予約の取れない自宅教室
~人気レッスンの魅力をレポート~

「小さなお料理教室 ミンニョロ ミンニョラ」主宰 角之倉 真美さん

角之倉 真美さん

今月ご紹介するのは、東京台東区で角之倉真美さんが主宰する、「小さなお料理教室 ミンニョロ ミンニョラ」。 『もう一度作りたくなるお料理』をコンセプトに、習ったら今夜すぐ作りたくなってしまうくらい、簡単で身近なイタリアの家庭料理を中心に教えていらっしゃいます。
今回は2020年2月に訪問したイタリアンレッスンの模様と、インタビューを4回にわたり紹介します。
最終回はお教室を継続する工夫や今後の夢など伺った、インタビュー後半です。

掲載日:2020/3/23(月)

食べる人に寄りそう料理を伝えたい

――2度目のイタリア料理留学から帰国後、様々な料理の仕事の選択肢があったかと思いますが、料理教室を始めようと思ったのはなぜですか。

角之倉さん イタリアで毎日生活していく中で、料理の楽しさや、思い浮かばなかったような食材の組み合わせを伝えることに、とても興味を持ちました。
例えば今日のメニューの卵料理は、レストランでは提供されない家庭料理ですが、簡単でとっても美味しいのです。

レストランのお料理と家庭料理、どちらが優れているということはなく、それぞれ魅力があります。
家庭料理の魅力はなんといっても、家族の好みも体調もわかっているので、食べる人に寄りそう料理を作ってあげることができること。 こんな贅沢なことはないと思っています。 そのことに気づいてから、家庭料理の魅力を伝えていきたいと思いました。

イタリアで興味を持ったのは、食事を楽しみ生活によりそうな、心温まる家庭料理

――素敵なエピソードですね。海外は広いですけれどもイタリアで料理を学ぼうと思った理由はなんでしょう。

角之倉さん フランスにも興味を持っていたのですが、ちょうど大学を卒業する頃イタメシブームが盛り上がっていて、イタリア料理がぐんと身近になり、本場で学びたいと思ったのが理由の1つです。

また、例えば今日のメニューでパン粉をカリカリにしてチーズのようにみたてるアイディアをご紹介しましたが、これは実は、チーズが買えないくらい貧しくてもいかに楽しく美味しく食事を食べるか・・という工夫からうまれたもです。 イタリア料理にはこのようなアイディアがたくさんあり、贅沢な食材を使わなくても、あるものを使って工夫と愛情を注いで作る料理は貧しいどころか逆に贅沢だと感じました。
それに、家庭でマンマたちが作る素朴な料理の美味しいこと!
そんな食のあり方も、イタリアにひかれた理由でした。

毎日のお料理にちょっとした華やかさをプラス

――イタリア料理留学で、今後の軸になるものに出会ったのですね。その後お教室を始めてみていかがでしたか?

角之倉さん 良かったと思います!
「教室で習った料理を家で作ったら家族に喜ばれました」とおっしゃっていただけると本当に嬉しいです。また、教室を通して様々なプロフェッショナルな方々にお会いできるのは財産です。

――開始時、集客はどう工夫しましたか?

角之倉さん 千葉のお教室は昔ながらの住宅地エリアで、周りにとてもよい八百屋さんや魚屋さん、肉屋さんが揃っており食材はそこで購入していたので、お願いしてチラシを置いてもらったりしました。ご近所の方がそれを見てご参加くださったり、 お教室の帰りには生徒さんがお店に寄って使った食材を買って帰ってくださることも多く、お店の方にも喜んでいただきました。

また、少し離れたところには新しく開発されたマンションや住宅地が多数あり、そちらによくポスティングもしていました。おかげさまでこちらも反響がありました。

お子さんの絵が飾られていて可愛いお教室 将来は遊び心のあるクラスも計画中

――お店にチラシを置いてもらうのは双方にメリットがあってよいアイディアですね! 
 お教室を始めてみてご自身で変わったことなどありましたか。

角之倉さん 子供が産まれてからはすごく心境の変化があり、これまで以上にしっかり仕事にしなきゃいけないという思いが増えてきました。ただ頑張りすぎてしまうところがあるので、子育てとのバランスをうまく取れるようになりたいと思っています。

――ご出産後、仕事のスタイルや考え方にもいろいろと変化があったのですね。

角之倉さん はい。家事や育児の大変さを実際に体験し、考え方も変わっていきました。一番大きかったのは、料理は毎日のことだから、華やかに見せるちょっとしたアイデアや1つの鍋で作り上げて洗い物を減らす工夫など、料理が負担にならない提案が大事だ思うようになったことかもしれません。

家事や子育て、仕事などで忙しい生徒さんのお気持ちがよくわかりますし、今は簡単で何度でも作りたくなるレシピの提案をするようにしています。

口コミが広がる人気教室へ

――これまで教室を継続するためにどんな工夫をしてきましたか?

角之倉さん 最初は珍しい食材を使ってみたり、イタリアの州別の郷土料理レッスンをしたり、通好みのレッスンをしたこともありました。ですが、イタリアを深く好きな人には好評でしたが、ちょっとイタリアンを習いたいという方には響かず、イタリア愛が強すぎる上の独りよがりだったと思ったことがありました。
それ以降、生徒さんに喜ばれる料理は何だろう?と常に考え、それを提案できるようにしています。

レッスンでは、皆さんが明るく楽しく時間を過ごしていただけるように会話などに気をつけています。

歳を重ねるごとに、料理の説得力も幅も広がっていきます

――最後に、これからのお教室と先生の夢を教えてください。

角之倉さん お教室を始めて15年経ちました。初めから通っていただいている生徒さんとも、新しい生徒さんとも、これから一緒に歳を重ねながら、その時その時のライフステージの料理の楽しみ方を、みんなで模索できたらいいなと思っています。

また、子供ができてからは、年齢ごとにどれくらい調理ができるのかわかるようになってきたので、子供むけのレッスンや、観光の盛んな地域でもあるので、海外の方に日本の普段の家庭料理を教えるクラスも開催したいです。

――ライフステージに合わせてお教室も変化していくって素敵ですね。今日はありがとうございました!

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小さい頃からの夢だったお料理の仕事はまさに天職。芯のあるお気持ちや言葉に、お話伺っていてグッときました。
ライフステージの変化を上手に取り入れながら、これからも生徒さんと一緒に楽しく笑顔いっぱいのお教室が広がっていきそうです!

(おわり)

インタビュー=窪田みゆき
テキスト=佐藤恵美
写真=原田圭介

プロフィール

共立女子大学家政学部食物科卒業後、イタリアにてレストラン、家庭料理など幅広く学ぶ。
辻クッキング銀座校の講師として勤務後は再度イタリアにわたり、2005年『小さなお料理教室 ミンニョロ ミンニョラ』を主宰。

サロン情報

小さなお料理教室 ミンニョロ ミンニョラ

お教室のモットーは『もう一度作りたくなるお料理』。
ちょっとした工夫、今までしなかった組み合わせ、ほんの少しのエッセンスできっとどんどん新しいご自分の定番料理が生まれるはずです。
日々の食卓に少しイタリアの風を吹かせてみましょう!

また、元辻クッキング インストラクターの経験を活かした家庭料理コース、食育インストラクターの観点で開催するキッズレッスンなどもございます。

ジャンル:

家庭料理、イタリアン

サロン特長:

初心者歓迎、平日開催、土日開催、お友達同士歓迎、子連れOK、男性参加OK、少人数制(6人以下)、子供教室あり、予約制、駅近(徒歩10分以内)

所在地:

千葉市花見川区花園、東京都台東区根岸

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