクアップのおもてなしアイデアも教えてもらえるのも嬉しい点です。

続いて最後の「筍ごはん」の説明が終わると、お楽しみの試食タイムの準備です。
何度か通っている生徒さんがリードを取って皆さんでテーブルの準備を。

「ではグラタンも焼いていきますので、好きなお飲物を用意して早速試食にしましょう!
日本酒もどうぞー!」

と、どーんと日本酒が並べられました。お店でも人気の日本酒をお好みで楽しんでいただけるとのことで、嬉しいサービスです。
各自ご自分で作った玉子焼きに炒りおから、そして習ったお料理が揃ったら試食の開始です。

「カンパーイ!」

お楽しみの試食タイムは乾杯でスタート!自分で作った料理と出来立てのごはんは最高


途中、土鍋で炊いた筍ごはんもサーブされました。ふたをあけると大きな筍がゴロゴロと!

「これは筍が主役のごはんなので、これくらい大きく切るとインパクトがありますよ。料理は見た目も大事ですよね。先ほど炒りおからでは具材は大きさを揃えて細かく切ってもらいましたが、こちらは筍の食感も楽しんでいただきたいのであえてこんなに大きくしています。
料理やイメージに合わせた材料の切り方も覚えておいてくださいね」

皆さんもなるほど~と納得!出来立てのごはんと一緒にますます会話も弾みます。
ここで、お教室の魅力を皆さんに伺ってみました。

「あるイベントで先生のお料理をいただき、とても美味しかったので「ぜひこの先生に学びたい!」と思って申し込みました。今まで魚料理は苦手でしたが、家でも作るようになりました。通い始めてから我が家の食卓が変わり家族も喜んでくれています。先生のおかげです!」

「大手の料理教室だとみんなで一品作り上げるのでなかなか覚えられませんが、ここでは一人一品作るのでしっかり覚えることができます。少人数ですので質問しやすいですし、アットホームな雰囲気もとても魅力です」

「主婦業は長いのですが自己流ですし、家で丸ごと一匹の魚を料理することはないので、ちゃんと学びたいと思って参加しました。なかなか魚のおろし方をしっかり教えてくれるところはないので、とても貴重だと思います。先生も楽しい方で、通い続けたいと思います」

と、魚のおろし方がしっかり身に付き、少人数制でアットホームな楽しい雰囲気で実習ができることが大きな魅力のようです。
見学していて感じたのが、皆さんが終始笑顔なこと。
何事も楽しいと積極的になり、身に付きますよね。そんな素敵な魅力も感じました。

魚のおろし方、出汁の引き方をベースに、我が家の定番にしたい和食がしっかり学べ、料理の自信もつくレッスン。確実に腕が上がる素敵な教室でした。

次週は、お教室情報やはじめたきっかけなどをうかがったインタビュー前半をお届けします。
どうぞお楽しみに!

Q&A人気サロネーゼに7つの質問

Q.1 サロン/教室名の由来は?
A. 「Family」
家族みたいな温かい空間で、料理の楽しさを伝えていきたいという想いから「Family」という教室名にしました。
(こちらに詳しく書いていただいています)
/2014/06/03/085100/

Q.2 サロン/教室の特徴、コンセプトは?
A. 和食の基本である「出汁(だし)」の種類やひき方、そして魚をひとり10匹以上おろしていただきます。お料理に合わせたきき酒も楽しむことができます。

Q.3 どんな生徒さんが多いですか?
A. 30~50代のOL、主婦の方が中心です。料理べたの方はもちろん、男性や魚をおろせるようになりたいという熱心な方もいらっしゃいます。

Q.4 レッスン情報(開催頻度やクラス内容、料金、定員など)
A. ・毎月開催 1回完結レッスン(場所:小田急線「経堂駅」徒歩1分)
 ①11:00~14:00
 ②16:30~20:00
・レッスン料:6,400円(税、材料費、全て含)
・支払い方法:銀行振込
定員5名の少人数の料理教室になります。
年齢は関係なく、初心者でも、1名様でのご参加でももちろん大丈夫です。

Q.5 レッスン中、心がけていることは?
A. 「正しい説明」より「わかりやすい説明」です。お料理を楽しい、と思ってくださる方が増えてほしいので、楽しい雰囲気であることも常に心がけています。

