子供の頃のキッチンの思い出

皆様こんにちは。セントロアンバサダーの磯部作喜子です。

子供の頃のキッチンの思い出というと、やはり今は亡き母の姿を重ねずにはいられません。

お仕事もしていた母なので、普段のお料理は簡単なメニューが多かったのですが、年末年始には気合を入れてご馳走を作ってくれました。

来客の多い家でしたので、中学生の頃から分担しておせち料理を作り始めたのも、そんな母の影響が大きかったのだと思います。

今では信じられない話ですが、昔の実家にはお餅をつく臼(うす)があって、お正月前の30日頃には、蒸し器で蒸したもち米を臼に移し、父が杵でお餅をつき、母が手返しをして手伝うのが恒例でした。

お正月の鏡餅からお正月に来る親戚が食べる分まで母のお餅仕事は夜更けまで続きました。

 

やがて、時代が変わり、臼は「もちっこ」に代わりましたが、お餅好きな父のために、母が一生懸命お餅を作る年末行事には変わりはありませんでした。

先日もあるテレビ番組で。 もち米の消費量が大きく減り、日持ちする真空パックの切り餅などが代用に食べられていると話題になっていました。一頃流行った「もちっこ」は今の世では「ホームベーカリー」に成り代わっているのだそうで、食生活の変化は致し方ないのかもしれません。

子供の頃のキッチンの思い出はそのまま家族の絆や、父想いだった優しい母の思い出です。両親の愛情をいっぱい受け、幸せな子供時代を過ごせたのだなあと今更ながらに両親に感謝の気持ちです。

自分の子供や生徒さんにそんなキッチンでの思い出を残していけたら良いなあと使命を感じる今日この頃です。

キッチンは今の家族を繋ぐ場所というだけでなく、時空を超えた思い出の場所ともなるものですね。

(画像は実家ではなく、九州の旅先でのスナップを使わせて戴いております。)