「makicooking studio」主宰 島田まきさん
今月のサロネーゼは、東京都世田谷区で、「makicooking studio」を主宰する島田まきさん。 料理研究家であり、ソムリエと漢方アドバイザーの資格をお持ちの島田さんのお教室では、フレンチベースの家庭料理と日本の家庭料理を学ぶことができます。 美味しくて、身体にも良いお料理を手軽に作れるように練られたメニューは、毎日の食事がワンランクアップすると大好評! そこには島田さんが今までの人生の中で携わってきた仕事や経験が活かされています。 今回はフレンチ家庭料理のレッスンと、インタビューを4回にわたりご紹介します。 第1回目はお教室の紹介とレッスンレポート前半です。
掲載日:2017/9/4(月)
飛び込み修業から始まる食の仕事
「島田まきさん」というお名前にピンと来る方も多いかもしれません。
料理番組や料理雑誌への登場、様々な企業とのレシピ提供を始めとしたコラボレーションなど、度々メディアで紹介される有名な料理家さんで、レシピ本も出版されています。
度々メディアでお見かけする島田さんのお教室に初取材!
紹介されるお料理は、見た目のおしゃれさとあわせて、健康面も考えられた身体に良さそうなものばかり。
子供の頃に食べたお母さんの味を思い出すような、懐かしさを持った優しいお料理が特徴です。
そんな島田さんは、料理学校や料理教室に通われた経験はゼロ!
一般の会社に就職した後、元々好きだった食の世界で働きたいという強い思いから、フランス料理店の門戸を叩き、いきなり料理人として修行を開始します。
その後他のお店で働かれていたご主人が、恵比寿にフランス料理店「イレール」を開業し結婚。
その後夫婦で仕事を共にし、現在、東京・人形町にビストロと日本酒バーを開業。
お店ではキッチンに入られたり、マダムとしてフロアに出られるなど経験を積まれます。
そして開業して10年程経った頃から、お店で培ったプロの技術を活かして、 単発の料理教室をレストランで始めます。
現在では3人のお子さんの子育てをしながら、自宅料理教室を中心にご活躍されています。
フランス料理人として、そしてレストランのマダムとして、様々な角度から食に関わってきた島田さんのレッスンを間近で見られるのが楽しみです!
食のプロフェッショナルのご夫婦のご自宅へ
「いらっしゃいませ!暑い中よくお越しいただきました!」
お宅に伺うと、島田さんと、助手の方が笑顔で出迎えてくれました。
パリッとした白いシャツに赤いエプロンをした島田さんからは、レストランでお客様をお迎えしている姿を思い起こさせます。
お料理と同じく、美術品や小物についてもセンスが光る空間
今回のレッスンが行われるダイニングルームに入ると、フランスの画家マティスの絵が目を引きます。
ご主人がフランスで料理修業時代に、気に入って購入された絵だそうです。
本棚には料理本はもちろん、美術書やビジネス書などがずらり。
ここからレシピ開発や、メディアでのお仕事のアイデアが生まれているのでしょうか。
大きなダイニングテーブルの上にはマティスの絵のイメージにも合った、夏らしい元気のあるお花が飾られています。
このお花も島田さんが活けられたそうです。
島田さんのセンスがお料理だけはなく、随所に見られる空間です。
またレストランのように、ウェルカムプレートがセッティングされ、白いお皿と紺色のナプキンが涼やかさを演出しています。
レッスン前にテーブルコーディネートが見られると、これから始まるレッスンのコンセプトやイメージがつきやすく、さらにワクワク感が増します。
ダイニングルームの端には作業台が置かれ、その周りをカウンターチェアがぐるりと囲んでいます。
またその後ろにある天井まで届きそうな棚には、調理道具が整然と並べられています。
続々と生徒さんがいらっしゃいました。
皆さん元々はお一人でお申し込みをされたそうですが、リピーターが多いお教室で仲良くなられたそうで、自然と会話も弾みます。
和気あいあいとした雰囲気で、初めての方でも安心して参加することができる雰囲気です。
主婦の知恵が活きた献立
今回のテーマは、
「フレンチ家庭料理 暑い夏をひんやりフレンチで乗り切りましょう?!」
メニューは、
・とうもろこしの冷製スープ お茶ジュレ添え
・季節の魚のソテー オリーブと夏野菜のソース
・豚肩ロースの美味しいソテー 自家製ハニーマスタードソース添え
・季節のフルーツのコンポート ジュレ添え
まずは紫蘇ジュースのウエルカムドリンクでほっと一息。
こちらはご主人のご実家から届いた、完全無農薬の紫蘇を使って作られたそう。
見た目は鮮やかな明るい紫色、味は優しい甘味と酸味で、お教室までの道中の暑さでほてった身体に沁みわたります。
ゆっくりと分かりやすく説明してくださるので、料理の味がイメージできます
講義スタートです。
まずは4つのレシピを口頭で説明していきます。
全てのメニューに共通して言えることは、料理工程の中にアレンジが効くものや、保存や作り置きができるものが含まれていることです。
ですので、この一品を作ったら終わり!ではなく、おうちの冷蔵庫に余っている食材や、旬の野菜を使えば一年中使えるレシピです。
そしてどの料理も健康的で、育ち盛りのお子さんにも、お年を召された方にも受け入れられる、家族みんなで楽しめるフレンチです。
レシピに加えて、食材を買いに行く時のポイントも説明されます。
例えば“スーパーで怒られない”桃の選び方。
熟し具合を指で押さなくても、見るポイントで良い桃が選べるそう。
また“季節の魚のソテー オリーブと夏野菜のソース”について、
「来週はこの料理は値段が上がるから、早めに作った方がいいですよ!」と島田さん。
なんのことかと思えば、台風の影響による野菜の値段の高騰を踏まえたアドバイスでした。
こうした家庭の主婦には有り難いお話もレッスンには盛りだくさん。
三人のお子さんを育てている島田さんのお母さんとしての知恵が活きています。
デモンストレーションの様子は次回お届けします。どうぞお楽しみに!
