『ル・サロン・ブラン』主宰 磯部作喜子さん
今月のサロネーゼは、東京・田町と名古屋でお料理・パン・お菓子・テーブルコーディネートの教室「ル・サロン・ブラン」を主宰する磯部作喜子さん。大学卒業後は英語教師として活躍し、その後様々な資格を取得し食の世界へ転身。教えることが大好きという磯部さんのわかりやすくて楽しいレッスンと、本格的で幅広いメニュー、センスの良いコーディネートは評判を呼び、キャンセル待ちも多数です。今回は、田町のお教室で開催された料理レッスンの模様とインタビューを4回にわたりご紹介します。最終回は、お教室運営に込めている思いやこれからの夢などをうかがったインタビュー後半です。
掲載日:2013/9/24(火)
お料理を作る楽しさを伝えたい
――お教室を始めてもう12年以上も経ち、予約が取れないほどの人気教室に成長されたのはすごいことですね。
お教室運営で心がけていることや、レッスンを通じて伝えたいと思うことはありますか?
磯部さん 名古屋と東京では生徒さんがお求めになることが少し違いますので、生徒さんのニーズに合わせることができるように心がけています。
またレッスンでは、初めての方も何度かお越しの方も皆さん楽しんでいただけるように、常に和や流れを気にしています。なかなか行き届かない点もあるかもしれませんが、お料理のレッスンではありますがコミュニケーションも大切だと思いますので、なるべく気にかけています。
初めて同士の生徒さんのときは、最初はやはり皆さん緊張していらっしゃいますが、でも何かを一緒に作ったり学んでいく間に打ち解けて下さるのが私も嬉しいです。
初めての方でもすっと溶け込めるアットホームな雰囲気も魅力。楽しいのでまた通いたくなります
レッスンを通じてお伝えしたこととしては、お料理やパン、ケーキを作る楽しさを味わっていただきたいと思っています。
最初は「わからない」とか「億劫だ」と思っていた方でも、食材や生地を触ってみて、「楽しい!」という感覚を感じていただければ嬉しいです。
皆さん毎日お忙しいと思いますが、ちょっとした手作りの食や器、花のあしらいで気持ちが潤って、そして何か糧になるものをお持ち帰りいただきたいと思っています。
料理は天職。ずっと勉強を続けたい
――レッスン中、タイミングよく話題を提供したりアドバイスをしたりと、常に和気あいあい楽しい雰囲気づくりを演出されているのを感じました。生徒さんものびのびとレッスンを楽しんでいらっしゃるのが印象的でしたが、お教室に通うことで変わったという生徒さんはいらっしゃいますか?
磯部さん そうですね、最初は「人前で失敗したらはずかしいわ」という気持ちから控え目だった方が、何度かいらっしゃる間にちょっと難しい作業でも「今日これやってみたいです」と手が挙がることが増えたりと、お料理やパン作りを通じて自信がついていく方も多くて、私も嬉しいです。
「常に勉強を続けて、生徒さんが喜んでくださるサプライズを毎回提供していきたいです」
――今も勉強を続けていることはありますか?
磯部さん はい、常に勉強を続けています。今も「ル・コルドン・ブルー」のレッスンや、その他様々なレッスンに参加してブラッシュアップしています。
Dreamiaサロンの、サロネーゼ限定で開催されるプロの講座もよく参加させていただいています。
生徒さんが、「あそこに通うのが楽しい、あそこはさすが違う!」と思って納得して戴けるよう、常に新しいメニューや器、情報を提供できるよう心かげています。
これは自分を磨くことでもあり、楽しいことでもあるので、苦、だと思ったことは一度もありません。多くの生徒さんによって自分も成長でき、料理を通じて心と心を通わせることができる、有難い天職を戴いたことを感謝しています。
自分の成長とともに教室も進化を
――これからお教室を始めたい方へアドバイスをお願いします。
磯部さん あまり偉そうなことは言えませんが、まずは、自分の好きなもの、これだけは負けない、頑張れる、と思えるものを見つけることだと思います。
迷っておられるなら、取り敢えず扉をたたいて始めてみたらどうかな、と思います。
私もまだ自分のサロンが完成されていると思いませんが、最初から完璧な教室はないですし、まずは一歩踏み出してみて、自分の成長とともに教室も進化していけば良いと思います。
もし自分が楽しいと思えなくなったら休んでもいいと思います。「こうでなければならい」と思ってがんじがらめになって楽しめなくなってしまうのは一番悲しいですから。そんな気持ちの余裕を持っておくことも大切だと思います。
そして、このお仕事は主婦の経験も活かすことができ、何歳からでも遅くないと思います。
「お教室運営は、自分が楽しいと思えることが一番」。その思いが素敵な教室作りのベースに
――そうですね、主婦で培った経験や知識も活かし、ご自分のライフステージに合わせて拡大・縮小できるのも良い点だと思います。
最後に、もうたくさんの夢を叶えていらっしゃったと思いますが、これからの夢はなんでしょうか。
磯部さん 昨年の8月末に初めてのレシピ本「ル・サロン・ブランの本格パン」を主婦と生活社から出版させていただきました。また、先日撮影が終わったところですが今年の12月上旬には2冊目として、今度はお料理の本を出版させていただきます。
これからも、パン、お料理、お菓子、テーブルコーディネートの本を出版していけたらと思います。
また、教室の充実やメディアへの出演も取り組みたいと思っています。
――2冊目の料理本も今から楽しみですね。ますます広がるご活動が楽しみです。今日はありがとうございました!
