予約の取れない自宅教室
~人気レッスンの魅力をレポート~

「しあわせパン教室 ブラウニー」主宰 小笹友実さん

小笹友実先生

小笹友実さん

インタビュー連載 第1回

今月のサロネーゼは、大阪・吹田市で天然酵母パン教室『しあわせパン教室プラウニー』を主宰する小笹友実さん。「自家採取した天然酵母で作るパン作りをご自宅でも楽しんでいただけるように」と工夫された丁寧なレッスンは評判を呼び、毎月1日に募集開始となるその月のレッスンはすぐに満席になってしまうほど。天然酵母で作るパンの楽しみを広げる大人気のレッスンの模様とインタビューを4回にわたりご紹介します。第1回目はお教室の紹介とレッスンレポート前半です。

掲載日:2013/3/4(月)

『しあわせパン教室プラウニー』へ

JR吹田駅・阪急吹田駅から徒歩5~10分、静かな街の一角にある『しあわせパン教室 ブラウニー』。会社勤務、ベーカリー勤務を経て2004年に小笹さんが開いた、天然酵母で作るパン教室です。
教室名の”ブラウニー”は焼き菓子のブラウニーではなく、デンマークで言い伝えられている妖精の名前から名づけたそう。

「家事を手伝い、その家に幸福をもたらす妖精だそうです。パンを通して小さな幸せが運べればいいなと思い名づけました」

と小笹さん。

小笹友実先生

広々と明るいキッチン。はじめての方もすぐにとけこめるアットホームで楽しい雰囲気

レッスンの場となる広々としたキッチンは、窓からたっぷり光が差し込み明るくナチュラルな印象。2台の大きなテーブルには今日のレッスンの準備が整えられていました。
また、キッチンに続くお部屋の一角には美味しそうなパンとピザが!

「いつもランチをご用意していて、手作りパンとピザ、あとサラダやスープなどをお出しています。おかげさまで楽しみにしてくださっている方が多くて、作りがいがあります」

ふんわりやわらかそうなパン、カリっと香ばしそうなハードパン、こんがりとした焼き色が食欲をそそるピザなど、手作りならではのあたたかさが伝わってきます。毎回いろいろなパンを用意されるそうですが、ピザはリクエストが多いのでいつのまにか定番になったという一品。レンコンをトッピングするのがブラウニー流です。

「レンコンを入れるとサクサクと食感が良くて美味しいんです。たまにレンコンを入れないと生徒さんから苦情がきます(笑)」

というほど、生徒さんに愛されているオリジナルピザです。

パン作りに専念できる楽しくて安心できる雰囲気も魅力

レッスンはレギュラーコースとアドバンストコースがあり、まずはレギュラーコースで基本のレーズン酵母の扱いに慣れていただき、その後さまざまな酵母を起こすアドバンストコースに進んでいただく流れです。
天然酵母のパンを家庭で気軽に作っていただけるようにと製パン理論にも重点をおいた、アットホームで楽しい雰囲気のレッスンは評判を呼び、毎月1日に募集開始となるその月のレッスンはすぐに満席になってしまうほど。
天然酵母パン作りを学びたいとレッスンに通う生徒さんは、30~40代のOLさんや主婦の方を中心に大阪府外からも多数いらっしゃっています。

訪問したこの日のレッスンは、「天然酵母の理論講座」。天然酵母の作り方の講義をメインとし、「イングリッシュマフィン」「ロッシュ・ココ」の2品も作ります。

開始時間が近づくと続々と生徒さんがいらっしゃいました。小笹さんは明るく弾む笑顔と声でお迎えすると、お荷物とコート置き場としてご利用いただいている廊下を挟んだとなりの部屋へ案内されます。ふと見ると、可愛らしい鍵のついた小ぶりの貴重品ロッカーが。

