予約の取れない自宅教室
~人気レッスンの魅力をレポート~

「お菓子教室 幸せな時間」主宰 畦上洋子さん

畦上洋子 さん

畦上洋子 さん

今月のサロネーゼは、名古屋市内でフランス菓子・アイシングクッキーを学べる「お菓子教室 幸せな時間」を主宰する畦上洋子さん。 作る人も食べる人も幸せになるお菓子作りの楽しみを伝えるレッスンは、上限4名までの少人数制で、レベルに合わせたきめ細かい指導が大好評。 確実に腕があがるとあって、初心者からベテランまで、多くの生徒さんが通います。 今回は初級クラスにお邪魔し、その模様と畦上さんのインタビューを4回にわたりご紹介します。 最終回は、お教室運営の工夫やこめてる思いなどを伺ったインタビュー後半をお届けします。

掲載日:2015/3/23(月)

生徒さんが快適に過ごせるキッチン作り


――こちらのお教室は移転して6年目とか。お教室をされること前提にキッチンスペースを設計されたそうですが、どのような点を工夫されましたか?

畦上さん まず、生徒さんが全員並んでゆったり作業できるスペースの確保を最優先に考えましたので、300㎝ある2台の業務用作業台をどう設置するか、から考えました。
あとオーブンですね。業務用のオーブンを1台入れたかったので、作業台とオーブンをどう置くか決めてからキッチンの配置を考えました。

キッチンでこだわったのは、ステンレス製であることと収納スペースです。以前のキッチンの天板は人工大理石だったのですが、生徒さんが熱いお鍋を置いてヒヤッとすることがありました。生徒さんに気を使わしたくないですし、気兼ねなく使っていただきたいので、今回は天板もステンレスにしました。

ステンレスは丈夫でにおいも付きにくいですし、掃除もしやすくて衛生的。選んでよかったと思います。

――キッチンは一番清潔を保ちたい場所ですが、ステンレス製のキッチンはにおいやカビ、虫もよせつけにくくて日本の高温多湿な気候に適してますよね。プロの厨房はステンレスであることを考えると、やはりベストだと思います。
火元はガスですね。東邦ガスクッキングサポーターでもいらっしゃいますが、ガス火調理のよさはどんなところでしょう。

畦上さん なんと言っても微妙な火加減ができるところだと思います。例えば砂糖を煮詰めるとき、泡の入り方で温度を確認してもらうなど、お料理はもちろん、お菓子作りでも微妙な火加減が必要なときがあります。
また、フランベもガスでないとできないですし、熱伝導も良いですよね。ガスならではの魅力はたくさんあると思います。

生徒さんが快適に学べるキッチン空間には工夫とこだわりがいっぱい。


――ところで、お教室名「お菓子教室 幸せな時間」は印象に残りますね。由来を教えてください。

畦上さん  お菓子は毎日無くても困らないものですが、あったら幸せになれて豊かな時間を過ごすことができるものだと思います。
ご自身で作る楽しみと、そのお菓子を召し上がった方もまた幸せにできるお教室になればいいなと思い、名前を付けました。

――少人数でしっかり学べて居心地がよくて。ここで学ぶ時間はまさに「幸せな時間」だと感じました。

初心を忘れないためにチャレンジ


――レッスンやお教室運営ではどのようなことを心がけていらっしゃいますか?

畦上さん レッスンでは、なぜここでこの作業をするのか?、なぜこの材料でなくてはいけないのか?など、わかりやすくご説明するように心がけています。

そして、自分自身は当たり前のようにわかっていることでも、生徒様にとっては初めてのこと、知らないことも多いと思いますので、常に初心者ならどうだろう?という気持ちでくり返しご説明するようにしています。

――今日も失敗しやすい理由や、したときのリカバリー法も教えてらして、とてもわかりやすい説明が印象的でした。

「生徒さんの気持ちをいつも考えられるように、できないことにもチャレンジしています」


畦上さん ありがとうございます。
私は同じことを10回、20回とレッスンでお伝えしえますが、生徒さんの方は聞くのは1回だけですよね。
つい、みなさんご存じだろうと思ってはしょってしまうことがあるかもしれないので、気をつけるようにしています。初心を忘れないために常に新しいことにチャレンジしています。

