予約の取れない自宅教室
~人気レッスンの魅力をレポート~

教室を開くことは旅をすること

国吉和美さん

国吉和美さん

インタビュー連載 第4回

今月のサロネーゼは、東京・南青山で『お菓子教室アン・ガトー』を主宰する国吉和美さん。本格的なお菓子を家庭で作りやすいように指導し、また、安心安全な素材で手早く簡単にできるスイーツを伝えて20年以上。様々な年齢・職業・国籍の生徒さんが集まり、著名人もお忍びで通う人気のレッスンにお邪魔し、その模様とインタビューを4回にわたりご紹介。
最終回は愛用の道具や長年運営するコツ、今後の夢などインタビュー後半です。

掲載日:2011/9/26(月)

30年来の名脇役も!愛用の道具

───先生がお教室での愛用品やオススメの物を教えてください。

国吉さん 基本は家庭にあるものや、特別ではない道具を使うようにしています。あと、一生物と言える良い物と、気軽に使える100円均一の物など、バランス良く使うようにしています。

長年愛用しているのは、パイレックスの計量カップや、この大小の計量スプーン。スプーンは、チョコレートも削れて便利なんです。もう30年も使ってますね。

ハケは最近シリコンのものを使うようになりました。ハケって乾きにくいですよね、そういった衛生面が気になるものは100円均一の商品などで十分です。

「長年愛用するもの・交換するものをバランスよく使うのがオススメです」

あと、先ほどご紹介した牛乳パックのまな板(※第2回目の記事参照)。レッスンでも使っています。お菓子作りって道具が多くて洗い物が大変・・という印象がありますが、少しでもラクにできるアイデアもいろいろお伝えしているんですよ。

───参考になります!

長年運営するコツは「マイペース」

───長年お教室を運営されてきて、良かったことや苦労されたことはありますか?

国吉さん それはもう良かったことばかりです。沢山の方との出会いがありますし、お菓子作りを楽しんで下さる方が増えるのはとても嬉しいです。「先生のお菓子はとてもおいしいです」「先生のレシピなら家でも作ろうと思うんです」と言って下さる方も多くて、ありがたいです。

苦労した、というほどのことはないですが、キャンセルの対応は困ったことがありました。人によって考え方がスタンスが違いますから・・。

教室風景

「最近フェイクスイーツを習い始めたんです。お菓子作りのアイデアも湧いてきます」

───長年お教室を続けるコツはなんでしょうか。

国吉さん そうですね・・マイペースでいることでしょうか。私の場合は、お菓子も人生も家庭がベースなんです。主婦としての家庭での役割もちゃんと果たしたい。 生徒さんには、ここから育ってプロとして活躍し有名になった方も大勢いますが、私はマイペースで(笑)

あと、欲張らないことと、出会いも含め何でも楽しむことです。
最近70歳の経営者の方も来て下さるのですが、その方のバイタリティや新しいことを始めるパワーに影響を受けました。私も還暦ですが、まだまだたくさんやりたいことがあります!

そうそう、最近フェイクスイーツも習っているんですよ。

───いつも明るくて前向きな先生に会いたくていらっしゃる生徒さんも多そうですね!

お教室は、出会いと学びの場

───これからお教室を開きたい方へアドバイスをお願いします。

国吉さん 「教室を開くことは旅をすること」だと私は思っています。旅っていろいろな出会いと学びを得ることができますよね。教室はまさにそうだと思うのです。
お教室をしたいという夢を持っている方はぜひ挑戦してみてほしいですね。

アン・ガトーではお家で教室をしたい方向けにコースがあり、ディプロマをお出ししていて、レシピ作りから運営のことまでお教えしてサポートしているんですよ。これまでに沢山の方が受講してお教室を開かれました。

教室風景

「全ての年齢の人がおいしく食べられるお菓子を伝えていきたい」

───夢を叶う輪が広がって素敵ですね。ところでご自身のこれからの夢はありますか?

国吉さん はい、どんな年齢の方でも、特に年配の方においしく食べていただけるスイーツを新たに開発して紹介していきたいと思っています。

お菓子って年齢関係なくとても楽しみなものであり、食べる時間は至福のひととき。
高齢者になると噛む力や飲み込む力が弱くなってしまうのですが、お菓子をいただく楽しみをずっと持ち続けてほしいのです。

あと、ライフワークとして学校や施設などで長年ボランティアでお菓子をお教えしているのですが、ずっと続けていきたいです。

キッチンは愛とありがとうの場所

───試作や準備も含め、きっと長時間キッチンにいらっしゃると思いますが、先生にとってキッチンとは?

国吉さん こんな幸せな場所がほかにあるでしょうか。愛とありがとうの場所ですね。 家庭では、子供や夫と触れ合う場所でもあり、男性にとっても女性にとってもたくさんのものを生み出す魔法の場所だと思います。

教室風景

「お菓子作りは幸せ時間。お菓子屋さんでは買えないこの時間を楽しんでほしい」

───なるほど・・。お菓子やお料理作りを通じて家族が集い、おいしくて楽しい時間と、大切な人達の笑顔を生みだす家庭の真ん中の場所ですね。今日は貴重なお話を本当にありがとうございました!

