「フェアリー&リトルフェアリークッキング」主宰 服部文恵さん、加藤静穂さん
今月のサロネーゼは、千葉県・新浦安で母娘で自宅料理教室「フェアリー&リトルフェアリークッキング」を主宰する服部文恵さんと加藤静穂さん。 家庭料理にアメリカ在住時に学んだアメリカンクッキングを合わせたオリジナルレシピや、ハーブや雑穀を使ったヘルシーなレシピを、季節やテーマに合わせたテーブルコーディネートとともに紹介していらっしゃいます。 教室名の通りフェアリーの魔法にかけられたかのように心地よい雰囲気の中で学べるレッスンは、長年毎回欠かさず通う生徒さんも多数で、満席が続きます。 思わず笑顔になれる素敵なレッスンの様子とインタビューを4回にわたりご紹介します。 第1回目はお教室の紹介とレッスンレポート前半です。
掲載日:2016/6/6(月)
心地よい空間で学べるオリジナル&ヘルシーレシピ
東京ディズニーランドにほど近い新浦安駅からバスで10分ほど。海に面し、海外のリゾート地のような雰囲気を感じる街並みの一角にある「フェアリー&リトルフェアリークッキング」。
服部文恵さんが1999年に開始した「フェアリークッキング」とお嬢様の加藤静穂さんが主宰する「リトルフェアリークッキング」を合わせ、現在はお二人で運営なさっています。
お教室に伺うと、優しい笑顔の服部さん、加藤さん、そして8か月になる加藤さんの息子さん(可愛いすぎます!)が迎えてくださいました。
お部屋は壁一面の窓からまぶしい光が差し込み、海を臨む景色が広がっていて思わず歓声をあげてしまうほど。一瞬にして忙しい日常を忘れ、気持ちがほぐれていくかのようです。
白を基調にした心地よい空間で学べるのは、服部さんによる家庭料理にアメリカ在住時に学んだアメリカンクッキングを合わせたレシピ、そして加藤さんによるハーブコーディネーター、ベジフルビューティーマイスター等の資格をいかしたハーブや野菜の効能を取り入れた健康にも美容にもよいレシピを合わせた、お二人で考案したオリジナルレシピ。
毎回テーマや季節に合わせたテーブルコーディネートも紹介していらっしゃいます。
海を臨む開放感ある素敵な空間。テーブルはこの時期美しいラベンターカラーで統一
「母が数年前に雑穀マイスターの資格も取得しましたので、毎回雑穀も多く取り入れています」
と加藤さん。
スーパーで買える身近な食材をプロのアイデアとコツで素敵なおもてなし料理に変身させ、さらにはヘルシーで、生徒さんのご家族全員に喜んでもらえるお料理を生み出しているお二人。
お料理はもちろんですが、穏やかで包み込むような優しい雰囲気のお二人にお会いするたび癒されると、生徒さんたちにとって特別な時間が過ごせるお教室としても評判です。
加藤さんが子どもの頃から知っていて、いまこうして母娘で開催されていることを喜んでいるという長年通う生徒さんもとても多く、赤ちゃんを抱っこしながらレッスンをこなす加藤さんにたくさんのエールが集まっています。
「生徒さんには心から感謝しています。皆さんのおかげで教室を続けてくることができ、そして子どもが時折泣いてもあたたたかく見守ってくださいます。私たちは二人で合わせても半人前くらいですが、生徒さんに喜んでいただけるよう一回一回のレッスンに心をこめ、これからも努力していきます」
と、謙虚なお二人。お子さんを抱っこしながらのレッスンは大変だと思いますが、その光景は、母から子へ、子から孫へと大切な食を伝えていく素晴らしい絆を感じ、誰もが笑顔になれるとても素敵な光景です。
いつものお料理がワンランクアップする魔法を
お教室では、「デモンストレーション&ポイント実習+試食」と「デモンストレーション+試食」のクラス、そのほかお子様向けの「キッズクッキング」クラスがありますが、きょう開催されるのは、「デモンストレーション&ポイント実習+試食」のクラス。
11時の開始時間が近づき、生徒さんが集まっていらっしゃいました。エプロンを着用しお揃いになると早速レッスンの開始です。
「皆さま、ごきげんよう。ようこそフェアリークッキングへお越しいただきありがとうございます。これからフェアリーの”マジックステッキのひとふり”の魔法で、いつもの料理にワンポイントをプラスしたお料理をご紹介します。どうぞよろしくお願いいたします」
