『めだかの学校料理教室』主宰 中山桜甫さん
交通至便、都心の中の別世界
8路線が利用でき駅近の交通至便なキッチンスタジオ。遮るもののない美しい眺望も魅力
都内・文京区。都心にありながらも、六義園や小石川後楽園など歴史ある日本庭園や公園の豊かな緑が溢れ、東京大学を筆頭に多くの学校が集まり、過去には森鴎外や夏目漱石をはじめとする文豪や学者、政治家などが住んだ文化の香り高い街である一方、近年は東京ドームなど大きな観光施設もでき、新旧の文化が交錯する魅力的な街です。そんな一角にそびえるビルの20階に、中山さんのキッチンスタジオ/料理教室はあります。
生徒さんはじめお越しくださる方々のアクセスが良いようにと、8路線利用でき、どの駅からもたったの徒歩5分という交通至便なこの場所を選んだそう。ベルチャイムを押し迎え入れていただいた、レッスンが行われるキッチンスペースには窓一面見事な夜景が広がっていました。遮るもののない20階からの夜景は何とも贅沢で、一気に別世界へ来たようなトキメキと解放感を感じます。
この素敵な空間でどのようなレッスンが行われるのでしょうか。早くも期待が高まります。
『めだかの学校料理教室』で学べること
開始時間が近付き、生徒さんが集まっていらっしゃいました。皆さん手早くエプロンをつけ、キッチンの周りに集まりスタンバイOKです。
『めだかの学校料理教室』は3~6名の少人数制で、基礎コース、サロンコース、食事療法コース、ダイエットコース、専門家コースなど多彩なレッスンが開催されていますが、今日は基礎コースのレッスン。お仕事帰りのOLさんを中心に、4名での開催です。
学ぶのは、「皮付き筍の木の芽味噌焼き」「枝豆豆腐の冷やし鉢」「揚げ出し豆腐の梅肉あんかけ」「鯛茶漬け」の4品。旬の素材を存分に使った和食です。
「こんばんは!それでは始めます。○○さんが遅れていらっしゃるのですが、たけのこのお料理を経験されてないので、それはいらしてからやりましょう。じゃ、順序を変えて先に調味料の準備から始めましょう!」
お仕事で遅れていらっしゃる生徒さんにも配慮して、レッスンの進行をアレンジして早速スタートです。
丁寧な説明とデモンストレーション。ただ調理法を伝えるのではなく栄養学まで伝授
レッスンは、中山さんのデモンストレーションを見ながらの実習式。少人数制なので、まるでマンツーマンのように細かなところまでしっかり教えてもらえ、確実に身に付くと評判です。
「今日は昆布と鰹節の濃い目のお出汁を使います。鰹節はどういったものを買ったらよいと思いますか?その見分け方を教えますね。そして、昆布のお出しが一番よく出る温度は何度でしょうか!?」
楽しいテンポで時にクイズも混ぜながら、調理の基礎から買い物時の食材の選び方まで丁寧に細かく伝えていく中山さん。毎回、参加する生徒さんのレベルや層に合わせ、教え方を工夫されるそうですが、その情報量はメモが追いつかないほどです。
「さて、次に枝豆ですが、枝付きで買ったほうがやはり風味があります。まだ研究中とのことですが、去年アンチエイジングによい成分も見つかったそうですよ。ただ今日は冷凍品を使います。なぜかと言いますと、今出ている枝豆はまだ走りなので、完熟した冷凍品を使います。通常、割烹料理ですとミキサーでつぶしてなめらかにしますが、そうすると脳内ホルモンが出る成分をつぶしてしまうので、粒を残すようにします」
ご自身も病気の体験を持ち、ほぼ独学で栄養士になった中山さんは、ただおいしいレシピや作り方を教えるのではなく、栄養バランスや体に効果的な摂取方法、調理方法を独自の視点で伝えます。これこそが、『めだかの学校料理教室』の大きな特徴です。
五感全てでしっかり体得
ピンポーンとドアチャイムが鳴って、遅れていた生徒さんがいらっしゃいました。
「いらっしゃーい!待ってたよー!!」
これまでの流れをお伝えして、早速追いついてもらいます。
「では次に煮きり酒を作ります。本来お鍋で作りますが、お家でそれをするのは面倒でしょ?今日はレンジで作る方法をお教えしますね。先にたけのこの説明をします。これ、どっちがいいたけのこでしょう? そうですね、たけのこはここがビロードのようにふわ~と気持ちがいいものを選んで下さい。そして切り口が新鮮なこと。ここのイボイボが赤くなっているものはだめです。えぐみが増すので買ってきたらすぐに茹でてくださいね。基本の茹で方を知っておきましょう。まず・・」
料亭で厳しい修行もしたという中山さんの指導は「基礎からしっかり」。説明も丁寧です
「では皆さん、食材を切っていきましょう。包丁の持ち方に気をつけてくださいね。約2mm幅に切ります。まず私が見本みせますね」
生徒さんの表情は真剣そのもの。しっかり見本を見つめたあと、一人ずつに用意されたまな板と包丁で挑戦していかれます。
わからない方がいると、さっと手に手を添え正しい切り方を伝えるなど、中山さんの指導は”手取り足取り”と表現できるくらいとても丁寧で細やか。
味付けのときは必ず要所要所で味見もさせてくださり、こうして目と舌はもちろん、五感全てでしっかり覚えることができます。