Q.6 教室で愛用しているキッチングッズは?
A. 貝印さまの出刃包丁。

Q.7 初めて通ってみたい方へ、申込方法や持参するものは?
A. ドリーミアクラブからお申し込みを受付ています。持参していただくものはエプロン、手ふきタオルがあれば大丈夫です。

インタビュー・テキスト=窪田みゆき
写真=原田圭介

プロフィール

高橋善郎さん

高橋善郎さん
料理研究家
1988年7月14日 神奈川県川崎市出身

和食料理人の父の影響で、幼少期から実家の店舗で料理の基礎を学ぶ。
大学卒業後、大手食品メーカー、IT会社に勤務しながら本格的に料理の勉強を始め、調理師免許、きき酒師、ソムリエ、野菜ソムリエなど食に関する資格を取得。
日本酒ソムリエの上位資格である、日本酒学講師においては史上最年少で合格。
祐成陽子クッキングアートセミナーを卒業後、独立。
素材の持ち味を活かした和食をベースに、エスニックからイタリアン、オーガニックと幅広いジャンルを得意としている。

和食専門料理教室 / 日本一魚がさばける料理教室「Family」主宰。
和食の基本である、だしの取り方、だしを使い素材の味を活かした料理の作り方、魚のさばき方等を中心にレクチャー。

【保有資格】
日本酒学講師 (最年少保有)/ ?酒師(ききさけし) / ソムリエ / ビアアドバイザー / ジュニア野菜ソムリエ / ジュニアアスリートフードマイスター / 調理師免許 / 食品衛生責任者 / おさかなマイスター

サロン情報

「Family」
◇想い・教室の流れ◇
手作りのあたたかさ、味をきちんと伝えたくて、お肉、お魚、お野菜などの素材と真面目に向き合っています。

初めに料理教室の開催趣旨・その日のメニューについて説明させていただいた後、和食(日本料理)の基本である「出汁(だし)」についてレクチャーします。
ひきたての「出汁(だし)」の香りと味をその場で味わっていただき、「出汁(だし)」の活用法、保存方法等をご紹介します。
「出汁(だし)」を使ったお料理・その日に作るお料理のデモンストレーションをさせていただいた後、生徒のみなさまに実際に調理していただきます。
特に「魚」をさばく時間については多めに確保しております。
魚の構造を理解していただき、お一人さまにつき、約10尾前後、徹底的にさばいていただきます。
月によって若干の変動はありますが、トータルで4?6品を作り、最後にみなさまに召し上がっていただきます。
料理教室で実践していただいたことを、ご家庭ですぐに再現してみたくなるような、楽しい時間と充実した内容を目指しています。

ジャンル:

家庭料理、日本料理、健康食、日本酒

サロン特長:

初心者歓迎、土日開催、子連れOK、男性参加OK、少人数制(6人以下)、予約制、駅近(徒歩10分以内)、お酒の提供あり

所在地:

東京都世田谷区経堂

ホームページ、ブログ:
http://ameblo.jp/my-recipe365/

レシピ

炒りおから
炒りおから
材料

(3~4人分)
・おから 約200g
・長ねぎ 1本
・ごぼう 1/4本
・にんじん 1/4本
・こんにゃく 1/2~1/4枚
・煮付けしいたけ 50g
・油 大さじ6

【A】
・だし 1カップ
・しょうゆ 大さじ3
・みりん 大さじ3
・砂糖 大さじ1と1/2

作り方
  • 1.【下準備】長ネギは輪切りにし、にんじん、ごぼうは小さめの短冊切りのしておき、ごぼうはアク抜きをしておく。
    沸騰したお湯にこんにゃくを入れ、4~5分煮たらザルにあげる。あら熱が取れたら、にんじん、ごぼうと同じ大きさにカットしておく。
  • 2.大きめの鍋を温め、油をしく。にんじん、ごぼう、こんにゃく、煮付けしいたけを入れ、約2~3分、にんじんが程よい固さになるまで中火で炒める。
    おから、Aを加え、よくかき混ぜながら、水分が少なくなるまで弱火~中火で炒める。
  • 3.長ねぎを加え、さっくりと混ぜ合わせたら火を止め、皿に移す。
  • <ポイント>
    煮付けしいたけは市販で売っているものを使用するか、なければ、生しいたけを酒、みりん、しょうゆで甘辛く煮詰めたものを使用してください。
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