東京ディズニーリゾートに程近い教室で、いらして下さる皆様とフェアリーの魔法で夢のあるひとときが過ごせたら、という思いでつけられた教室名。
レッスンでは、フェアリーのマジックステッキのひとふりでかぼちゃが馬車に、ねずみが御者に、シンデレラがプリンセスになったかのように、いつものお料理がワンランクアップしておもてなしにも喜ばれる魔法のようなアイデアが学べます。
デモンストレーションではハーブの効能や食材の保存法、再利用法など役立つ知識がいっぱい
今の時期美しいラベンターをテーマに、カラーも統一されたテーブルコーディネートの紹介からスタートです。すぐにマネできるちょっとしたアイデアや合わせ方のヒントが満載。小物やフラワーアレンジメントにもストーリーがあり、お聞きしているとワクワクしてきます。
「では皆さま、ご着席いただきレシピをご覧くださいませ。そそっかしい私のことですので、二重だったり抜けていることがありましたらお知らせください。まず表紙ですが・・・」
最初に配布されたレシピの確認をします。見やすく文字が配置されたレシピとそれぞれのお料理の大きな写真は、おうちで再現するときも迷わず作れそうです。
使用する雑穀とハーブの紹介もそれぞれ1ページずつあり、嬉しい配慮です。
今日学ぶレシピは、「ハーブ香るベジタブルマリネ4種」「ダイナソーズエッグ」「お魚のハーブ焼き~2種のソースで~」「ジンジャーライス」「ハーバルジュレ」の5品と、この時期ならではの「梅仕事」。
あらかじめ生徒さんから希望を伺い、梅シロップ、梅みそだれ、みりんで漬ける梅酒から1つ選んで仕込み、持ち帰りができるのです。
「梅仕事は毎年行っていて、生徒さんに喜んでいただいています。この時期がくると、あぁまた1年が経ったな・・と月日の流れの速さを感じると同時に、毎年レッスンを続けてこれたことに感謝をしています」
家庭で作りやすくて一工夫あるレシピ
ハーブの保存方法などを交えレシピの紹介が終わると、固まる時間が必要なデザートの「ハーバルジュレ」のデモンストレーションから開始です。
作り方を服部さん、そして使用するマリーゴールドやハーブコーディアルの効能や使い方を加藤さんが説明していかれます。
「今日はマリーゴールドの花びらが入ったデザートです。9ページに効能を書いておりますが、日差しが強くなるこの時期、紫外線防止や美肌にも良いといわれています。今日使っているハーブコーディアルは・・・」
ご近所で購入できるところやメーカーによる味の違いなど、豆知識もたっぷりです。
続いては前菜の「ハーブ香るベジタブルマリネ 4種」です。トマト、新玉葱、人参、干ししいたけの4種の野菜を使いますが、それぞれ野菜に合わせ異なる味付けなのがポイント。
人参のマリネ(ラペ)には梅干を使うなど、どんなお味なのかな!?と楽しくなる一工夫がちりばめられています。
栄養価やそれを効率よくとれる調理法も紹介。簡単だけど一工夫あり、すぐ作ってみたくなります
「干ししいたけのマリネは乾燥したまま漬けます。お出汁を使いますので、昆布のグルタミン酸、鰹節など動物性のイノシン酸、きのこ類のグアニル酸が組み合わさってうまみが強くなり、とても美味しくなります。簡単で保存食にもなりますし、ぜひ作ってみてくださいね」
大学で食物科を専攻し、食物研究室で調理助手をしていたという服部さん。栄養価や調理科学にも詳しく、それをわかりやすく説明し、家庭で作れるレシピに取り入れていらっしゃいます。
「皆さん、マリネの漬けダレはぜひ捨てないで次のお料理にいかしてくださいね。例えば我が家では、切り干し大根をそのまま入れて甘酢漬けにしたり、片栗粉でとじて甘酢あんかけにしたりと再利用しています。酢豚もできますね。
新玉葱のマリネ液で炊き込みごはんを作ると、玉葱のうまみがありとても美味しいですよ。
もったいないですし、無駄にしないで使ってくださいね」
身近な材料で簡単な工程だけど目から鱗な新しい学びがあり、その都度生徒さん達から「へー」「なるほど」と声があがります。
服部さんの説明は、丁寧でキュートなウィットに富んでいて、楽しくレッスンは進んでいきます。
続きの様子は次回ご紹介します。
どうぞお楽しみに!