インタビュー・テキスト=阿部麻里子、窪田みゆき
写真=菊池友里
サロネーゼから皆さまへ
初めまして。 自宅教室教室ですのでアットホームな空間です。 是非、お気軽にご参加ください。 お目にかかれますことを楽しみにしております
生徒さんの声
Aさん
友人の紹介で通い始めてからすっかりはまってしまい、2年間で20回以上通っています。魅力は実用性と応用性のあるレシピです。その時にしか使えない調味料は出てきませんし、代用品の紹介もしてくださいます。生活感のないすっきりとした素敵な空間でレッスンは行われますが、レシピは主婦目線で、おうちに帰ってからでも実践しやすいです。
Bさん
1年前から通い始め、今日で14回目の参加です。メディアで島田先生のレシピをよく拝見していたので、ぜひ直接レッスンを受けてみたいと思い、HPを見て申し込みました。元々料理は好きでしたが、島田先生の理論的なお話をうかがっていくうちに、ばらばらだった知識が整理できるようになりました。こちらのお教室で勉強するようになってから、元々フレンチが苦手だった主人も喜んで食べてくれるようになったので、今では家族みんなでレッスンの日を楽しみにしています。
Cさん
通い始めて3、4年、今まで20回ほど参加しています。シェフである島田先生の旦那さんとお仕事でつながりがあったことをきっかけに、こちらのお教室に通うようになりました。島田先生の魅力は、どんな質問に対しても分かりやすく答えてくれるところです。こちらのお教室で鶏のささ身のジューシーな焼き方を習ってから、元々ささ身のぱさぱさ感が苦手だった家族が食べてくれるようになりました。また、一人でも参加しやすいお教室の雰囲気も魅力です。
プロフィール
島田まきさん
料理研究家・ソムリエ・漢方アドバイザー
幼い頃から「料理」に興味を持ち、ママゴト遊びはいつも本物。釣りをしては、魚をさばいて夕飯に。小学校入学祝いに母に強請ったのは、オーブンレンジと料理本2冊。きっと料理人になるのは、決まっていたのでしょうね。
そして漢方薬剤師の母親の影響も受け、「医食同源」を感じながら育つ。
自身3人の子育てをしながら、病気を未然に防ぐ事を毎日の食生活に生かし美味しく楽しくを心がけている。
フランス料理修行後、夫と恵比寿「イレール」を開業。近年の身体に優しいフランス料理のさきがけでもある。この頃に、レストランでのサービスをし始めマダム業のスタートとなり、ソムリエ資格も取得。二子玉川「イレールドウーブル」、恵比寿パテイスリー「イレール ボントン」銀座デリ「イレール」などをオープン。
身体に優しいをキーワードに、遊戯施設キッズカフェ、フレンチレストラン、カフェ、企業メニュー開発などを手がける。その他、農水省「食育」に関するメニュー提案など。企業主催料理教室講師を務める。
2013年に自宅にて料理教室を主宰。
サロン情報
makicooking studio
「食を通じて幸せを」をコンセプトにした料理教室。 毎日食べる大事な食事は、毎日創るからこそ手軽で楽しく身体に優しくありたいと思います。
ジャンル:
家庭料理、フレンチ、洋菓子、おもてなし
サロン特長:
初心者歓迎、平日開催、土日開催、お友達同士歓迎、男性参加OK、少人数制(6人以下)、子供教室あり、予約制、各種イベントあり、駅近(徒歩10分以内)、お酒の提供あり
所在地:
東京都世田谷区
ホームページ、ブログ:
http://www.irreelbis.jp