予約の取れない自宅教室
~人気レッスンの魅力をレポート~

「MammySweetsArt」を主宰 田邉美佐紀さん

田邉美佐紀さん

田邉美佐紀さん

今月のサロネーゼは、東京都大田区でシュガークラフトとスイーツデコレーションの教室「MammySweetsArt」を主宰する田邉美佐紀さん。シュガークラフトアーティスト、 ケーキデザイナーとして20年以上のキャリアを持つ田邉さんは、家庭でも作れる可愛く、優雅な美しいお菓子の指導やオーダー制作を行っています。
今回取材したのは、シュガークラフトで作るミニケーキ。そのレッスンの様子とインタビューを4回にわたりご紹介します。第1回目はレッスンレポート前半です。

掲載日:2018/9/3(月)

魅せられて20年、シュガークラフトの世界

「シュガークラフト」でネットで画像検索をしてみてください。
優しい色味を基調とした、繊細で精巧な作りの作品が並びます。
日本のみならず海外の作品も見ることができ、その世界観には圧倒されます。

今回取材をした田邉美佐紀さんがシュガークラフトを習い始めた20年程前は、まだ日本では広くは知られていませんでした。
日本国内における黎明期からシュガークラフトに関わってきた田邉さんの教室は、2001年に開設され、今では多くの門下生を輩出する場となっています。

あまりに美しい作品の数々に取材班も思わず感嘆の声…。

あまりに美しい作品の数々に取材班も思わず感嘆の声…。

今ではスイーツのデコレーションに特化した教室として、アイシングクッキーやフラワーゼリーケーキの資格取得講座も行われています。
フラワーゼリーケーキとは、南米ペルーが発祥とされる美しいスイーツアートです。
透明なゼリーに、花びらや葉の形をしたナイフで切れ込みを入れ、そこにカラー液を注入して、様々な花や文字などを描いていきます。
こちらも田邉さんがいち早く目をつけ、教室に取り入れたものです。

美しく、高い完成度を誇る作品は企業からも高く評価されています。
シュガークラフト小物、シュガーケーキ、ウェディングケーキのオーダー制作し、雑誌やテレビなど様々なメディアに出演多数されています。

田邉さんには4年前にDreamia Club内の「ピックアップサロネーゼ」というコーナーの中でご登場いただきました。
その時からの変化をうかがうと、「なぜ様々な企業の仕事ができるのか」「どうやったら教室運営を続けていけるのか」ということを知りたくて来てくださる方も増えてきたそうです。
教室開設当時から田邉さんは生徒さんが学んだことをご自身のお仕事につなげてくださればいいなと考えていらっしゃいましたが、具体的な目的を持った生徒さんが集まっていく中で漠然とした想いだけではなく、資格を取れるコースを作るなどレッスン体系も変えていきました。

目的を持った生徒さんが集まる教室

レッスンは大きく分けて2つあります。
1つはワンデーレッスン、もう1つはディプロマ認定講座です。

ワンデーレッスンの場合は、「今回は“絞り”のテクニックを教えます」「こういう作品を作ります」という形で募集をかけます。

初心者の方には、簡単な作品を実際に手を動かして作ることから始め、田邉さんは手取り足取り教えます。
ディプロマ取得を目指される方には、「シュガークラフトとは何か?」ということを歴史から学べる座学も取り入れたり、ペーストも作り方から指導します。

どちらの場合でも、基本的には生徒さんには楽しんでもらうことを第一に、レッスンは和やかな雰囲気の中行われます。

20年近い歴史がある教室は田邉さんの技術やノウハウの宝庫です

20年近い歴史がある教室は田邉さんの技術やノウハウの宝庫です

ですが自分で作って楽しむことと、人に教えることは全く異なるもの。
今後教室運営を考えていらっしゃる方には、「こういう風に伝えないと伝わらないよね」「こういうところで失敗する方が多いよね」というように指導者としての観点もきちんと伝えます。

さらに田邉さんは生徒さんにシュガークラフトの大会などへの参加も勧めています。
大会への参加のためにはゼロからデザインも考えなくてはならず、それにより実力もつき、学びのモチベーションにも繋がります。

田邉さんのレッスンでは、分かりやすいレシピも好評です。
手順が細かく分けられ、工程ごとに写真付きで解説されています。
このようなレシピを作られるようになったのは、田邉さんご自身がシュガークラフトを習っていた時の経験が活かされているそう。
当時は今ほど写真を気軽に撮れる環境にはなかったので、レシピも文章と手書きの絵だけでした。
シュガークラフトの世界にすっかり魅了された田邉さんは、レッスンの後は必ずおうちで復習されていたそうです。
しかしいざ作ってみようとすると、どうしても細部が思い出せずにうまく作れないことも…。
そこで自分が教える時は写真付きのレシピで分かりやすく伝えようと思い、手順を工程写真で説明したレシピを作られたそうです。
時間をかけて作られたレシピのおかげで、生徒さんは着実に技術を習得していきます。

このように田邉さんはシュガークラフトの魅力をもっと多くの人に伝えたいという想いから、どうやったら分かりやすく人に伝えられるのかという視点を常に持っていました。
様々な場で活躍をする門下生を輩出している教室の裏には、こうした田邉さんの長年の想いや地道な努力があります。

意外なところへ広がりを見せるシュガークラフト

最近では教室活動と並行して企業からの依頼も増えています。

田邉さんの技術をもってすれば、作れないものはありません!