インタビュー・テキスト=窪田みゆき
写真=原田圭介
サロネーゼから皆さまへ
Little Fairy (リトルフェアリー)には お一人でご参加の方やお友達とご一緒の方、単発・レギュラー会員などそれぞれいらっしゃいますが、お料理やハーブティーブレンドを通してサロン内で意気投合されております。
新米主婦・育児中の方・共働き家庭にも嬉しい簡単、スピーディーでおいしい料理はお子さまが成人されご夫婦のみの家庭にも喜ばれます。
いつもの料理にハーブをプラスして「こころとからだ」を元気にしてみませんか?
生徒さんの声
Aさん
アクセサリー作りの教室に通っていて、そちらでいただいたレッスン後のランチが美味しくておたずねしたら服部先生がお作りになったとのこと。紹介していただき通い始めました。魅力はたくさんありますが、作りやすいレシピ、そして細やかな心配りなど、お人柄も素敵です!
Bさん
季節を感じるお料理とテーブルコーディネートが一緒に学べて、自宅でできるヒントをたくさんいただけます。ハーブや雑穀を取り入れたおもてなし料理も魅力ですし、食材についてしっかり説明していただけるのも勉強になります。
Cさん
通い続ける魅力は、先生方のお人柄。癒されますし、とてもチャーミングです。お料理教室ですが、まるで素敵なレストランに来たみたいな気持ちになれます。レッスンに通うことがリフレッシュになっています。
プロフィール
服部文恵さん
学習院女子短期大学食物科卒
学習院大学文学部史学科卒
学習院女子短期大学食物研究室、調理助手を経て
フェアリークッキング主宰
アリスのクッキングクラブ(子供料理教室)主宰
キッズクッキングクラブ講師を務める
<資格>
ジュニア野菜ソムリエ
雑穀ソムリエ(雑穀エキスパート)
茶道表千家 唐物取得
紅茶コーディネーター
生涯学習インストラクター(栄養と料理)
室礼三千専任講師
今田美奈子テーブルセッティング師範。テーブルデコレーター
藤野真紀子氏(洋菓子研究家)に師事。ディプロム取得
米国ロスアンゼルス駐在時に
アメリカンクッキングを習得。ディプロム取得
アメリカンデコレーション(中級)ディプロム取得
カリフォルニア州Palos Verdes(パロスバーデス)市のnew neighbors club(ニューネイバーズクラブ。同地区に引っ越して数年の隣人が集う会)メンバーとの共著で、日本料理を紹介した。
加藤静穂さん
◆幼少期を米国で過ごす。
◆慶應義塾大学在学時、日本と米国の小学生に向けて「食文化交流を図る活動」 を行う。
◆卒業後、某航空会社のグランドスタッフとして勤務。「常連顧客専用デスク担当」 として、最高級のおもてなしを体現。マナー・アピアランスリーダーとして、社員教育も行う。
◆退職後、母(服部文恵)が主宰するフェアリークッキングのアシスタントとして活動開始。現在はアシスタント兼、ハーブティー・テーブルコーディネートのアドバイザーとしての活動も行う。
◆リトルフェアリー主宰。前職 (航空業界) での、不規則な生活であらゆる体調不良を経験したことがキッカケとなり、ハーブ・野菜・果物が持つ「ヒーリングパワー」をお料理・ティーサーブ・アロマに取り入れて、身体・心をデトックスしインナービューティーを目指すサロンを開始。
◆キッズクッキング講師。小学生を対象とした「食育」テーブルマナー・食文化・行事も学べるレッスンを開始。希望者には、英語でのレッスンも行っている。
◆2015年9月に第一子出産。子育てをしながらレッスンを開始。乳児連れの方にもご参加いただいている。
【保有資格】
・ハーブコーディネーター
・ベジフルビューティーマイスター
・ジュニア野菜ソムリエ
・キッズ食育講師
・離乳食・幼児食アドバイザー
サロン情報
フェアリークッキング
美しい海を眺めながら”優雅なひととき”を!