国吉さん こちらこそありがとうございました!

お話をうかがって、「お菓子作り」は単なる作業ではなく、心を癒し笑顔を作る素敵なチカラと可能性を秘めたことだと再認識しました。
国吉さんの、新たな夢への挑戦とこれからまずますのご活躍がとても楽しみです。

(おわり)

前回のインタビューはこちらから
 

インタビュー・テキスト=窪田みゆき
写真=原田圭介

プロフィール

国吉 和美さん

国吉 和美さん 『お菓子教室アン・ガトー』主宰

東京青山にて15年にわたり洋菓子その他スイーツ全般の教室を主宰。
フランス、日本の料理学校で学ぶ。製菓衛生師、調理師資格あり。元、NHK文化センターで講師。作りやすく美味しくヘルシーなお菓子のレシピを考案。雑誌、サロンでも活躍中

サロン情報

国吉和美さんのMyサロンページはこちら

ジャンル:
お菓子教室

ホームページ、ブログ:
http://www.okasina.com/

要チェック 先生のオススメ商品

とっておきレシピ

豆乳パンナコッタ
sugiyama_beef.jpg
材料

★直径4cmのゼリー型5個分

豆乳 120cc
生クリーム 80cc
砂糖 40g
粉ゼラチン 4g
水 大さじ3
ラム酒 大さじ1/2
バニラオイル 適量
黄桃(缶詰) or 季節のフルーツ 適量

作り方
  • ①小さい容器に水を入れ、ゼラチンを入れてから混ぜてふやかしておく
  • ②耐熱ボールに豆乳、砂糖をいれてよく混ぜラップをかけないで、レンジ600Wで約1分加熱する。加熱したボールに①を混ぜる。(ゼラチンは液体温度が80℃以上に温まるとよく溶けます)
  • ②に生クリームを入れてよく混ぜ、バニラオイルとラム酒を入れて混ぜてからゼリー型へ流し込む。
  • 冷蔵庫で30分以上冷やして出来上がり

    ※フルーツをミキサーにかけて砂糖を適量でソースにしてもよいし、刻んだだけでもよい。
    上にのせていただく
    ※フルーツの代わりにハチミツもお薦めです。

ザ・カクテル(洋酒&果物のハーモニー)
sugiyama_beef.jpg
材料

<生地27cm×25cmのプレート1枚>
薄力粉 80g 、 卵(Mサイズ) 2.5個
砂糖 75g 、 牛乳 小2 、 バター(プレート用) 適宜
ベーキングパウダー 小1/3

<ホイップクリーム>
生クリーム 200cc 、 砂糖 18g

<キルシュワッサー風味のシロップ>
砂糖 10g 、 水 20cc 、 キルシュワッサー 小1/2

<オレンジのソース>
砂糖 小さじ1 、 オレンジの果汁 60cc
コーンスターチ 小1弱 、 コアントロー 小1

果物(オレンジ1個、キウイ、マンゴー、イチゴ等季節のもので)、缶詰も可

作り方
  • ★準備★
    ①ロールケーキ用天板に紙を2枚重ねて敷きます。
    ②オーブンは180℃に温めておきます。
    ③薄力粉、ベーキングパウダーは合わせて2度ふるっておきます。
  • ボールに卵いれて混ぜ、砂糖を加えて混ぜ、60度の湯煎にあててきめ細やかになるまで丁寧に泡立てます。
  • 粉を①にいれてゴムベラでさっくり混ぜ、牛乳もいれて混ぜ込みます。
  • 準備しておいた天板に生地を流し入れ、表面を平らにならして、180℃のオーブンで10分位、きつね色になるまで焼きます。
  • 冷めたら生地を3枚に切り分け、生地の上にシロップを刷毛で塗ります。
  • ツノが立つくらいにホイップクリームを泡立てます。3枚の生地にパレットナイフでクリームを平らにのばし、2枚の生地に果物の刻んだものをそれぞれのせます。
    ※1枚目、2枚目の果物は違う色がオススメ。 (例:下がキウイで上が桃)
  • 3枚目の生地を上にのせて表面にクリームで飾りの絞りをのせ、刻んだ果物で飾りづけをして冷蔵庫でよく冷やします。
  • ★オレンジのソースの作り方★
    ①小さい耐熱容器に、オレンジの果汁、砂糖、コーンスターチをよく混ぜてからレンジ(600W)で1分30秒。
    ②途中、2度取り出してよく混ぜる。とろみがついたらコアントローを加えて混ぜる。
    ③オレンジの皮をすりおろして加えるとさらに香りがひきたつ。

    ★シロップの作り方★
    水と砂糖を煮立てて、冷めたら香りづけの洋酒を加える。

    ★仕上げ★
    お皿にソースで描き、切り分けたケーキをのせていただく。

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