───お教室を始めた経緯を教えてください。

高山さん　今思えば、小さい頃母が手作りしてくれたパンがきっかけだったかもしれません。よくお弁当も工夫してくれて、「うちのお母さんすごいのよ」なんて言っていた記憶があります（笑）。父も食にこだわる人で、フランスパンが大好きでした。日曜日はコーヒー豆を挽いてフレンチトーストのモーニングをみんなで楽しむような家庭で、それはとても温かい時間でした。父はもう亡くなりましたが、もしかしたら父が導いてくれたのかもしれません。
でも、いつか自分がパン教室を開くとは思っていませんでした。

実は私は1回離婚経験があります。短大卒業後は保育園や幼稚園教諭を約10年やっていたのですが、結婚後、元夫の義理の両親が具合が悪くなり介護を2年間行いましたが、亡くなりになったので、それからの人生は別々に暮らそうということになり円満に離婚をしました。離婚後は何かをして自分の身を立てなければならないので、アロマ、フラワー、紅茶など学んで全て資格も取ったのですが、自分にはしっくりこなくて・・・。

そんな時友人に勧められて製菓学校に通ったのですが、太ってしまって（笑）。しばらく通いましたが、ちょっと自分には向いてないな・・と思い先生に相談して、製パンを習い始めました。そうしたらとてもおもしろくて！
パンは、発酵時間の間に洗濯や掃除など家事をはじめいろいろできて時間を上手に使えますし、とにかく楽しくて、自分に合ってると思いました。

そして、パンを作っては友人達に食べてもらっていたのですが、みんなものすごい誉めてくれ、周りの応援もあってパン教室を行おうと思ったところ、すぐに友人がホームページを作ってくれて、生徒さんもすぐ集まりました。

オープンするときは、アロマサロンを行っている友人に自宅での開業についていろいろ教えてもらって、きちんと食品衛生管理者の資格を取り、パン作りに大事なオーブンや発酵器や資材を調達して始めました。税務申告もちゃんとしています。