「レッスン中お部屋は死角になりますし、生徒さんには安心してご参加いただきたいので、貴重品ロッカーをご用意しています」

楽しみに通ってくださる生徒さんに気持ちよく安心してパン作りに専念していただきたい、という小笹さんの思いが反映された工夫です。

小笹友実先生

生徒さんが安心して楽しくレッスン時間を過ごせる工夫や配慮がたくさん。居心地のよさも魅力

エプロンを着用し生徒さんがキッチンにいらっしゃいました。今日は、早めに着かれた方からイングリッシュマフィンで使用する型を紙で作っていただきます。
その間も小笹さんは、「そういえばお子さんの体調、大丈夫でした?」と生徒さんに話しかけたり、ブログで紹介して話題になりたくさん質問をいただいたというレストランのお話をしたり・・と、生徒さんたちと楽しい会話を弾ませます。

そして全員がお揃いになり型も完成すると、まずはご挨拶と生徒さんの自己紹介からスタートです。

「型もできましたね、大変お疲れ様でした!では今日のレッスンをはじめます、よろしくお願いします。初めて会う方もいらっしゃると思うので、まずは自己紹介からお願いします」

自己紹介をするとふっと皆さんの距離が縮まるので不思議です。ほっと緊張もとけたところで、レッスンの開始です。

一次発酵済の生地からパン作りスタート

「ではレシピをお配りしますね。今日はお話することがすごく多くて一度で覚えるのは難しいかもしれませんが、ぜひ天然酵母の作り方や理論を学んでください。もしお帰りになって疑問がでたときは、メールで聞いていただいて大丈夫ですよ。
また、今日は最初にイングリッシュマフィンとあとでロッシュ・ココを作ります。イングリッシュマフィンとは・・・」

と、今日の流れと最初につくるパンについて細かな説明のあと、早速最初のパン作りの開始です。

「では作っていきましょう。まず打ち粉をしてくださいね。そして生地を260gずつ取ってください」

「わ、ふわふわですね!」
「寒くてもこんなに膨らむんですね~」

と、生地をさわった生徒さんの楽しい声が聞こえます。

レッスンではいつも一次発酵が完了した状態の生地があらかじめ用意されており、その生地を分割、成形し、二次発酵させるところからパン作りがはじまります。
二次発酵の間には新たにパン生地をこね、また、おまけの一品を作り、そして事前に小笹さんが焼いたパンやピザと一緒にランチを。その後パンを焼成し、焼きあがったパンとこねた生地をお持ち帰りいただくシステムです。
とかくパン作りは時間がかかりがちですが、なるべく生徒さんの負担が少ないようレッスンの進行が工夫されています。

小笹友実先生

作る間も和気あいあい。アットホームな雰囲気なので気軽に質問もとびだします

「ではこれを型に入れていきますね。まずはたっぷりと霧吹きで水をかけて、コーングリッツもたっぷりとつけて型に入れます。ハイ、こんな感じです。では皆さんやってみましょう」

小笹さんが丁寧にお手本を見せ、早速皆さんが開始されます。

「コーングリッツですが、粒の大きさがいろいろありますので細かいものを買ってくださいね。先日ちょっと大きめのものを買ったら、やはり食感が違いました。ちなみにこれがその商品なのですが・・」

とパッケージを見せて紹介されます。
日々様々なパンの材料を試している先生からこうした情報を教えてもらえるのもレッスンの楽しみです。

皆さん手際よくきれいな生地ができあがり、型にそっと入れて発酵器へ。発酵の間に、天然酵母についての講義が行われます。

その模様とまだまだ続く楽しいレッスンの後半は引き続き次回お届けします。どうぞお楽しみに!

インタビュー・テキスト=窪田みゆき
写真=伊藤裕

サロネーゼから皆さまへメッセージ

酵母と粉と水をこねて、しばらくすると生地がふんわりと発酵します。発酵した生地は赤ちゃんの肌のようにふっくらとやわらかく、触っているだけで穏やかな優しい気持ちになれます。忙しい毎日をふと忘れてしまう、貴重な瞬間です。そんな幸せな気持ちになれるパン作りの魅力と、フルーツや麹から起こす自家製酵母のおもしろさをたくさんの方にお伝えしたくてお教室をはじめました。天然酵母のパン作りはまさに生き物を育てるということ。「育てる楽しさ」が多くの方に伝わり、家庭製パンの輪がどんどん大きく広がっていけばいいなと思います。

