「暮らしのRecipe キッチンスタジオ」主宰 伯母直美さん
家族の協力に感謝
――実際にお教室を開いてみていかがでした?
伯母さん 畑で収穫した旬の野菜が味が濃く旨味があり、「旬食材の素晴らしさがわかり、野菜嫌いの子どもが驚くほどお野菜を食べるようになりました」とご報告いただくことが多くて、とても嬉しく思っています。
また生徒様との出会い、そして生徒様同士がお友達になり、仲間の輪が広がっていることも嬉しいです。
でも実は、子連れクラスは自分の娘を保育園に預けて始めたのですが、想像以上に大変で、預ければ空いている時間でラクにできる・・と思ったのは甘かったなと思うほど、始めた当初は大変でした。
しばらくすると慣れてきましたが、最初は準備や見えない仕事が多くて、家族の協力なしではできませんでした。
料理家さん皆さんおっしゃいますが、この仕事はやはり家族の協力が必須です。
うちも今は娘達も小学生になり、撮影の日は家を片付けてくれたり、積極的に手伝ってくれたりと、私の仕事を応援してくれていて、とても感謝しています。
「料理を通して学べることは人生に大きく役立つと思います。お子さんにもぜひお料理を」
――お嬢様たちもそのうち料理家さんを目指すかもしれませんね。
伯母さん どうでしょう、いつかお嫁に行っても苦労しないようにと何でもさせるように育てていますが(笑)。
――小さいうちからお料理をするのはとてもよいことだと思います。お料理は段取り力をはじめ、社会で生きる力が身につきますよね。
伯母さん そうですね、小さい頃にいろいろ体験することは大切で、料理を通して学べることは人生にとても役立つと思います。時々、お子さんに何もさせない親御さんがいらっしゃいますが、お料理はぜひ。
成人になって困らない力をつけてあげることは大切だと思います。
――共感します。
全員でレッスンに参加 細やかな気配り
――レッスン中に心がけていることはありますか?
伯母さん どの生徒さんにも実習中に全ての作業に携わって頂けるようにローテーションを考えています。
例えば今日は魚のメニューがありましたが、一人一尾用意してさばいてもらいました。
一人でひとつの作業を完成させるのではなく、皆で順番に同じように調理してもらえるように心がけています。
どうしてもお子さんがぐずったりママのほうに来て手をとられることもありますが、そんなときも、「みなさーん、目だけちょうだーい!」と言って、作業に加われなくても必ずポイントを伝えるようにしています。
――全員に聞きもれがないように気配りされているのをすごく感じました。
そのほか、教室の運営自体で心がけていることはありますか?
伯母さん 小さいお子さんが多いので、床には何も置かないようにするなど怪我や事故がないように、そしてスチームモップをかけるなど掃除にも気を配っています。
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――お教室のみならず、料理家としてのお仕事も忙しい伯母さんですが、今も学び続けていることはありますか?
伯母さん お料理の撮影技術に加えて、フォトスタイリング、器とクロスのカラーコーディネートを学んでいます。
最近企業様からレシピ開発や監修のお仕事依頼を多くいただき料理撮影の機会が多いのですが、自分自身がカメラについて学び、目で見る盛り付けとカメラでの料理の写り方等の違いを学ぶと、盛り付け時にとても参考になります。
器とクロスと料理の色の配色を学ぶことも、撮影時にも、レッスン時にもとても役立っています。
――いまの料理家さんにとって、お料理の美味しさをそのまま伝える撮影技術は必須と言えそうですね。伯母さんはご自身で撮影してそのまま納品されることも多いとか。そうしたプラスαの技術は大切ですね。
伯母さん そうですね、美味しい魅せ方がわかると撮影に役立つだけでなく、レッスンで生徒さんにお伝えして喜んでいただけることが増えるのも嬉しいです。
それに、私自身も器の買い方が変わり、無駄な買い物をすることがなくなりました!
