「makicooking studio」主宰 島田まきさん
今月のサロネーゼは、東京都世田谷区で、「makicooking studio」を主宰する島田まきさん。 料理研究家であり、ソムリエと漢方アドバイザーの資格をお持ちの島田さんのお教室では、フレンチベースの家庭料理と日本の家庭料理を学ぶことができます。 美味しくて、身体にも良いお料理を手軽に作れるように練られたメニューは、毎日の食事がワンランクアップすると大好評! そこには島田さんが今までの人生の中で携わってきた仕事や経験が活かされています。 今回はフレンチ家庭料理のレッスンと、インタビューを4回にわたりご紹介します。 第2回目はレッスンレポート後半です。
掲載日:2017/9/11(月)
生徒さんとの距離が近いレッスン
今回のスタイルは、デモンストレーション形式。
生徒さん達は調理台を囲んで椅子に座り、島田さんの手順や手元をしっかりと見ることができます。
試食の後の片付けもないので、レシピは知りたいけど実習形式は少し面倒という方や、お買い物やお仕事の合間にレストランにランチに行く感覚で気軽に学びたいという方も参加することができます。
全ての工程をダイニングルームの作業台で見せ、さらに煮込む作業などは隣のキッチンで助手の方がサポートするスタイルです。
見やすい、質問しやすい、デモンストレーション形式のレッスン
下準備は島田さんが入念に行っているので、全ての工程を端折ることなく、きちんと学ぶことはでき、流れは料理番組のようにスムーズ。
また先生と生徒さんの距離が近いこともあって、デモンストレーションの間でも分からないことはすぐに質問できる雰囲気。
後で聞こうと思って忘れてしまい、家に帰ってから聞いておけばよかった!なんて心配もありません。
一つ一つの質問に対して島田さんは丁寧に回答していきます。
例えば料理の日持ちについて。
出来たての場合、1日経った場合、2日経った場合、それぞれの味の変化を解説した上で、食べ頃はいつか、どのぐらいまで保存が効くかなど説明してくださるので、作った料理を安心して人に提供することができます。
実体験に基づいたお話を伺っていると、作り置きを上手く活用することで効率的に料理を提供するレストランの知恵が活きているなと感じます。
また調理道具の選び方について。
仕上がりの食感の違いを解説しながら、どの調理器具を選べばよいかアドバイス。
またそれによって変わってくる調理時間や手間についても説明してくださるので、生徒さんは味と時間の兼ね合いを自分で考えて料理をすることができます。
食材の選択について。
たまに食べるレストランの一皿で表現する美味しさと、日々の家庭の料理の味の表現方法は異なります。
フレンチレストランでよく使われる技法も紹介しながら、健康面も重視した食材や、代用品も教えてくださいます。
食の最新情報が飛び交う試食タイム
午前10時半から始まった講義とデモンストレーションはちょうどお昼の12時には終わり、残りの1時間でゆっくり試食と歓談を楽しんだり、質問をすることができます。
生徒さんが着席すると、助手の方が前菜から一品一品運んでいらっしゃいます。
その間に島田さんはメインの仕上げと盛り付けの作業です。
「おしゃれな盛り付け!」
「美味しい!」
「いい塩加減~」
見た目も味も生徒さんを笑顔にする料理です。
本日のテーマの“ひんやりフレンチ”で食も会話も進みます
どんな生徒さんが通われているかというと、ご近所の主婦の方から、おうちが食材や調理道具を扱っていらっしゃる方や、お料理教室の先生など食のプロフェッショナルの方まで様々。
お教室に通う目的は異なっていても、食への感度の高さは共通しています。
試食の間には、美味しいお店の情報や、オープンしたばかりのお店に早速行った感想、これから流行りそうな食材の話などが飛び交っていて、思わずメモを取りたくなるほど!
生徒さんが食事を楽しんでいる間に、島田さんは今回の料理に使われたソースのアレンジ方法についても解説します。
ソースとしてだけはなく、よく冷やしてパンやクラッカーに添えれば前菜になるなど、アイデア満載。
またソースを使ったお料理だけはなく、シンプルに塩胡椒で食べても贅沢な逸品になるような、肉や魚の素材を活かした焼き方も伝授します。
「レシピの一つ一つの工程を上手にできると、それぞれがご馳走になりますよ!」
島田さんのお話に、生徒さんは早速今晩の夕飯で実践したい様子です。
満足度の高いレッスンの裏にあるもの
今回はデモンストレーション形式のレッスンでしたが、島田さんのお教室にはこの他に実習形式で行われる、日本の家庭料理のレッスンも用意されています。
レッスンでは、家庭料理の基礎を学び、季節に合わせたバランスの良い献立を考えて毎日の食卓を作れるようになることを目標としています。
食材の処理、使い回しのアイデイア、盛り付けなど、家庭料理における大事なポイントを習得することができます。
レッスンの最後まで聞き逃せない美味しい情報が満載!
