神崎 則子(かんざき のりこ)さん 第2回
「フランス家庭料理教室アン・プチ・プ」
神崎 則子
【神奈川県藤沢市】
ご自宅ですぐに再現できるオリジナルレシピで、毎日食べても飽きない体にやさしいフレンチを学べるレッスンには、お教室開設時から10年間毎月欠かさず楽しみに通うという生徒さんも多数です。
料理作りの楽しさにも出会える人気教室の秘訣と魅力を、4週に渡りご紹介します。
5.どんな生徒さんが多いですか?
20~70代までの幅広い年齢層の方にお越しいただいており、目的もさまざまです。
料理のレパートリーを増やしたい初心者の方、おもてなし料理のバリエーションを広げたい方、家族の健康管理に役立つ料理を学びたい方、普段の料理がマンネリ化して困っている方、…などなど。
多くの生徒さんは、習った料理をすぐに復習されています。
おひとりで参加される方がほとんどですが、皆さんすぐに打ち解けられて、楽しくリラックスした雰囲気でレッスンを受けていただいています。
6.人気のレッスンはなんですか?
キッシュやワイン煮込み、フルーツタルトなどの定番メニューは安定した人気があります。
それらの定番レシピを、バターや生クリームの代わりにオリーブオイルや豆腐などを用いてアレンジした低カロリーレシピも大好評です。
また、イタリアでオリーブオイルソムリエの資格を取得してからは、定期的にオリーブオイル入門講座を開催していますが、オイルの健康効果、選び方、フレッシュでデリケートな風味をしっかり学べると大好評です。
この講座ではフレンチにこだわらず、オリーブオイルを使った盛り沢山の玄米プレートランチを提供しています。
あと、お菓子講座を年に数回設けますが、こちらも人気で予約を開始するとすぐに満席になってしまいます。
7.レッスンで心がけていることはどんなことでしょう?
レシピ通りに作れば必ずご自宅で再現できるよう、明記が難しい塩の分量でも小さじ1杯を目安になど、なるべく具体的にお伝えしています。
実習では、材料の正確なサイズや調理時間、強~弱火などにはあまり細かくこだわりません。
それよりも、いろんな状況で適切な判断ができるよう、調理中の食材の変化を注意深く観察していただきます。
たとえば、レシピには中火で焼くと書いてあっても、食材を加えれば全体の温度は下がるので、必要に応じて火を強めて温度を上げます。
すると、油から”ジュー”と歌っているような心地よい音がしてきますので、その音をキープするように火の強弱を調整しながら焼き、その状態をしっかり覚えていただく、といった具合です。
専門的な難しい言葉は控え、初心者の方にもわかりやすい表現でお伝えしています。
8.レッスンの楽しいエピソードを教えてください!
オニオングラタンに使う多量の玉ねぎをみんなで一斉にスライスしていたら、全員の涙が止まらなくなってしまいました。
揃って涙を流しながら笑っているのがなんとも可笑しくて、皆さんのツボにはまってしまい、笑いと涙がしばらくのあいだ続き、作業どころではなくなってしまいました。
もちろん、甘いあめ色玉ねぎをたっぷり使ったオニオングラタンは大成功で格別の味わいでした。
それ以来、オニオングラタンを見かけると楽しいレッスン風景が思い出されてくすっと笑ってしまいます。