『SUCRE’s Cooking』主宰 今井瑞穂さん
インタビュー連載 第1回
今月のサロネーゼは、宇都宮市のご自宅で料理教室『SUCRE’s Cooking』を主宰する今井瑞穂さん。老舗料理学院での勤務経験も活かした、毎日の食事をちょっとしたコツで美味しくおしゃれにするポイントを学べるレッスンは、確実に料理の腕が上がると人気です。実はお母様は30年以上続く料理教室「小林光子クッキングサロン」を主宰する大先輩。親子で食の大切さも伝え続けていらっしゃいます。今回は『SUCRE’s Cooking』のレッスンの模様とお二人のインタビューを4回にわたりご紹介します。
第1回目は『SUCRE’s Cooking』の教室の紹介とレッスンレポート前半です。
掲載日:2012/9/3(月)
“学び心地がよい教室”
宇都宮駅から車で15分ほどの静かな住宅街にある『SUCRE’s Cooking』。玄関の扉を開けると、視界の先にはキッチンとダイニングの向こう、窓の外に広がる庭の豊かな緑が見えます。そして、今井さんがあたたかな笑顔で迎えてくださいました。
広くて開放感のあるレッスンスペース。生徒さん全員が調理台に向かい同時に実習が可能
今井さんが最初に教室を開いたのは、ご主人の転勤に帯同した宮城県。2年間お菓子教室を開催したあと故郷でもある宇都宮に戻り、お母様が30年以上に渡って主宰する「小林光子クッキングサロン」を手伝いながら、ご自身の料理教室を開いたそう。
料理教室をすることを前提に約8年前に建てたというご自宅は、生徒さんが学びやすい工夫がたくさん。例えばキッチンには、調理台として広々使えるシンク付きのアイランドがあり、床には調理家電用のコンセント、2台の冷蔵庫、3台のオーブンの設置、十分な収納スペースや生徒さんの動線の確保がされていて、とても快適な空間です。また、小さなお子さんや赤ちゃん連れでも通っていただけるようにと、広いリビングには子供用のおもちゃや絵本も置かれています。
レッスンスペースと居住スペースの動線も分けられており、生徒さんが居心地良く学べるよう長年お母様の料理教室や老舗料理学院で得た様々な経験やアイデアが反映されています。
そんな”学び心地がよい教室”で学べるのは、和食から中国、イタリアン、フレンチ、エスニックと幅広い料理に加え、パン、和菓子、洋菓子も。基本的に和食、洋食、中国料理のレッスンが月替わりローテーションで行われています。
月に1回通っていただくしくみで、毎日の食事作りに活かせるプロのコツが学べると、毎月楽しみに通う生徒さんが後を絶ちません。
訪問したこの日のレッスンのテーマは和食。メニューは、「鮭そぼろご飯」「ジャコチーツナのおろし和え」「おくらとソーメンのすまし汁」「ちくわ印ろうの揚げ物」「くず流し」の5品です。
まずレシピを全員で共有
10時の開始時間が近づくと生徒さんが続々と集まっていらっしゃり、「こんにちはー!」と明るい挨拶が響きます。
今日のご参加は5名。皆さんがエプロンをつけ着席なさると、まずはレシピの説明からスタートです。
「みなさん、こんにちは!それでは始めます、よろしくお願いしまーす。今日のレッスンは和食です。最初に『鮭とそぼろご飯』から始めますね」
最初に全手順を全員で把握。細やかな説明がなされ、あとの実習がスムーズに進みます
今井さんがレシピの手順を読み上げていきます。ポイントやコツもしっかり伝えてもらえるので、実習前に全員で内容の把握ができます。
「『おくらとソーメンのすまし汁』ですが、もう1枚に出汁のとり方をのせています。一番だし、二番だしなど、出汁のとり方はいくつかありますが、ご家庭で作って一番おいしいとり方をご紹介しています」
家庭でまた気軽に作ってもらえるおいしい料理にこだわりレシピを考案している今井さん。きちんと手順を踏みつつ、だけど面倒にならないように、生徒さんが家で作りやすいよう食材も作り方も工夫してあります。
「最後にくず流しですが、今日は試食の直前に牛乳を少したらして抹茶ミルクのように召しあがってもらいますね。では作っていきましょう!よろしくお願いします」
丁寧なレシピ説明が終わると、キッチンに移動していよいよ実習のスタートです。
アットホームな雰囲気で楽しいレッスン
広々とした調理台には、今日必要な道具や調理しやすいように整えられた食材が並んでいます。
「おくらはさっと洗ってありますので、少し塩を入れてうぶ毛を取ってさっとゆでてください。昆布を浸してあるお鍋はこのまま火にかけますね」
生徒さんに作業を分担してもらい、早速進めていきます。
「くず流しは、水を入れる前にお抹茶と砂糖をよく混ぜて下さいね。そうしないとダマになってしまうので必ず先に混ぜておくとよいですよ。そして・・・はい、見て下さい。くずがもう透明になりました。そしたら先ほどのお抹茶と砂糖を入れましょう」
いくつかの調理が同時進行しますが、大切なポイントは必ず全員に伝え鍋の状態なども確認してもらい、”別の作業をしていたからわからなかった”ということがないように配慮されています。
以前からの知り合いのように皆さん和気あいあい。楽しい会話と笑い声が響きます
「先生、これはどれくらい入れますか?」
「先生、ちくわにうまく具が入らないのですが・・」
質問やSOSも気軽に飛び、その都度今井さんが丁寧に教えてくれます。
「うーん、ちくわにうまく入れるコツは気合ですね(笑)」
と生徒さんを笑わせながらお手本を見せ、一緒に仕上げていきます。
とても和やかな雰囲気で楽しそうな会話と笑い声があふれているレッスン。もしかして皆さん、元々お知り合い同士?