心地よい教室つくりと、後進の育成を
――安定したお教室運営を実現されていますが、お教室主宰者にとって大切なことはなんでしょう?これからお教室を開きたい方へアドバイスをお願いします。
伯母さん まずは、相手の気持ちを思いやり、喜んでもらえることを自分の喜びとできる優しい心だと思います。そして、ゆったりしながらも機敏な行動が取れることでしょうか。
ご家庭があったり子育て中でお忙しい方が多いので、それぞれ生徒さんのお時間のご都合を考えることも大切だと思います。
――なるほど。レッスンを拝見していて、とても和やかな雰囲気も魅力的でした。
伯母さん ありがとうございます。20代のころ料理家のアシスタントの仕事をしていろいろな現場を体験してきて思いましたが、料理家自身が周りの方に喜ばれる存在であることも大事ですし、お教室には料理初心者の方や、緊張しながら初めて参加してくださる方もいらっしゃいますので、そんな方々にも安心して参加でき、お料理って楽しんだ!と思ってもらえるように、料理のモチベーションが高まるようにしたいと思っています。
楽しみながら旬を学び料理がしっかり身につくレッスン。これからは後進の育成にも力を入れます
――居心地のいいお教室には何度も通いたくなりますね。
最後に、これからの夢を教えてください。
伯母さん いろいろな方にお料理の楽しさを伝えていきたいと思っていますが、特に、これからお教室を始めたい方や料理の世界で仕事をしたい方の支援をしていきたいと思っています。
今アシスタントさんを受け入れていますが、私だけでなくほかの料理家さんも見て、視野も学びの場も広く持ってどんどん育っていってほしいと思っていますし、そんな機会をたくさん作りたいと思っています。
教えたことを通じて、「他の現場でほめられました!」など報告してもらったときは、あ~教えて良かった!嬉しい!とすごく思います。今はそれがとても楽しいですし、夢でもあります。
――これまで培ったことを惜しげもなく後輩に渡して育てていく・・・こんな大きな器の先輩に出会える方は幸せですね。
これからもますますのご活躍と、そして後輩の方が育っていくのも楽しみです。
今日は素敵なレッスン見学とお話をありがとうございました!
伯母さん こちらこそありがとうございました!
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後輩を育てていくことで自分自身も育っていきます、と謙虚な伯母さん。
惜しげもなく、垣根もなく、これまで培ってきたことを伝えたいという思いを、お教室で、そして料理家の活動の中で様々な形で体現していかれることと思います。
こんな先生にお料理を学べる生徒さんは幸せ!
そう思える素敵なお教室に、ぜひ参加してみてください。
インタビュー・テキスト=窪田みゆき
写真=原田圭介
プロフィール
伯母直美さん (うば なおみ)
管理栄養士 旬菜料理家。
東京初!野菜の収穫体験ができる料理教室「暮らしのRecipe キッチンスタジオ」主宰。
旬野菜を取り入れ、毎日の食卓に作りやすく、素材を活かした料理で、体に優しい健康レシピをお伝えしております。
料理セミナー、企業へのレシピ提供等多岐にわたり活動させていただいております。
著書「毎日おいしい旬菜うどん」 東京書店
サロン情報
「暮らしのRecipe キッチンスタジオ」
東京初!野菜の収穫体験ができる料理教室。
一般クラスと子連れクラスを併設。
子連れクラスには、保育のプロフェッショナルの保育ママさんがお子さんのお世話をさせていただいております。生徒さまは安心してレッスンにご参加いただけます。
旬野菜を取り入れ、毎日の食卓に作りやすく、素材を活かした料理で、体に優しい健康レシピをお伝えしております。
ジャンル:
家庭料理、日本料理、イタリアン
サロン特長:
初心者歓迎、平日開催、土日開催、お友達同士歓迎、子連れOK、体験教室あり、予約制、駐車場あり、各種イベントあり
所在地:
東京都三鷹市(国立天文台そば)
ホームページ、ブログ:
http://www.naomi-uba.com/
レシピ
いわしとトマトロール焼き
材料
材料 4人分
・いわし 2尾
・生姜汁・酒 少々
・梅肉 小さじ1
・プチトマト 8個
・大葉 4枚
・パン粉 1/2カップ
・オリーブオイル 小さじ1/4
作り方
- いわしは3枚に卸し、生姜汁、酒少々で下味をつける。身が大きければ縦半分に切る。
- 大葉も縦半分に切る。
- いわしに大葉を敷きプチトマトをのせて丸めて楊枝で止める。
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オーブンシートを敷いた天板に3を並べてパン粉を溝にのせ、オリーブオイルをかけて180℃のオーブンで12分焼く。
※魚グリル・トースターでもよい。
書籍
毎日おいしい旬菜うどん
毎日おいしい旬菜うどん
195品うどんレシピ本 旬野菜うどんから変わりうどんまでレシピ本!
著者 伯母直美
出版社 東京書店
価格 税込1,080円