「あそれい精進料理教室」主宰 麻生怜菜さん
精進料理との出会い
渋谷から電車で15分ほどの人気の街・用賀。駅から6分ほどと交通至便な場所にある、麻生怜菜さんが主宰する精進料理教室「あそれい精進料理教室」。
2011年4月にスタートし、今年で8年目を迎えました。
麻生さんが精進料理教室に初めて出会ったのは、なんと、結婚したご主人のご実家のお寺でした。
「なんて滋味深くて美味しいのだろう・・・と感激でした。それまで営業職や編集職で仕事が忙しく、コンビニ弁当のこともよくありましたし、食事にきちんと気を配れていませんでした。でも、動物性のものを一切使わないお料理なのに、こんなに満足感もあって、精進料理って素晴らしい!と思いました」。
肉や魚を使わず、四季折々の旬の食材を活かして調理される精進料理に感動し、料理の道へ。
それからお寺の行事食に関わるようになり、次第に伝統的な和食、特に精進料理に興味を持ちました。お寺はもちろん、様々な場所で本格的に精進料理を学び自身でも研究を重ね、また、大手料理教室で教える技術についても研鑽を積みました。
「以前の私と同じように、気になりつつも食事作りに手間と時間がかけられない人たちに、野菜がたっぷりとれてヘルシー、栄養バランスがよくて、簡単にできる精進料理を伝えたい」
という思いを実現するため、満を持して料理教室を開始。以前の同僚や友人を中心に、口コミで広がっていきました。
現代の家庭で作れる・喜ばれる 新感覚の精進料理
精進料理とは、仏道修行に励み悟りを極めるための食事。殺生を戒める仏教の教えにより、肉類魚介類など動物性食材を使わずに、野菜類・穀類・海藻類・豆類・木の実・果実などの植物性食材だけで作ります。各宗派で独自の精進料理が生まれ、時代を経て工夫されてきました。
なんだか難しく感じますが、お坊さんが厳しい修行にも耐えられる体を維持するために考えられた、最低限のカロリーで、かつ、しっかり栄養バランスが整ったダイエット食でもある・・と聞くと関心が高まります!
家庭で作りやすい、現代風の味付けの”ゆる精進料理”を紹介。精進料理がぐっと身近になります。
「精進料理は、旬野菜や伝統食材に五味五色五法の調理法を加えて作る、質素だけれど滋味のある味わいです。体をいたわる調理法に、ヘルシーな精進物の食材のみを使った料理は、飽食の現代人にとって、健康維持やダイエットにもぴったりです。
この教室では、伝統的な調理法や食材を現代のトレンドと融合させ、基本は守りながらも、家庭で作りやすい”ゆる精進料理”をご紹介しています」。
通っている生徒さんは、自身やご主人の健康のために美味しいダイエット食を学びたい方、 野菜料理を学びたい方、食で健康維持をしたい方、食生活を整えたい方など、幅広い年齢層の方がいらっしゃいます。
季節を知ることからスタート
お教室では現在、「精進料理クラス」「精進料理お弁当クラス」「茶懐石精進料理クラス」の3つのクラスがあり、単発参加も可能です。日にちや献立はホームページに掲載されています。
訪問したこの日は、「茶懐石精進料理クラス」。茶事でも使える折敷膳を精進物のみを使って作ります。食後にはお抹茶とお菓子の時間があります。
10月のクラスで学ぶのは、「霜降(そうこう)の献立」として、「飯椀・さつま芋御飯、汁椀・蓮根餅のみぞれ汁、向付・椎茸のタプナード、椀盛・揚げじゃがいもの更紗あんかけ、揚物・高野豆腐フライ、煮物・お揚げ福袋、香の物・蕪の千枚漬け」。旬の野菜がたっぷりです。
季節、旬の食材、それぞれの料理の背景を学ぶことで、食文化の理解も深まります。
レッスンが始まりました。
まずはお茶を飲みながら寛いでいただき、簡単に自己紹介をしていただきます。そして、二十四節気の秋の季節の一つ、霜降の意味や由来に加え、この時期の食材についての説明です。
「それでは今日もよろしくお願いします!露が冷気によって霜となり降り始める頃を霜降と言います。季節が夏から完全に秋へと移り変わった頃を差し、この日から立冬まので間に・・・」
このように毎回、季節のお話、旬の食材や季節の行事などの紹介を最初に行うそう。続いて、レシピの概要、レシピに登場する旬野菜などについての講義です。生徒さんはとても興味深そうに聞いていらっしゃいます。
今日学ぶお料理の背景や手順をしっかりインプットしていただき、実習にうつります。
和気あいあいと楽しく進む実習の模様は次回ご紹介します。
どうぞお楽しみに!
