予約の取れない自宅教室
~人気レッスンの魅力をレポート~

「あそれい精進料理教室」主宰 麻生怜菜さん

麻生怜菜 さん

今月ご紹介するのは、東京・世田谷区で麻生怜菜さんが主宰する、精進料理教室「あそれい精進料理教室」。
精進料理と聞くと難しいイメージですが、麻生さんが提案する「ゆる精進料理」は、栄養バランスや現代の食のトレンドを融合させた、気軽に家庭に取り入れることができるもの。野菜たっぷりの料理を学びたい方や食で健康維持を目指す方など、幅広い層の方が楽しく通っていらっしゃいます。
今回は2019年10月にうかがったレッスンの模様とインタビューを4回にわたりご紹介します。最終回はお教室運営に込めている思いなどを伺ったインタビュー後半です。

掲載日:2019/11/25(月)

教室運営の工夫、大切なこと

――お教室を始めてみていかがでしたか?

麻生さん いろいろな方にご参加いただいて、「精進料理に興味がある方がたくさんいらっしゃったんだ!」と思え、とても嬉しかったです。

精進料理好きな生徒さんが集まってくださり、情報交換したり、私が知らないことを教えていただくこともあったりして、自分が一番学ばせてもらっているな、と感じています。

――逆に困ったな、と思うことはありましたか?

麻生さん いま5歳と1歳の子どもがいますが、急な発熱など病気になったときはあわてます・・。例えばレッスンの前夜に高熱が出たときは、救急病院に行き、翌日は病児保育が可能なシッターさんを探してお願いするなど、あの手この手を考えてなんとかレッスンが開催できるように最善をつくします。
イレギュラーなことが起こったときの対応力はかなり鍛えられました。仕事で少々大変なことがあっても、この大変さに比べたらなんでもない!と思えるようになりました(笑)。

精進料理好きが集まり、様々な情報交換ができるのも楽しみなレッスン。

――子育ては気力・体力・段取り力が必要ですよね!お教室の先生は代わりがいない仕事ですから、大変なこともあると思います。でも、いつも笑顔でいらして素晴らしいです。
10年たって、お教室運営に必要なのはどんなことだと思いますか?

麻生さん あたりまえのことを地味に続けることでしょうか・・。レシピを作る、食材をそろえる、お迎えの準備・下ごしらえをする、お教室を開催する、片付けをする。全て単純作業で、ひとつひとつは難しいことではありません。大切なのは、継続して内容を研鑽し続けていくことだと思っています。

求められていることを考えて、提供する

――どんな生徒さんが多いですか?

麻生さん 「精進料理クラス」「精進料理お弁当クラス」「茶懐石精進料理クラス」を開催しており、どのクラスも献立は月替わりで、1年間のクラスです。単発参加も可能です。
日程や献立の詳細は、ホームページに掲載しております。

――なにか教え方を変えるなど工夫をしていらっしゃるのでしょうか。

麻生さん 私よりずっとベテランの主婦の方も多く、何を学びにお申し込みくださったのだろう、何をお伝えしたら喜んでいただけるだろう、と一生懸命考えました。
わかったのが、精進料理はもちろんですが、普段の生活では出会わないような食材の組み合わせやちょっとした気づきが喜こんでいただける、ということでした。
なるべく話題の食材や最近の食情報を入れて、新しい学びをお持ち帰りいただけることを目指しています。

生徒さんが求めていること喜んでくれることを追求。教え方も研究して常に向上を目指しています。

――これまで知らかった・思いつかなかったことに出会えると、楽しくなりますよね。
そのほか、運営やレッスンで気を付けていることはありますか?

麻生さん レッスンでは季節感を大切に、歳時記や二十四節気について必ずお話するようにしています。
そして、参加して楽しかった!元気になった!精進料理作ってみよう!と思っていただけるような雰囲気作りと、毎日のお料理に取り入れてもらえるようなレシピであるよう心掛けています。

――レッスン中、全員の方に目を配り、理解度に差がないように配慮されていることも感じました。
質問しやすい楽しい雰囲気も魅力ですね。

教室が基盤

――今も勉強を続けていることはありますか?

