あさがみちこさん 第2回
「片付けパーソナリティ あさがみちこ」
あさがみちこ
【東京都世田谷区】
今月の「整理収納」のコーナーでご紹介するのは、「片付けパーソナリティ」としてご活躍されているあさがみちこさん。
ただモノを減らすことを勧めるのではなく、心地いい暮らしのための一つのツールとしての片付けを伝えているあさがさんの講座は、整理収納に苦手意識のあった人も楽しみながら実践が大好評!その裏には、レポーターやナレーションなど喋りのプロでもあるあさがさんの「コトバ」の力があります。
片付けに関する資格や仕事を広く認知させるための活動にも尽力されているあさがさんを4週にわたってご紹介いたします。
4.どんな生徒・参加者が多いですか?
日本収納検定協会の講座は親子一緒に3歳から受検していただいていますが、収検以外の講座に関しては、男女問わず、ビジネスワーカーの方が多い印象です。
私の受講者やクライアントで共通するのは、講座も作業も皆さん「見た目重視」ではなく「効率重視の片付け」を望んでいらっしゃるということです。
受講後の皆さんの笑顔や、「片付けのハードルが下がった」という喜びの声がとても嬉しくて、私までニヤニヤしてしまいます。
5.どんな講座が人気ですか?
どの講座も大人気ですが(笑)特に2つ。
1つは、料理人森野熊八さんとの「料理と整理のコラボキッチン」。食べて笑って学んでしゃべる。クリナップキッチンタウン東京のスタジオをお借りして、料理も整理も手をかけなくてもへっちゃらなのね!といった感覚を味わっていただいています。座るのは食べるときだけという参加型の講座です。
そしてもう1つが、「講師のための喋り方講座」。片付けのプロが片付けをよりうまく伝えられるようにと考えた内容です。小さなころから国語の授業ってあるのに、「話す」ということをみんな習っていないんですよね。それは片付けも同じです。習わないから知らないことが多い。話し方からコトバの構成、声とは何か、目線の送り方などをレクチャーしています。
6.講座やお仕事で心がけていることはどんなことでしょう?
受講者やクライアントの方に片付けの印象を聞くと、「とにかくモノを減らす、捨てること。その上で上手に収納グッズを利用して、見た目よく整える。」という感覚をお持ちの方が多いんです。
でも私はモノがたくさんあっていいと思っています。ただ、むやみに物を持つのではなく「これでいい」ではなく「これがいい!」という感覚。さらにコト・モノ・場所のバランスが大切だということに気づいてもらうようにしています。<br\> 「片付けはやらなきゃいけないもの」という固定概念を取り除いてもらい、「片付けをしたらこんなに楽ちんなんだ!自分に時間ができちゃうんだ!ラッキー」そう思っていただけるように心がけています。
7.講座やお仕事の楽しいエピソードを教えてください!
少し前の話になりますが、おばあちゃまのお宅へ片付けのサポートで伺いました。気品あふれる、あまりお話ししない、80代の女性。たくさんのモノに囲まれているけど処分はしたくないタイプ。それもそのはず、どれもきれいで、デザインも素敵で、高価、「もったいない!」という言葉がぴったりなモノばかり。
そんなおばあちゃまと押し入れを片付けていたら、中から見たこともないパッケージのエビせんが!2人で確認したら、なんと昭和48年賞味期限でした。「私ったらこんなものまで大事にとっておいたのね!なんだかバカみたいだわ!」と、いつも笑わない方がケラケラと笑って。このエビせん発覚から、おばあちゃまの「使わないモノはとっておいても仕方ない。使えないモノになる。」と意識が変わり、整理が促進されていきました。