田邉さんの技術をもってすれば、作れないものはありません!

今、写真映えやインスタ映えがするものに対する価値が高まっています。
そのような流れの中、企業はSNSを活用したマーケティングやプロモーションに力を入れています。
例えば企業は新商品発表会にインスタグラマーを呼び、ノベルティーを配布して発信してもらいます。
そのノベルティーとして、新商品をかたどった田邉さんのシュガークラフトが大人気なのです。

依頼は食品メーカーだけはありません。
某アパレルメーカーからはサンダルをシュガークラフトで作ってほしいという依頼があり、田邉さんはそれをカップケーキの上に乗せました。
細部にまでこだわった田邉さんの作品は、本物を忠実に再現しているので、作品を見た方からは「わー!」という感嘆の声が上がります。
それをSNSで拡散してもらうことが企業の狙いです。
どんなものでも作れるシュガークラフトの特長と、今の時代の流行りがぴったり合ったと言えるでしょう。

また、新たな日本の文化としてアニメやキャラクターものに注目もお金も集まっています。
そうしたキャラクターには誕生日が設定されていることが多く、ファンの方々の中にはケーキなどを用意し、誕生日会を開催してSNSに投稿して楽しんでいる方もいらっしゃいます。
そこで田邉さんに定期的に依頼があるのが、キャラクターの誕生日を祝うためのバースデーケーキです。
依頼の中には、「食べられなくてもいいので、こういうデザインをお願いします」という細かな指定もあるそうです。

今、田邉さんが学び始めた頃には想像もしなかったような分野にまでシュガークラフトの世界は広がりを見せています。
次回は生徒さん、そしてご家族からも田邉さんの魅力についてお話をうかがいます。
どうぞお楽しみに!

インタビュー・テキスト=阿部麻里子、窪田みゆき
写真=原田圭介

サロネーゼから皆さまへ

Mammyプロディースのフラワーゼリーケーキナイフを使用してのフラワーゼリーケーキレッスン開催。文部省認可のディプロマ講座レッスンも。パーティーアイテムとして、プレゼントにも、かを良いお菓子を手作りで。

生徒さんの声

Aさん
自宅でアイシングクッキーの教室を主宰しています。田邉先生のことはブログを通して知りました。先生のもとに依頼のあった大型の作品のお手伝いをさせていただくこともあり、プロの現場を経験することで大変勉強になります。私も先生のようにインストラクターにより多くの活躍の場を与えられるようになりたいです。
Bさん
元々独学でアイシングクッキーを制作していましたが、シュガークラフトについても一度きちんと学ぼうと思い、ネットで検索したところ、こちらの教室を見つけました。田邉先生の作品は飛び抜けてかわいく、また技術力も指導力も素晴らしいです!私は自分の教室も持っているので、こちらで学んだことをどんどん活かしていきたいです。
Cさん
パティシエです。製菓学校では学ぶ機会がなかったシュガークラフトですが、映画『マリー・アントワネット』を観て興味を持ち、こちらの教室に通い始めました。製菓学校では先生一人に対して数十人の生徒ですが、田邉先生は生徒と近い距離で丁寧に教えてくれるので、何でもすぐに聞くことができます。こちらの教室で学んだことは今は仕事に活かされていますが、今後は教室運営も視野に入れていきたいです。

プロフィール

田邉美佐紀さん

田邉美佐紀さん

シュガークラフトとスィーツデコレーション教室MammySweetsArt主宰
米国スィーツ業界トップメーカーのウィルトン社ローズ氏から直接インストラクター研修を受け、自宅教室では世界初の ウィルトンケーキデコレーションの公認クラスを開講する。ネスレチョコレートキャンペーン賞品「チャーリーとチョコレート工場」のジオラマ制作、キリン午後の紅茶CM用ケーキ制作等 、難易度の高いアートワークもこなし、大手企業やメディアから絶大な信頼を受け、メディア業界内での知名度は高い。また、クラッシーウェディング等ファッション誌に掲載され注目 を浴びるなど、ウェディングケーキの制作、指導も得意とする。 全国紙読売新聞内「ピープル」の取材や日本テレビ{トリックハンター」や「PON}出演等自身への注目度も高い。
イギリスシュガークラフト協会会員
食品衛生管理責責任者
フードアナリスト

サロン情報

「MammySweetsArt」
シュガークラフト、アイシングクッキー、フラワーゼリーケーキの各講座に文部省認可の一般社団法人生涯学習開発財団のディプロマが取得できるディプロマ講座開催。初心者からお仕事で活躍したい方まで多彩なコースを開催しています。

ジャンル:
洋菓子、おもてなし、スイーツデコレーション、シュガークラフト、アイシングクッキー
サロン特長:
初心者歓迎、平日開催、土日開催、お友達同士歓迎、体験教室あり、子供教室あり、予約制、各種イベントあり、レンタルあり、駅近(徒歩10分以内)
所在地:
東京都大田区

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