麻生さん 茶道・所属している食団体では、講師をしながら、最新の情報が提供できるように書籍を読んだりしています。

――講師と言えば、大学で授業もされているそうで。

麻生さん はい、以前フードアナリスト協会で講師をしていたときのご縁で、日本大学生物資源科学部非常勤講師をさせていただいています。日本食文化史、おいしさの科学について教えています。

食の研究をしているときが至福の時間。教室は一生続けていきたい大切な仕事。

――楽しそうな学問ですね!

麻生さん そうなんです、研究も楽しくて楽しくて!研究の時間は至福の時間です。一日中調べてまとめて、パワーポイントを作っていたいくらいなんです。

――食に関わるお仕事はきっと天職ですね。最後にこれからの夢や展望について教えてください。

麻生さん 実は、仕事のメインは企業様のコンサルやレシピの開発などでして、講演の仕事も多くいただいています。そのためレッスンの開催は月8日ほどですが、教室は私にとって基盤の場所であり、とても大切です。

例えば講演をするときも、お教室で得たことや生徒さんのご意見からわかることなどを交えてお伝えすることで、より具体的で本質的なお話をすることができます、お教室という場所がなくお話するとでは、全く違うと思うのです。
どのお仕事も大切で大好きですが、お教室は細く長く、おばあちゃんになるまで、ライフワークとして続けていきたいです。定年がないからあと50年はできそう!と思っています。

―――定年のない、とても価値あるお仕事ですよね。50年後の麻生さんのご活躍を想像するとワクワクします!今日はありがとうございました!

麻生さん こちらこそありがとうございました!

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「レッスンは自分が一番楽しんでいる」と幸せそうな笑顔でおっしゃる麻生さん。食にまつわる研究も楽しくてしかたがないそうで、まさに天職ですね。先生が楽しいと生徒さんにそれが伝わり、魅力ある教室に育っていくのだと思いました。
精進料理がぐっと身近になる、素敵なお教室、ぜひ参加してみてください。

(おわり)

インタビュー・テキスト=窪田みゆき
写真=原田圭介

プロフィール

麻生怜菜
日本食文化史・精進料理研究家

1982年、長崎県生まれ。
全国を転々とした幼少時代を過ごし、旅行好きの両親の影響もあり47都道府県全ての地域食材、郷土料理を食べて成長する。

日本大学法学部卒業後、株式会社リクルートにて営業職を経験。その後クックパッド株式会社にて編集職を経験。結婚後、夫の実家がお寺であったことをきっかけに、お寺の行事食に関わり、伝統的な和食(特に精進料理)に興味をもつ。

日本の伝統食、特に精進料理の考え方や調理法、食材などに感銘を受け、伝統的な調理法や食材を、現代のトレンドと融合した食文化の発信する場として、2011年より「あそれい精進料理教室」主宰。生徒数はのべ2800人。(2019年1月時点)

楽しくお料理が学べる、全国の厳選のオススメお料理教室を紹介するサイト「一般社団法人全国料理教室協会」代表理事を務める。

現在は、日本大学生物資源科学部非常勤講師(日本食文化史/おいしさの科学)・全国料理教室協会講師養成講座講師・日本の伝統食の考え方など講演活動。

精進料理(ベジタリアン・ヴィーガン)向けのレシピ開発など

著書
「寺嫁ごはん~心と体がホッとする“ゆる精進料理~」(幻冬舎)
「和食deワンプレートごはん」 (タツミムック) 共著
「おからパウダーダイエット」(主婦の友社)共著

サロン情報

あそれい精進料理教室

「あそれい精進料理教室」では、伝統的な日本料理に、栄養バランスや現代の食のトレンドを融合した精進料理を提案します。

シンプルな素材に、五味五色五法の調理法を加えることで、質素だけれど美味しくいただける料理。
食生活に少しでも課題感のある方、是非一度遊びに来てください。

簡単、美味しい、ゆる精進料理はじめませんか?

ジャンル:

家庭料理、日本料理、ベジタリアン、マクロビオティック、健康食、茶道、食育

サロン特長:

初心者歓迎、平日開催、土日開催、お友達同士歓迎、少人数制(6人以下)、予約制、駅近(徒歩10分以内)

所在地:

東京都世田谷区用賀

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