磯部さん Dreamiaサロンに登録させていただき、たくさんの素敵な料理家さんや、同じく料理教室を主宰する先生方にお会いできて本当に感謝しています。
こちらこそありがとうございました。
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「心と心を通わせることのできる料理は天職」と語る磯部さん。
時間をやりくりして積極的に学び続け、そして常に生徒さんへ新しい提案をなさっています。
“いつ行っても新鮮で驚きがあり、何度でも通いたくなる”ことが、多くの方に支持され続ける教室の秘訣のようです。
2冊の著書は12月上旬発売の予定だそうです。皆様もぜひお楽しみに!
インタビュー・テキスト=窪田みゆき
写真=原田圭介
プロフィール
磯部作喜子 さん
『ル・サロン・ブラン』主宰
パン・洋菓子研究家、料理研究家。大学卒業後、英語教師を経て食の世界へ。「ル・コルドンブルー」にてパン・洋菓子ディプロム取得。「シニフィアン・シニフィエ」にて研修。志賀勝栄氏にパン作りを学ぶ。
今田美奈子製菓コース、テーブルセッティング師範取得。
花・芸術文化協会テーブルコーディネートディプロマ取得。同協会認定教室。
現在は名古屋と田町(東京都港区)でパン・お菓子・お料理の教室「ル・サロン・ブラン」を主宰。
幅広いメニューが本格的に学べる教室として生徒さんの数も多数。各企業とのコラボレート、食卓芸術やお料理教室のセミナー講師としても活躍中。
女性誌やライフスタイル誌をはじめ、メディア取材も多い。
著書は「ル・サロン・ブランの本格パン」(主婦と生活社)
サロン情報
「Le Salon Blanc(ル・サロン・ブラン)」
おもてなしの心は食卓を飾るすべてに宿る、というコンセプトのもと、パン、ケーキ、お料理、テーブルコーディネートなど食に関する内容をトータルに学んで戴ける教室です。厳選された材料を使い、食べて健康になれる、美しくなれる食作りを提案しています。優雅なサロン形式の中、簡単にできて見栄えのする盛りつけや器のコーディネート、おもてなしのヒントもお教えさせて戴きます。お一人でもお気軽にご参加下さい。
ジャンル:
家庭料理、日本料理、イタリアン、フレンチ、健康食、パン、洋菓子、おもてなし、テーブルコーディネート
サロン特長:
初心者歓迎、平日開催、土日開催、お友達同士歓迎、体験教室あり、予約制、駐車場あり、各種イベントあり、駅近(徒歩10分以内)
所在地:
愛知県名古屋市瑞穂区柏木町
ホームページ、ブログ:
http://salon-blanc.jp/
レッスン情報:
パン、テーブルコーディネートはディプロマ取得も可能です。(詳しくはお問い合わせ下さい)
レシピ
オマール海老と野菜のテリーヌ
材料
・オマール海老 1匹
・ローリエ 1枚
・スモークサーモン 10枚
・ブロッコリー 1/2個
・カリフラワー 1/3個
・にんじん 1/2本
・ヤングコーン、オクラなど適宜
・ほうれん草 1わ
・オマール海老のコンソメ 500cc
・フュメ・ド・ポワソン 小さじ1
・粉ゼラチン 13g
・塩コショウ
☆ソース
・オマール海老のミソ(コライユ) ディジョンマスタード 大さじ1
・トマトペースト小さじ1
・ワインビネガー、塩コショウ 適量
作り方
- オマール海老は殻つきのままお尻から竹串を刺して曲がらないようにし、ローリエと塩ひとつまみ入りの沸騰したお湯の鍋に入れ、5~6分煮る。取り出して荒熱がとれたら、頭と尾の部分に分ける。尾とハサミの身をキッチンばさみなどで取り出す。
- ほうれん草をさっと茹でる。葉のみをカットし、約40㎝長さのサランラップを敷いた上に少し重ねながら一面に並べる。中央にサーモンを重ねるように並べる。
- 野菜類は塩茹でしておく。
- パウンド型に詰める。1をラップごと型に敷きこむ。
-
野菜類を綺麗に並べる。4のジュレを入れる。オマールを並べジュレを入れる。
再び野菜類を並べる。サーモンでふたをする。5のほうれん草で覆い、形を整える。 - 上にアルミホイルなどをのせ、タルトストーンなどで重しをする。
- 冷蔵庫または冷凍庫で冷やし固める。(半解凍で切ると切りやすい)