去年はアイシングクッキーを習って資格を取りましたし、語学は7年ほど習い続けています。
これが本当になかなか覚えられなくて。いつも恥をかいてます(笑)。

恥はかきますが、”初心者”の気持ちがわかりますし、色々な先生方の教え方も勉強になります。
常に生徒さんの気持ちがわかるようでありたいと思います。

――素晴らしいですね。教える仕事ならではのご苦労や工夫もありそうですね。

畦上さん 常に新しいレシピや提案を生み続けていかなければならない仕事ですから、学び続けなければならないですし、大変なところはあります。でもそれも楽しみの一つです。

生徒さんのニーズをくみ取ることも大切で、定番と言われるレシピでも時代や生徒さんのご要望に合わせてお砂糖を少なくするなど、進化させています。お料理もそうですが、だんだんどっしりしっかりとした味よりも軽めの味が好まれるようになってきていますから、そうしたニーズにもいつもアンテナを張るようにしています。

――なるほど。常に学びと進化ですね。

畦上さん そうですね。
生徒さんは結構感想を言ってくださいます。「美味しかった!」もありますが、「あんまり家族に喜ばれなかった」なんてことも時々あります。そんなときは言ってくださったことに感謝をし、真摯に受け止めて研究を重ねるようにしています。
生徒さんから直接感想を聞けるのはとても嬉しいことで、信頼関係があるからこそ言ってくださるのですからありがたいことです。

この仕事をしていたよかった!と思う素敵なエピソード


――長年お教室を運営していらして、特に印象深かったことはありますか?

畦上さん 1回1回、いろいろなエピソードがあるのですが、とても思い出深いレッスンがあります。
あるとき、”彼のお誕生日に、好きなチョコレートのケーキを作りたい”とプライベートレッスンをお申込みくださった生徒さんがいらっしゃいました。

彼を驚かしたいと内緒で作りにいらっしゃって、何とも可愛らしいサプライズに、一緒に楽しく作らせていただきました。とても感動されたと聞いていたのですが、先日その日の様子の動画を見せて下さったのです。私まで感動して泣いてしまいました。
なんとこのケーキがプロポーズにつながり、ご結婚されたのです!」来月、赤ちゃんも誕生される予定です。

生徒様がとても大切な時に私の教室を選んで下さったこと、そしてそれがきっかけで結婚されたということ・・・嬉しかったです。
この仕事をしていて、本当に幸せだなぁと思えるレッスンでした。

――素敵なエピソードですね・・。プライベートレッスンでは様々なリクエストに応えてくださるのですね。

畦上さん ラッピングコーディネーターの資格も持っていますので、「こういうふうにプレゼントしたい」というご希望があれば、一緒に資材屋さんに行って箱やリボンなどラッピングの提案をさせてもらうこともあります。
プライベートレッスンはとても喜ばれています。

また、ブライダルレッスンも素敵なエピソードがたくさんあります。
ご自身のウエディングケーキやお引き菓子、最後にお配りするプチギフトを作りたいというご要望が多いのですが、去年は新郎さんもいらして、お二人でエプロンをつけて一緒にお作りになったこともありました。幸せな時間のお手伝いができることは本当に嬉しいです。

毎回素敵なエピソードいっぱいのレッスン。お菓子作りを学ぶだけではないつながりが生まれます


――素敵ですね。私まで感動です!
最後に、お教室の展望とこれからの夢を教えてください。

畦上さん 小さくてもよいので、いつかお店を持ちたいと思っています。お店の中にレッスンを組み込んでいけたら理想的ですね。
また、キッズクラスに可愛い未来のパティシエがいっぱいいるので、この子達の将来ををみていきたいというのも夢です。

また、いつも笑顔で生徒さんを迎えられるように心も体も元気であり続けたいと思います。
何度か通っていらっしゃると、仕事や家庭、恋愛の相談を受けることもあります。何かしてあげることはできませんが、お菓子作りを学ぶだけでなく、ここに来ていろいろお話をさせて頂いて、少しでも元気になってくださったら嬉しいです。

お菓子作りを通して、これからも皆さんと幸せな時間をたくさん過ごしていきたいと思います。
これからも長く続けて、ここで倒れたら本望ですね(笑)

――お菓子作りを通して、生徒さんの心のオアシスでもありますね。これからもたくさんの幸せな時間が生まれること、楽しみです。素敵なお話をありがとうございました!

