「Assiette de Kinu(アシェット ド キヌ)」主宰 尾田衣子さん
センスがキラリ 好きなものに囲まれた空間で
西荻窪駅から徒歩8分ほど。個性あるお店が点在する通りを歩き、静かな住宅街の一角にある尾田さんが主宰する料理教室「Assiette de Kinu(アシェット ド キヌ)」。
お教室のスタートは2002年9月。渋谷で開始し、その後、地元である西荻窪に移転されました。
レッスンが開催されるリビングダイニングは、天井が高く太陽の光が降り注ぎます。
目を引くのは、趣のある大きなダイニングテーブル。イギリスのアンティークで、そして椅子は北海道の民芸家具だそう。お部屋にはほかにも日本の民芸家具がセンス良く配置されていて、落ち着いた色合いがマッチして洗練された居心地のよい和洋折衷の空間を生み出しています。
「渋谷の教室はマンションでしたが、その後、家を建てることになり、教室向けにダイニングを広く取りました。工夫したのは、収納です。仕事柄調理道具が多いので、すっきり収納できることにこだわりました。あとは、オープンキッチン。やはり、生徒さんと向き合って料理を楽しみたいと思いました」
落ち着いた色味の家具や絵画が時代も国も超えてひとつの世界観を生み出している、心地よい空間
使い勝手や導線など、料理家の知恵が詰まったキッチンは広々としてとても快適そう。
一日のうち一番長くいる場所でもあるキッチンが便利だと、お教室はもちろん、毎日の暮らしも楽しくなりそうです。
こんな素敵な空間で開催されているのは、イタリア・フランスの家庭料理をベースにしたおもてなし料理を中心とした、尾田さんオリジナルレシピのレッスン。
そのほか、オリーブオイルソムリエでもいらっしゃるので、定期的にオリーブオイルが主役のレッスンや、テーマを設けたスペシャルレッスンも開催していらっしゃいます。
お教室以外にも、雑誌や企業へのレシピ提供、本の出版・・・と幅広いフィールドで料理家として活躍する尾田さんですが、お教室はやはり特別な場所。
お教室名である「Assiette de Kinu(アシェット ド キヌ)」のAssietteとは、フランス語で『お皿』の意味。お皿に美味しい料理をのせ、持ち寄り合って、人と人が集まり楽しい時間が生まれる。そんな場所を作り出すことを目指して命名されたそうで、料理を楽しむ仲間が生まれ・集う「お教室」をとても大切に考えていらっしゃいます。
普段に取り入れられる「おもてなし」
今回お伺いしたのは、「おもてなしレッスン」。
季節感も取り入れ、「砂肝とレモンのアヒージョ」「緑野菜のアンチョビパスタ」「カツオのソテー オレンジ野菜添え」「ブドウと白玉のジャスミンティー風味」の4品です。
毎回、前菜、パスタ、メイン、デザートの4品で構成されています。
「毎回、野菜をたっぷり使っています。また、私がお酒が好きなので(笑)、簡単だけどちょっと気の利いたお酒に合う家呑みメニューも取り入れています。スーパーで買える身近な食材で、簡単にできて美味しくて、豪華に見える料理を心掛けています」。
直近の著書3冊。どれも尾田さんならではの新鮮なアイデアが詰まっていて、料理好きは必見!
食材を組み合わせる絶妙なセンスに定評のある尾田さん。
尾田さんの提案する「おもてなし料理」は、奇をてらったものでも派手なものでもなく、食べる人の笑顔がうかぶような、アイデアとひと手間があるもの。
ご著書の「薬味食堂」や「柑橘料理の本」には根強いファンが多く、雑誌などでも数多く提供しているレシピも『どれもひと工夫があっておしゃれ!』と評判です。
「毎回、全部知っている食材なのに、えー!こんな組み合わせができるんだ、と驚くことがありとても勉強になります。そして、確実に美味しい。通うたび新鮮な学びがあってワクワクします」
と生徒さんが教えてくださいました。
今日のレシピにもそんなワクワクがたくさん詰まっていそうです!
料理の楽しみが広がる、アレンジ可能なレシピ
――今も学んでらっしゃることや新たに始めようとしていることはありますか?
