「マロンの夜会」 マロンさん
マロンプロデュースの「デジタルキッチン」
――マロンの夜会も開催されている、デジタルキッチンのプロデュースについて少し教えてください。
デジタルキッチンは、もともとIT関係の会社のとある一角にスペースが空いていたことがスタートです。そのスペースでマロンが何かできないか?と考えるところから始まっています。私はやっぱりフード・食系の人間ですから、「会社のど真ん中にキッチンをつくったらどう?」と提案したんです。当時いろんな会社が健康や食事に意識を持つようになっていましたが、私はもうキッチンさえあればそこから色々派生していくと考えていたので、先のような提案を「どうかしら?」って笑いながらしたんです。そしたら、それが現実になったんですよ。
オフィスの真ん中に大きなキッチンが。
――すごい!キッチンのこだわりはどこでしょうか?
やっぱりデザインと使い勝手ですね。そこはとても重視しました。キッチンはドイツのデザインなんですけど、色も様々ある中で、好みのグリーンを基調としたデザインを選びました。あとは使い勝手の良い収納。機能的でシンプルというところがすごく気に入っています。
キッチンツールも同様に、長年愛用している、使いやすい定番品を用意しています。
――ファンからすると、マロンさんがプロデュースしたキッチンや使用しているキッチンツールは気になってしまいます。
どんな包丁を使っているかなど、質問してくださる方も実際いますね。そういう場合は、ちゃんとお見せしていますし、夜会の時でもお応えできる範囲でお話させて頂いています。
基本的には、皆さんツールや何かというよりは、本当にお料理を楽しんでいらっしゃるという感じではあるんですが。
愛用のキッチンツールと共にキッチンに立つマロンさん
「味・色・香り」
――マロンの夜会は、美味しくて楽し気な、熱量の高い空気感が伝わってきました。
やはり料理は、味と色、そして香り。この3つを楽しめばいい、つまり「食は五感で感じるものだ」って私はよく言うんです。音楽でもなんでもそうですが、もちろん“食べる”ということも。中でも、味覚を感じさせる・楽しませるというのは、もう料理して食べることでしか出来ない事じゃないですか。それはすごいことだと思っています。
リモートで全国の方とつながって、新しい出会いがある反面、中々味や香りまでお伝え得出来ない事がもどかしく感じます。
ですので、SNSや動画などで料理を見て、美味しそう!って興味を持っていただいて直接足を運んでもらうきっかけになったらいいなと。実際食べてみると、きっと想像していた味や香りと違うこともあると思うんです。それも、私は大切だと思っています。実際に見て感じることは大事だなと。
味と色、香りを楽しむ
これからも勉強と研鑽の日々を
――お写真を見てると食べたくなるお料理ばかりです!そんなお料理に対して真摯に向き合っておられるマロンさんの、今後の野望を教えてください。
このお仕事をしていて、辞めたいと思ったことは一度もありません。好きな事をやっているんですから。そして皆さんも私に会うと元気が出ると仰ってくれます。今までお店を構えずこのような形でやってきたのは、マロンの夜会もそうですが、やっぱり皆さんと交流がしたいという思いが強いからです。料理を食べて、楽しくお話して、ということを皆さんも楽しみにしてくれている。
料理を作るというだけではなく、私の場合は「フードスタイリスト」です。ですので、スタイリングというか、“魅せる料理”というところで皆さんに何かを感じてもらいたいと思っています。
美味しいお料理を食べてもらう時に、そのお皿やテーブルまで全てひっくるめて、見て楽しんでもらいたいなと思っています。
――空間全体も、ということですか?
そうですね、ゆくゆくは空間丸ごとプロデュースできたらいいなと思っています。
そこは空間プロデューサーのようなプロの方と一緒に創り上げていけたらいいなと。
私が料理周りの平面的なところをスタイリングして、空間のスタイリングは専門家の方に任せて、コラボレーションのように出来たら面白いなと思っています。
あとは、その道の専門料理を作っている方とコラボレーションできたら楽しいだろうなと。世界の料理でも、色々あるじゃないですか。その方が作る、その国の専門的な料理を僕も知りたい。長年この仕事をやっていても、まだまだ学びたいことがたくさんあります。知らないこともたくさんあります。それじゃダメだなと、今でも調べたり勉強したりしているんですけど、それでも分からないことは素直にその道の専門家に聞くのがいいです。そしたら、皆さんとてもやさしく教えてくれるんですよ。だから、年齢や国は関係なく、いろんな方から学びを得ています。
今でも学び続けるマロンさん
――食事を通じて人との関わりがある、という感じですね。
そうですね。やっぱり食事って、誰と食べるか・誰とテーブルを囲むかっていうのは大きいでしょう?だからこそ、これからの人生誰と食べるのか、一緒に食事を共にしていくのかが大事だなと思います。やっぱり、「食べる」ことを大切に考えていかなきゃいけないなと思いますね。
マロンの夜会も、そうやって優しさで包み込みながら、皆さんとの食事を楽しむ夜会にしたいなと思います。
――楽しみにしています!今も最前線を走り続けるマロンさん、本日は本当にありがとうございました。
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お話をしていても、とても前向きで生き生きとしているマロンさん。しかしその反面、ただただ突っ走るわけでなく、食事を日々楽しむ私たちを優しく見守ってくださっていて、食を愛する第一人者だからこその包み込むような安心感はさすがマロンさんだなと肌で感じることができました。難しいことを考えず、食を楽しむ。そんな大切なことを教わった気がします。マロンさん、本当にありがとうございました。
ディレクション:株式会社COOK ART
インタビュー:太田 えり
撮影: 研壁 秀俊
プロフィール
1959年、長崎生まれ佐賀育ち。1979年、大阪あべの辻調理師専門学校を首席で卒業。料理研究家、インテリアスタイリストのアシスタントを経験し、1983年日本初のフードスタイリストとして独立。
独自の感覚で『魅せる』ハイセンスなスタイリングを武器に雑誌、書籍、テレビ、ラジオなど多くのメディアや、全国のイベント・講演会などでダイナミックに活躍中。
サロン情報
活動内容
雑誌、書籍、テレビ、ラジオなど多くのメディアや、全国のイベント・講演会などを舞台に活動。
ジャンル:
料理・食育・食材 :
家庭料理
日本料理
イタリアン
フレンチ
中華
韓国
スペイン
インド
エスニック
パン・スイーツ :
飲み物 :
おもてなし・作法・美容 :
フラワー :
整理収納・お手入れ・防災 :
インテリア・アロマ・カラー :
クラフト・デコレーション :
その他 :
サロン特長:
お一人様歓迎
所在地:
東京都 千代田区
ホームページ
https://www.marons.net/