「長久手キッチンスタジオさわわ」主宰 さいとうけいこさん
地域にも社会にも貢献
――お疲れ様でした!とてもわかりやすくて、学ぶことがぎゅっとつまった楽しいレッスンでした。
今日は「おうちパン教室」の初級クラスである1stステージレッスンでしたが、ほかにどのようなレッスンがありますか?
さいとうさん 定期的に開催しているのは、「おうちパン教室」、「小学生放課後キッチン」です。
「おうちパン教室」は、初級者向けの1stステージレッスン、中上級者向けの2ndステージレッスン、小学2年生〜中学3年生対象の「ジュニアクラス」があります。
また、不定期で認定講師の育成クラスもあり、これからはこちらも力を入れていきたいです。
――「小学生放課後キッチン」が気になります。
さいとうさん ありがとうございます、「小学生放課後キッチン」は、放課後の16時から始まる50分間のクラスで月に2回開催しています。
年間のプログラムがあり、最初は簡単なお料理からスタートして、1年が終わるころには少し複雑なお料理もできるようになります。
まずデモンストレーションを見てもらい、そのあと実習をして試食、そしてお片付けまでしてもらう流れです。
子どもたちに食の大切さを伝えることもライフワーク。幅広い年齢の生徒さんに支持されています。
――小さい頃から料理を学ぶことはとても良いことだと思います。料理は同時進行することが多いですから、ゴールに向かって段取りを考える力もつきますし、生活の基礎力がつくと思います。
さいとうさん そうですね、1年間通ったお子さんはそうした力もつきますし、自分に自信がついてついていくと思います。
――料理力があるお子さんを育成するのは地域にも社会にも貢献することですね!
子育てママたちも通いやすい魅力
――以前は自宅でパン教室をしていらっしゃり、こちらはオープンして5年ほどとか。「さわわ」という名前も可愛い響きですね。
さいとうさん ありがとうございます。元々、自宅で「おうちパン教室ひなたぼこ」を主宰していたのですが、縁あってここで教室兼カフェを開くことにしました。
始めるにあたりお店の名前を新たに「茶和話(さわわ)」とつけました。「お茶でも飲んで和みましょ。お話ししましょ」という思いを込めています。
――そんな素敵な思いが込められていたのですね。お子さんが遊ぶスペースもあり、子育て中のママも通いやすいのは嬉しいですね。地域のコミュニティースペース的な役割もあるのではないでしょうか。
はじめて参加する方でもすぐに緊張がとける、アットホームな雰囲気
さいとうさん そうなりたいなと思います。誰かのおうちに遊びに来たような、そんなアットホームで落ち着く場所にしたくて、ウッディな空間にしました。
ほっとくつろげるように、靴を脱いでもらう造りにしたのもこだわりです。設計士さんには大反対されましたが(笑)
――ここにいらしたお子さん達の背丈をはかって木に記していらっしゃるのも素敵です。
あたたかく迎らえているような気がして、ここに来るたび、お子さんたちもママさん達も幸せな気持ちになると思います。
パン教室を始めた理由
――ご自宅教室をやめてこうした専用の場所を構えるのは勇気が必要だったのではないでしょうか。
さいとうさん そうですね、不安がなかったわけではないですが、やってみたい!と思い、行動を起こしました。
当時、自宅パン教室がおかげさまでたくさんの生徒さんにお越しいただいて手いっぱいになり、ありがたいことではありましたが、このままここで同じかたちで続けていては進展がないな・・と思い始めていたんです。
もっとスタッフにも生徒さんにも気軽にふらっと立ち寄ってもらえるような、こういう場所が欲しいという思いが大きくなっていきました。
ちょうどその頃通っていた創業塾の方に背中を押してもらい、資金の申請なども薦めてもらい、挑戦しました。
活動の軸になっている、「食の大切さを伝えること」。パン教室の枠を超えて様々な情報発信も。
さいとうさん 私は元々イベントの司会やMCをやっていたのですが裏方に入り、音響や照明など舞台管理をするようになりました。
すごく忙しいけれどとても楽しくて、天職だと思い没頭していたのですが、あるとき近しい人が発病し、とてもショックだったと同時に食べることの大切さに気付きました。
忙しい仕事ですので、自分を含めてまわりには食事はただ空腹を満たせばよいという人が多く、あまりにも食べることをないがしろにしている現状に危機感を感じ、 「食べることの大切さを伝える人になろう」と決意しました。
――そうだったのですね。
さいとうさん ですが、これまで食べることに関心がなかった自分が何を言っても説得力がないと思い、まずは自分に知識をつけようと、パン、料理、食養学など様々な食の勉強をしました。
「食べることの大切さを伝える」ために何ができるか・・。懸命に考えた中で、まずは「作る楽しさを伝えよう!」と決意し、パン教室を始めました。
私にとっては、パン作りを伝えたいというだけでなく、食べることの大切さを伝えるため、その最初のステップがパン教室だったのです。
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舞台の世界で多忙な日々を過ごし、近しい人の発病で食の大切さに気づき、今度はそれを伝える側に立とうと思い、様々な道を模索する中で決めた、最初の活動「作る楽しさを伝えるためのパン教室」。
さいとうさんの活動を支える思いはとても深いものがありました。
それはぶれない軸でもあり、目標でもあります。
次回はそこに込めている熱い思いもお伝えします。
(次回へつづく)
インタビュー・テキスト=窪田みゆき
写真=蟹江宏樹
プロフィール
さいとうけいこさん
エンターテイメントの世界から食の世界へ、「食べることの大切さ」を伝えたいとの思いから転身。主宰する『おうちパン教室sawawa(旧ひなたぼこ)』『 おうちごはん研究所』では空気感を大切にしたレッスンやイベントが好評で、店主をつとめるカフェ「茶和話」では地域産の野菜を取り入れた季節感のあるランチや、バリエーション豊かなシナモンロールを提供している。2016年度からは名古屋市内幼稚園での食育活動へ参加を開始した。
製菓衛生師。東邦ガスクッキングサポーター。キッズキッチンインストラクター。おいしさ学講師。長久手市アートスクール講師。 第一次長久手市食育推進計画策定委員。
サロン情報
長久手キッチンスタジオさわわ
<おうちパン教室sawawa>では身近な材料を使った、日々の‘おうちパン’を紹介させていただいています。
少人数で、のんびりお茶を飲みながら「わからないことを気軽に質問できる」レッスンでは、ご自宅でのパンづくり環境に即したご案内ができるように心がけています。
お子さまをお連れの方も、ご参加OK!予定の時間どおりに進まないこともありますが、にぎやかで、結構楽しいですよ♪
<おうちごはん研究所(chigo研)>では、ごくごく自然に食事づくりを身につけるために、多世代交流の中で食事づくりを楽しむ「楽会」と小学生の経験の場を提供する「小学生 放課後キッチン」を開催。いずれもラボメンバーで企画、運営しています。
ジャンル:
家庭料理、パン、食育
サロン特長:
初心者歓迎、平日開催、土日開催、お友達同士歓迎、子連れOK、少人数制(6人以下)、体験教室あり、子供教室あり、予約制、駐車場あり、レンタルあり
所在地:
愛知県長久手市岩作中縄手3-4 コーポ東家101 茶和話内
ホームページ、ブログ:
https://sa-wa-wa.jimdo.com