Q&A人気サロネーゼに7つの質問

Q.1 サロン/教室を開設したのはいつですか?
A. 2004年5月です。

Q.2 サロン/教室名の由来は?
A. ブラウニーというのは、素朴な焼き菓子のことですが、デンマークで言い伝えられている妖精の名前でもあります。家事を手伝い、その家に幸福をもたらす妖精だそうです。パンを通して小さな幸せが運べればいいなと思い名づけました。

Q.3 サロン/教室の特徴、コンセプトは?
A. 天然酵母のパンをご家庭でもお作りいただけるよう、製パン理論にも重点をおいたレッスンを心がけています。

Q.4 どんな生徒さんが多いですか?
A. 30~40代の主婦の方が多いです。

Q.5レッスン中、心がけていることは?
A. なるべく予定時刻どおりに終了すること、お一人でお越しの方などが、居心地悪く思われないように、会話をふっていくこと。

Q.6 人気の高いメニューは?
A. 米麹を発酵させて作る「酒種」という発酵種をつかったパンが人気です。

Q.7 初めて通ってみたい方へ、申込方法や持参するものは?
A. 毎月1日にインターネットから申込みいただきます。
レッスン当日はエプロン、筆記用具、ハンドタオルをご用意いただきます。

プロフィール

小笹友実さん
『自家製酵母のしあわせパン教室ブラウニー』主宰

会社員時代に出張先のパリでパンのおいしさに感動し、そのおいしさを自分でも作りたいと思い、パン作りの道に入りました。その後偶然に出会った天然酵母パンのおいしさ、楽しさに魅了され、天然酵母パン工房で就業の後、自宅教室を主宰。現在は自家製酵母のパン作りに特化した教室を運営しています。
家庭でもきちんとおいしくパン作りをできるよう、製パン理論にも重点をおいたレッスンを心がけています。生徒様は関東や九州、四国、遠くは海外からもお通いくださっています。

サロン情報

自家製天然酵母のしあわせパン教室ブラウニー
たくさんの方に天然酵母のパン作りの楽しさを知っていただきたくて教室をはじめました。

同じレシピを使っても、作る方によって味、風味がまったく違ってくるパン作りは
酵母を育てるところから本当にわくわくと楽しく
毎朝、酵母にも「おはよう」と声をかけてあげて一日がはじまる、まさに「子育て」のような感覚です。

じっくり発酵時間もとりますので、レッスン中は日頃の忙しさを少しわすれ、のんびり楽しく過ごしていただき、自分にも時間のプレゼントをしてあげてください。

ジャンル:

パン

サロン特長:

初心者歓迎、平日開催、土日開催、お友達同士歓迎、体験教室あり、予約制 

所在地:
大阪府吹田市

ホームページ、ブログ:
ホームページ:http://www.happybrownie.net/

レッスン情報:
パンの発酵時間を利用して、パンによくあうサイドメニューのご紹介をしています

とっておきレシピ

「イングリッシュ・マフィン」
レシピ
材料

・強力粉(春よ恋)  150g
・レーズン酵母中種  60g
・水   100g
・バター  10g
・粗糖   4g
・塩    3g
・コーングリッツ  適量

計量する
  1. ボウルに小麦粉、塩、粗糖を入れる。
  2. パン種をラップにとる。
  3. 水、バターをはかる。
作り方
  1. こねる:小麦粉→水→パン種→バターの順番にいれ、菊ごねする。やや柔らかめに
  2. 一次発酵:28℃ 3.5時間
  3. 分割:65gに分割しゆるめに丸める
  4. 成型:手で軽く広げ、コーングリッツをまぶしつける
  5. 二次発酵:型に入れ28℃ 1.5時間
  6. 焼成:軽く霧を吹き天板をかぶでガス180℃、電気200℃で13分
  7.  
  • サロネーゼ会員募集中
  • サロネーゼ会員の書籍紹介
  • 自宅教室開講までのノウハウ
  • キッチンリフォームを特別価格でご提案
  • バーミックス特別レシピ
  • CENTRO
  • cam2011_miyakonojo
  • cam1806foodart
  • cam1912americanpork
  • cam2009alcenero_rp
  • cam2010nippun
  • cam2011alcenero_rp
  • cam2106almonds
  • cam2103alcenero_rp
  • cam2107alcenero_rp
  • cam2111americanbeef
  • cam2109alcenero_rp
  • cam2204alcenero