畦上さん こちらこそありがとうございました!

==========================================

ただお菓子作りを学ぶだけでなく、心のつながりも生まれるあたたかい時間。レッスンは、生徒さんにとって、学び・楽しみ・癒しの貴重な時間になっているようです。
それこそが自宅教室の魅力であり、通い続けたくなる理由だと思います。これからもたくさんのエピソードとともに幸せな時間が生まれそうです。

インタビュー・テキスト=窪田みゆき
写真=水野由佳

プロフィール

畦上洋子さん

畦上洋子さん
名古屋市八事で、フランス菓子を中心とした少人数制のお菓子教室とアイシングクッキーのお教室を主宰しています。
お菓子作り初心者から、上級者まで、レベルに合わせたクラスで、丁寧にレッスンしています。
プロフィールは、ル・コルドン・ブルー パティスリーコースで、菓子ディプロムを取得後、日本菓子専門学校卒業、製菓衛生士取得。
JSA認定アイシングクッキー講師、日本フードコディネーター3級、商業ラッピング3級。
東邦ガスクッキングサポーター、名古屋市青年の家にて、お菓子講座2期担当、企業レシピ開発、イベント講師、雑誌掲載、新聞掲載、オーダーケーキ販売を行なっています。

サロン情報

「お菓子教室 幸せな時間」
お菓子のレッスンでは、講師デモンストレーションを見学しながら、作り方を学び、その後実習を行います。
実習は計量から全て行い、各自仕上げていきます。ご自身で作られたたお菓子は、全てお持ち帰り頂きます。
実習後にはランチ、講師制作のお菓子試食もございます。
お時間が短い実習のみのクラスもございます。
お菓子は見ているだけでは、なかなかご自宅でで作るのが難しいので、実際に混ぜたり、焼いたりすることで、しっかりと身につくようになっています。
クラスは基礎クラス(全6回)、キッズクラス、初級クラス、、男性限定クラス、上級クラス、プライベートレッスンなど、レベルやご希望に合わせ、細かく設定しておりますので、初心者の方から、本格的に学びたい方まで、丁寧に指導しております。
毎月クラスは固定ではなく、その月のメニューやご希望のお日にちや時間などに合わせてお好きに選んで頂けます。
アイシングクッキーのレッスンは、毎月変わるテーマのデザインで1回完結型のレッスンになります。
その他に日本サロネーゼ協会認定講師の講座(全6回)もあり、当教室にて講師資格が取得できます。

ジャンル:

洋菓子、その他、スイーツデコレーション

サロン特長:

初心者歓迎、平日開催、土日開催、お友達同士歓迎、子連れOK、男性参加OK、少人数制(6人以下)、体験教室あり、子供教室あり、予約制、駐車場あり、各種イベントあり、駅近(徒歩10分以内)

所在地:

愛知県名古屋市昭和区広路町字石坂

ホームページ、ブログ:
http://siawasenajikan.com

レシピ

炒りおから
パヴェ・ミルティーユ
材料

(2人分)
・ミルティーユ 60g
・生クリーム 35g
・水あめ 10g
・クーベルチュールチョコレート(ブラン) 200g

・粉砂糖 適宜
・ブルーベリーパウダー 適宜

作り方
  • 1.ミルティーユ、生クリーム、水あめを鍋に入れて火にかけ沸かす。
  • 2.溶かしたチョコレートにミルティーユを入れて混ぜる。
  • 3.型に流して固めて、カットしてブルーベリーパウダーをまぶす。
  • サロネーゼ会員募集中
  • サロネーゼ会員の書籍紹介
  • 自宅教室開講までのノウハウ
  • キッチンリフォームを特別価格でご提案
  • バーミックス特別レシピ
  • CENTRO
  • cam2011_miyakonojo
  • cam1806foodart
  • cam1912americanpork
  • cam2009alcenero_rp
  • cam2010nippun
  • cam2011alcenero_rp
  • cam2106almonds
  • cam2103alcenero_rp
  • cam2107alcenero_rp
  • cam2111americanbeef
  • cam2109alcenero_rp
  • cam2204alcenero