(次回へつづく)
インタビュー・テキスト=窪田みゆき
写真=原田圭介
サロネーゼから皆さまへ
「あそれい精進料理教室」では、伝統的な日本料理に、栄養バランスや現代の食のトレンドを融合した精進料理を提案します。
シンプルな素材に、五味五色五法の調理法を加えることで、質素だけれど美味しくいただける料理。
食生活に少しでも課題感のある方、是非一度遊びに来てください。
簡単、美味しい、ゆる精進料理はじめませんか?
生徒さんの声
Aさん
野菜を多く使うヘルシーなお料理教室を探していて、通い始めました。精進料理ですが美味しくてボリュームがあり、いつもおなかいっぱいに(笑)。食材や器、歳時記や懐石のルール、盛り付け方など、お料理を作ること以外もたくさん教えていただき、知識の幅が広がりました。先生が気さくて優しくて、ここに通う時間が楽しみでなりません。
Bさん
身近な材料で作れて、しかもおしゃれ!精進料理の難しいイメージが一新しました。常備菜や野菜たっぷりですきま時間に作れるようなお料理もたくさん教えていただけます。通っている生徒さん達もよい方ばかりで、年齢が違う方々なのに女子会のように楽しい雰囲気なのも魅力です。
Cさん
和食料理教室を探していたところ、こちらの情報に出会いました。精進料理は難しいのでは?料理は得意ではないけで大丈夫?と心配でしたが、先生が優しくてとてもわかりやすく教えてくださるので、料理が楽しくなっていきました!毎回通うのが本当に楽しみです。
プロフィール
麻生怜菜
日本食文化史・精進料理研究家
1982年、長崎県生まれ。
全国を転々とした幼少時代を過ごし、旅行好きの両親の影響もあり47都道府県全ての地域食材、郷土料理を食べて成長する。
日本大学法学部卒業後、株式会社リクルートにて営業職を経験。その後クックパッド株式会社にて編集職を経験。結婚後、夫の実家がお寺であったことをきっかけに、お寺の行事食に関わり、伝統的な和食(特に精進料理)に興味をもつ。
日本の伝統食、特に精進料理の考え方や調理法、食材などに感銘を受け、伝統的な調理法や食材を、現代のトレンドと融合した食文化の発信する場として、2011年より「あそれい精進料理教室」主宰。生徒数はのべ2800人。(2019年1月時点)
楽しくお料理が学べる、全国の厳選のオススメお料理教室を紹介するサイト「一般社団法人全国料理教室協会」代表理事を務める。
現在は、日本大学生物資源科学部非常勤講師(日本食文化史/おいしさの科学)・全国料理教室協会講師養成講座講師・日本の伝統食の考え方など講演活動。
精進料理(ベジタリアン・ヴィーガン)向けのレシピ開発など
著書
「寺嫁ごはん~心と体がホッとする“ゆる精進料理~」(幻冬舎)
「和食deワンプレートごはん」 (タツミムック) 共著
「おからパウダーダイエット」(主婦の友社)共著
サロン情報
あそれい精進料理教室
「あそれい精進料理教室」では、伝統的な日本料理に、栄養バランスや現代の食のトレンドを融合した精進料理を提案します。
シンプルな素材に、五味五色五法の調理法を加えることで、質素だけれど美味しくいただける料理。
食生活に少しでも課題感のある方、是非一度遊びに来てください。
簡単、美味しい、ゆる精進料理はじめませんか?
ジャンル:
家庭料理、日本料理、ベジタリアン、マクロビオティック、健康食、茶道、食育
サロン特長:
初心者歓迎、平日開催、土日開催、お友達同士歓迎、少人数制(6人以下)、予約制、駅近(徒歩10分以内)
所在地:
東京都世田谷区用賀