「いえ、今日の5人の生徒さんのうち元々のお知り合いはお二人だけです。ほかの方はレッスンで初めてお会いされて仲良くなられました。他のクラスでも皆さんそうで、いつもこんな風に楽しくさせてもらっています。私もとても楽しいです」
と今井さん。きっと先生の気さくで楽しいお人柄が和やかな雰囲気を生み出しているのでしょう。
笑い声が響くなか続くレッスンの模様は、引き続き次回お届けします。どうぞお楽しみに!
サロネーゼから皆さまへ
ふだんの家庭料理から、簡単でおもてなしにも使えるレシピ、また食べたくなるごはん、子供たちに人気の3時のおやつなどなど、母から教わったおいしい味もどんどんお伝えしていきます。
お料理が苦手な方も食べることが大好きなら大丈夫♪楽しくお料理しましょう♪
Q&A人気サロネーゼに7つの質問
Q.1 サロン/教室名の由来は?
A. スタートが、お菓子教室 SUCRE だったので。
Q.2 サロン/教室名の特徴は?
A. 小さなお子様、赤ちゃん連れで参加OK!
Q.3 レッスン中、心がけていることは?
A. 生徒さん一人ひとり全員にスポットがあたるようにしていくことです。
Q.4 一番の人気メニューは?
A. お料理は、特定できませんが中国料理が人気です。お菓子は、ベルギーワッフル、スコーン。
Q.5 サロン/教室を主宰してよかったことは?
A. お料理を通してたくさんの方と出会えていること。
Q.6 教室で愛用しているキッチングッズは?
A. ウエンガーの包丁、まぜ卵、スイスダイアモンドのフライパンです。
Q.7 初めて通ってみたい方へ、申込方法や持参するものは?
A. 体験時に持参するもの・・参加費¥2,000、エプロン、ハンドタオル、筆記用具です。
ご連絡いただければ、こちらから詳細をお知らせいたします。
インタビュー・テキスト=窪田みゆき
写真=原田圭介
プロフィール
今井瑞穂さん
『SUCRE’s Cooking』主宰
大学の家政学科卒業後、東京都市谷の江上料理学院で日本、西洋、中国料理、お菓子を習得。スタッフとして、江上先生のもとで食に関する様々な仕事に携わる。後に母の主宰する小林光子クッキングサロンで助手を務める。
結婚後、宮城でお菓子教室を2年開催。5年ほど前から実家のサロンを手伝いながら松原の自宅で月1回参加の料理教室を4クラス、末長建設株式会社 j-classで月2回ほどクッキング講師を担当する。
サロン情報
SUCRE’s Cooking
*美味しくて楽しい時間を過ごしていただくこと
*わかりやすい、応用のきく、子供にも優しいレシピ
ジャンル:
家庭料理、日本料理、イタリアン、フレンチ、中華、韓国、スペイン、インド、エスニック、パン、和菓子、洋菓子
サロン特長:
初心者歓迎、平日開催、お友達同士歓迎、子連れOK、少人数制(6人以下)、体験教室あり
所在地:
栃木県宇都宮市
ホームページ、ブログ:
http://ameblo.jp/sucre-cook/
レッスン情報:
日本、西洋、中国料理を月替わりローテーションでレッスンを開催。月1回参加型の料理教室です。
体験レッスンを随時受け付けています、レッスン日の3日前までにお申し込み下さい(お一人様一回迄、参加費¥2000)
★ 月1回レギュラークラス(1クラス 4~5名です)
入会金¥5000
月謝 ¥4000
-
とっておきレシピ
鮭そぼろご飯
材料
(4人分)
・鮭缶 1ヶ(220gぐらい)
・玉ねぎ 100g
・生姜 少々
・人参(茹でる)
・干ししいたけ 4枚
・玉子 2ヶ
・塩 小さじ1/2 ・砂糖 大さじ1.3
・しょうゆ 大さじ1.5 ・オイル 大さじ2
・紅生姜(千切り)、白飯、グリーンピース作り方
- 鮭缶は開けて水気を取り、皮と骨をとってほぐしておく
- 玉ねぎ、生姜はあらみじんに切る。干ししいたけは水に戻して軸をとってしぼり、あらみじん切りにする。
人参は、皮をむいて丸のまま茹でてあらみじん切りにする。 - 鍋にオイルを入れ、野菜類をよく炒める。鮭缶も入れて炒め、調味料を加えて味をつける(少し濃いめ)。
- 玉子をよくといておき、火からおろした鍋に入れてよく混ぜ合わす。
もう一度鍋を火にかけてパラパラになるまで煎りつける(少し水分が残るくらい)。 - 白いご飯を丼ぶりまたは大き目の茶碗に入れて平らにする。
鮭そぼろを平らにかけて紅生姜の千切りを真ん中におく。 - グリーンピースを色よく塩(分量外)で茹で、散らす。
-
※グリーンピースの代わりに、きぬさやを色よく茹でて千切りにしたものでもよい。