いつもの料理をワンランクアップ”おもてなし料理”に!
フェアリーの魔法にかかってみませんか?
毎月のイベント、行事に合った季節感あふれる料理(和・洋・中など)をご紹介しています。
特にアメリカンクッキングでは、アメリカ在住時に数多くのホームパーティーを主催、参加した経験をもとに、気負わず・簡単に出来る、おいしい料理を紹介しています。
料理に合わせたお飲物(フルーツビネガー、紅茶、ハーブティーなど)を提供しています。
料理に合わせたテーブルコーディネート、日本の伝統行事を伝える「しつらえ」を、紹介しています。
ジャンル:
家庭料理、日本料理、イタリアン、中華、韓国、健康食、和菓子、洋菓子、おもてなし、紅茶、テーブルコーディネート、ナプキンワーク、茶道、その他
サロン特長:
初心者歓迎、平日開催、土日開催、お友達同士歓迎、少人数制(6人以下)、体験教室あり、子供教室あり、予約制、駐車場あり、各種イベントあり
所在地:
千葉県浦安市明海
ホームページ、ブログ:
ハーブで美生活 ~Little Fairy~
いつもの料理に、ハーブでアクセントをつけることで、美容・健康へのアプローチからオシャレでワンランク上の「おもてなし」を提案。
ハーブの効能など、実際に触ったり匂いを嗅いだりしながら学び、他の料理への応用についてもお伝えします。
簡単・スピーディー・美味しいを基本としているので、調理の工程もシンプル。
なるべくゴミを出さない、キッチンが汚れないことを重視しているので、共働きの方や、子育て中の方にもオススメです。
食後のハーブティーは、ご自身オリジナルブレンドを作っていただきます。
その日の体調や肩こり・不眠・にきびなど改善されたい内容を伺い、数あるハーブの中から、効能はもちろんお好みのフレーバーなどを選んでいただき、お召し上がりいただきます。
ジャンル:
家庭料理、おもてなし、テーブルコーディネート、ナプキンワーク
サロン特長:
初心者歓迎、お友達同士歓迎、少人数制(6人以下)、子供教室あり、予約制、各種イベントあり
所在地:
千葉県浦安市明海
ホームページ、ブログ:
http://ameblo.jp/fairycooking-shinurayasu/
とっておきレシピ
人参のラペ ~我が家風~
材料
・人参 1本(ピーラーで薄く切る)
・粗塩 小さじ1/4
A
・梅干し(減塩) 大粒1個
・米酢 大さじ1
・はちみつ 大さじ1強(20g)
・グレープシードオイル 小さじ1
・クランベリー(またはレーズン) 適宜
B
・ハーブ、スパイス
(ディル、ローリエ、シナモンスティック)
作り方
-
- 1.人参の下処理をし(今回はスライサーでリボン状に薄くスライス)、ポリ袋に入れ、塩を加え、軽く揉む。
- 2.梅干しをジップロックに入れ、揉みほぐす。米酢、はちみつ、グレープシードオイル、クランベリー、①の人参を加え、混ぜる。
- 3.Bのハーブ、スパイスを加え、口を閉じ、冷蔵庫で保存する。