開始時間になり生徒さんがいらっしゃいました。
もう数年通っている方、今回初めての方などいろいろですが、尾田さんのフレンドリーで気取らないお出迎えに、すぐに皆さんの距離が縮まります。
エプロンをつけて手を洗って着席されたら、レシピの紹介からスタートです。
レッスンは実習式。このあと皆さんには調理をしていただくのですが、最初にしっかりとレシピの流れ、食材についての知識をお伝えし、そして、この時点で質問があればしっかり回答していかれます。
レシピはなるべく簡単な工程で、様々なアレンジが楽しめるよう工夫がつまっています
「では早速作っていきましょう!最初にデザートの白玉から作っていきます。皆さん、白玉作ったことがありますか?上新粉と白玉粉、どちらを使ってもOKです。今日は上新粉を使いますね。
今回はジャスミンティーと炭酸水と合わせていただきますが、ジャスミンティーの代わりにいろいろなドリンクと炭酸と合わせても楽しいです。緑茶やサイダーも合いますよ。お団子にして食べても良いですし、すごく簡単にできるので重宝するおやつです。
粉に入れる水加減は季節によって変えてください。例えば湿気が多い季節は少な目にするなど。
レシピの分量はあくまでも目安なので、耳たぶくらいの固さを覚えておいて、調整してくださいね」
「白玉ってあんこに合わせる和のおやつと思っていましたが、おしゃれな洋風デザートにもいいですね!」
「先生、炭酸の代わりにロゼのスパークリングワインも良さそうですね」
「いいですねー!今日は緑のブドウですが、赤ブドウにして、ロゼと合わせても良いと思います」
尾田さんのレシピはどれもいろいろとアレンジができるものであることが多く、アイデアもお料理の楽しみが広がります。
説明はとてもわかりやすく、ここはどうなのだろう?と思うようなことも先に教えてくださるので、スムーズに理解できます。
次に、前菜とパスタの実習に進みます。和気あいあいの楽しいレッスンの様子は次回に続きます。
どうぞお楽しみに。
(次回へつづく)
インタビュー・テキスト=窪田みゆき
写真=原田圭介
生徒さんの声
Aさん
ネットで近くの料理教室を探し、通い始めて半年ほどです。少人数制でアットホームですが、広々としたキッチンで居心地がよく、お料理をしたい!という気持ちが高まります。家で2-3人のホームパーティーをよくするのですが、教えてもらったおもてなしレシピはとても好評です。親にも喜ばれていて、年代を問わず美味しい、と思ってもらえる料理が学べて嬉しいです。
Bさん
通い始めて2年ほどです。身近な食材を使っているのに、先生の組み合わせのセンスが素敵で毎回新しい発見があり、通うのが楽しみです。作りやすいレシピで見栄えがよく、おしゃれなのも魅力。和食器を洋のお料理合わせるなど器使いも新鮮で、コーディネートもお手本にしています。
プロフィール
尾田衣子さん
料理研究家
オリーブオイルソムリエ(日本オリーブオイル協会認定)
健康管理士一般指導員
ル・コルドンブルー東京校に入学。料理ディプロムを取得。 その後、イタリア・フィレツェに渡り、家庭料理を学ぶ。 現在、フランス・イタリア家庭料理ベースの簡単にできるおもてなし料理、食育を取り入れたヘルスケア料理を中心に杉並区(西荻窪)にて料理教室「Assiette de Kinu(アシェット ド キヌ)」を主宰。
また、外部講師を始めTV出演、雑誌・企業へのレシピ提供なども行う。
サロン情報
「Assiette de Kinu(アシェット ド キヌ)」
食材や料理方法など丁寧に指導しますので、 初めての方や、料理のバリエーションを増やしたい方、大好きなお料理をもっと楽しみたい方にもきっとご満足いただける料理教室です。
また、アットホームな少人数制。わからないこと等あればすぐに質問もできる環境です。
ジャンル:
家庭料理、イタリアン、フレンチ、おもてなし、食育
サロン特長:
初心者歓迎、予約制
所在地:
東京都杉並区
ホームページ、ブログ:
http://ryo-ri.net