皆さんの真剣さが伝わる雰囲気の中、レッスンは続いていきます。
続きは次回レッスンレポート後半でご紹介します。どうぞお楽しみに。
サロネーゼから皆さまへ
何年生きられるかわからないけど、最後の瞬間に良い人生だったと思えるように何事にも一所懸命に対応して、一日一日が良い一日で終わるように、どんな事も楽しむ工夫をしたいと思います。そうしたら、いつでも良い人生だったと閉じられるような気がして。
生徒さんの声
Aさん
お料理だけでなく、同時に栄養のことも学びたくてネットで探してこちらを知りました。先生のお料理は体にいいうえ、とてもおいしいレシピなので家でも好評です。
Bさん
もう2年通っています。基本的なことから教えてくださり、本格的なお料理が学べてとてもよいと思います。先生が楽しくてお話がおもしろいのも魅力です。
Cさん
仕事帰りに習えるところを探していてこちらを知りました。1回のレッスンでとてもたくさんのことが学べて身につきます。先生の知識は本当にすごいです。
インタビュー・テキスト=窪田みゆき
写真=原田圭介
プロフィール
中山 桜甫さん
『めだかの学校料理教室』主宰
高校在学中に医学書を入手するためにスカウトされるがままにファッションモデルをし、父親の死後、医学部進学を諦めて旧太陽神戸銀行貸付担当。退職後、海援隊武田鉄矢マネージャーとなり、退職後結婚。
板前修業の後、世界の料理修行に出かけ、独創的な食材の組み合わせ、調味料の遊びに大使館のセレブを対象にサロンを開催、また、糸山政経塾サロンも担当。平家の郷に生まれて培われた日本の文化、行事、慣習、また、それに基づく料理は、食育の先駆けとなり「四季の暮らし絵教本」として出版。(著書多数)
茶道、華道、和装の師匠としてのサロンも併設し、セレブのウェディング特訓コースもあります。栄養士の知識を生かし、治療食、これからの介護食作りの研究も進み、医療系セミナー、講演会も多数、大学病院とのコラボで論文の準備中。また、商品開発3社、メーカーとのコラボも展開中。
サロン情報
めだかの学校料理教室
めだかの学校料理教室の名前の由来は、『誰が生徒か先生か~♪』を取って、「めだかの学校」と名付けました。
基礎コース、サロンコース、食事療法コース、ダイエットコース、専門家コース、ブライダルコース等、さまざまなコースをご用意しています。
他にもセレブが集う「桜甫サロン」があります。こちらは、一般の方の入会は出来ません。 また、プチセレブさんのための「桜甫プチサロン」があります。希望者はどなたでも入会出来ますが、授業料(会費)が「めだかの学校料理教室」よりも高額になります。
ジャンル:
家庭料理、日本料理、イタリアン、フレンチ、中華、薬膳、韓国、スペイン、エスニック、ベジタリアン、健康食、パン、和菓子、洋菓子、おもてなし、紅茶、コーヒー、テーブルコーディネート、茶道、華道
サロン特長:
初心者歓迎、平日開催、夜間開催、土日開催、お友達同士歓迎、少人数制(6人以下)、体験教室あり、予約制、駅近(徒歩10分以内)、お酒の提供あり
所在地:
東京都文京区後楽
ホームページ、ブログ:
http://www.sakuraho.com
http://blog.livedoor.jp/sakuraho/
レッスン情報:
めだかの学校レッスンは、一般料理教室は少人数で3人~6人まで、和・洋・中・エスニック・スィーツなど、全般をお教えしています。個人レッスンも同様ですが、生徒さんの希望を取り入れたカリキュラムを毎月作り、オリジナルレシピをお教えします。
ブライダルコースは、結婚が決まった方、そろそろという方に集中レッスンを行います。和・洋・中・エスニック・スィーツのすべて、茶華道は基礎~初級、中級まで。
和装は装道で、季節ごとの和装、室礼(しつらい)、マナー、食事のマナーをお教えします。期間は生徒さんの希望と習得度によって変わります。
サロン全般:パーティ料理をメインにワイン、シャンパンなど、その日の料理に応じてアルコールを出し、飲食を共にしながら、お話をして頂いています。スィーツパーティなどもあります。また、今話題の料理なども教われます。 例えば、塩麹講座と料理レッスンなどサロン生の方々の希望や健康維持にかかる情報を元に臨機応変に楽しんで頂ける工夫をしています
-
とっておきレシピ
枝豆豆腐の冷やし鉢
材料
・枝豆 鞘から出して1カップ強
・だし 1カップ
・海老 中8尾
・貝割れ菜 適宜
<A>
卵4個、だし1/2カップ、塩小さじ1/2、淡口醤油小さじ1、
みりん小さじ1
<B>
だし1カップ、塩小さじ1/2、淡口醤油小さじ1、生姜汁1滴作り方
- 枝豆は茹でて鞘から出しミキサーかフードプロセッサーに入れ、<A>のだし少量を加えて撹拌させる。
- なめらかになったら卵を割り入れ、<A>の残りの調味料とだしを加え混ぜる。
- 漉し器を通して流し缶に注ぎ入れ、湯気のたった蒸し器で約20分蒸す。
- 粗熱をとって冷蔵庫でよく冷やす。
- 海老は背ワタを取って塩茹でにする。
- <B>を煮立てて冷まし切り分けた枝豆豆腐にかけて盛り、エビと貝割れ菜を天盛りに。