今回の生徒さん達に島田さんのお教室の魅力についてうかがうと、
「どんなことを聞いても理論的で分かりやすい答えが返ってくること」
という多くの声をいただきました。
物腰は柔らかで、ゆっくりとお話しになる島田さんですが、質問に対する答えは明確、かつそれに付随する情報が盛りだくさんで、食への感度の高い方々を納得させます。
様々なシチュエーションを想定した、バリエーション豊かな対応方法を語る島田さんの姿は、レストランでのキッチンやサービスとしての経験や、毎回のレッスンに対して時間をかけて行われている入念な準備を物語っています。
次回はお教室の開いた経緯をうかがったインタビューの前半部をお届けします。
どうぞお楽しみに!
Q&A人気サロネーゼに7つの質問
Q.1 サロン/教室を開設した年月(例 2000年12月)
A. 2013年6月
Q.2 サロン/教室名の由来は?
A. 元々は、「イレールクラッセ」で開業をしたのですが、店舗での教室と間違われる事が多く、改名しました。自分の名前をつける事により、オリジナリティーのあるレシピや、責任を持って皆様の食卓を幸せにする仕事ができたらと思いました。
Q.3 どんな生徒さんが多いですか?
A. 40~60代の主婦、OLさんが多いです。
Q.4 レッスン情報(開催頻度やクラス内容、料金、定員など)
A. フレンチ家庭料理 月8回~12回 デモンストレーション形式 6,480円~
日本の家庭料理(初級・中級)月3回 実習形式 10回 76,500円
Q.5 レッスン中、心がけていることは?
A. 家庭で作る時のコツや使い回しのアレンジなど。 買った調味料は、全て使えるように伝授します。
Q.6 人気の高いメニューは?
A. 作り置きできる煮込み料理や、スイーツなど。
Q.7 初めて通ってみたい方へ、申込方法や持参するものは?
A. デモンストレーションスタイルの場合は、筆記用具のみです。実習スタイルの場合は、エプロンと筆記用具です。
Info@irreelbis.jp
のお問い合わせより、お申し込みいただき事前お振込後、詳しい住所をお送ります。お仕事の合間にいらっしゃる方もいますのでお気軽にどうぞ。
インタビュー・テキスト=阿部麻里子、窪田みゆき
写真=菊池友里
プロフィール
島田まきさん
料理研究家・ソムリエ・漢方アドバイザー
幼い頃から「料理」に興味を持ち、ママゴト遊びはいつも本物。釣りをしては、魚をさばいて夕飯に。小学校入学祝いに母に強請ったのは、オーブンレンジと料理本2冊。きっと料理人になるのは、決まっていたのでしょうね。
そして漢方薬剤師の母親の影響も受け、「医食同源」を感じながら育つ。
自身3人の子育てをしながら、病気を未然に防ぐ事を毎日の食生活に生かし美味しく楽しくを心がけている。
フランス料理修行後、夫と恵比寿「イレール」を開業。近年の身体に優しいフランス料理のさきがけでもある。この頃に、レストランでのサービスをし始めマダム業のスタートとなり、ソムリエ資格も取得。二子玉川「イレールドウーブル」、恵比寿パテイスリー「イレール ボントン」銀座デリ「イレール」などをオープン。
身体に優しいをキーワードに、遊戯施設キッズカフェ、フレンチレストラン、カフェ、企業メニュー開発などを手がける。その他、農水省「食育」に関するメニュー提案など。企業主催料理教室講師を務める。
2013年に自宅にて料理教室を主宰。
サロン情報
makicooking studio
「食を通じて幸せを」をコンセプトにした料理教室。 毎日食べる大事な食事は、毎日創るからこそ手軽で楽しく身体に優しくありたいと思います。
ジャンル:
家庭料理、フレンチ、洋菓子、おもてなし
サロン特長:
初心者歓迎、平日開催、土日開催、お友達同士歓迎、男性参加OK、少人数制(6人以下)、子供教室あり、予約制、各種イベントあり、駅近(徒歩10分以内)、お酒の提供あり
所在地:
東京都世田谷区
ホームページ、ブログ:
http://www.irreelbis.jp