家庭料理教室「Relish」主宰 石井美音さん
段取りを考え抜かれたレッスン
「そろそろパプリカが焼けたと思います。出してみますね。ハイ!こんなふうに真っ黒になるまで焼いてください。しばらくはアルミホイルに包んで置いておきます。皮がつるんとむけるんですよ。あとでお見せしますね」
「サンマも焼けましたね。では身をほぐしていきます。○○さん、お願いできますか?」
「玉ねぎもだいぶ炒まってきましたね。あと少し!○○さん、頑張ってください!」
生徒さんに簡単な実習をお願いしながら、同時進行で次々に調理が進んでいきます。
その段取りのよさはお見事!秘訣をお聞きすると、
わかりやすい説明と段取りのよさで、とてもスムーズに進みます
「皆さんがおうちで作ってくださるときに段取りよく進むように、三ツ口のガスコンロ、オーブンの使い分けを考えたメニューにし、工程に無駄がないように工夫しています」
とのこと。オーブンを使う料理が複数重なったり、火元が足りないといったことが起こらないように、メニューも作る順番も考えているそう。
レッスンで習った組み合わせをそのままおもてなしのときに活用している、という生徒さんが多く、お教室に通い始めてから「料理が負担にならず、おもてなしが楽しくなった」「ホームパーティを開くことが増えた」と喜ばれています。
コツや情報がたっぷり
オムレツもきれいに焼け、あさりご飯を炊く間に、ピンチョスの仕上げと盛り付けです。
「それでは今からそちらのテーブルに移動してピンチョスを仕上げていきましょう!
今日はいろいろなレシピに玉ねぎを使っています。サラダなどに入れる際、新玉ねぎを使うときは辛味が少ないのでそのままで大丈夫ですが、そうではないとき、辛味が気になる方は、玉ねぎを切ったら塩もみをし、ガーゼなどに包んで水の中でこうやってもんで、水気をしぼるといいですよ。水気はしっかり切ってくださいね。今日はそれをマヨネーズとあえます」
みんなでテーブルを囲み、細かなポイントの説明を聞きながら一緒に仕上げていきます。
この間にも、例えばサラダに合える調味料を入れるときはオイルからがいいですよ、など、ちょっとした料理のコツや、スペイン料理で赤いパプリカをよく使う理由など雑学的なお話など、情報たっぷり。
真似したくなるテーブル演出も人気。この日はバスク地方の伝統的文様の入ったナプキンも。
「ご飯が炊きあがったので、あさりを入れますね。お米にあさりを汁ごとまわしかけて少し混ぜ、うまみを含ませてから蒸らしてください。
さぁ、いまからピンチョス大会!ひとつ盛り付け例を作りますので、皆さんで盛り付けてみてください。バゲットにこうやって盛って・・・でもそれだけでは面白くないので、塩麹に漬けたゆで卵の輪切りやオリーブの実も飾りましょう」
涼しげなガラスのお皿に色とりどりのピンチョスがセンス良く盛られていきます。
「ではお飲みものの準備をしますね。白ワイン、赤ワイン、サングリアがあります。ノンアルコールのサングリアもありますよ。それから自家製の赤しそジュースの炭酸割りもありますが、皆さん何がよろしいですか?」
いつもお料理に合わせてワインなどのお酒やノンアルコールのお飲み物もご用意されているそう。
今日の一番人気は自家製赤しそジュースのようです。作り方の質問もあり、丁寧にお答えされていました。
通い続けたい魅力
「それではテーブルに運んで、試食にしましょう!良かったら皆さんお写真撮ってくださいね。撮り終わったらあさりご飯をお分けしますので」
皆さんの撮影が終わったら着席して乾杯!そしてお楽しみの試食のスタートです。
今日このメニューにしたのは、夏はお客さんがいらっしゃることが増える時期なので、全部作りおきができるものにしたという石井さん。そんな細やかな気配りも支持されている理由のひとつです。
ここで皆さんに、お教室の魅力を伺ってみました。
デザートはご試食の間に先生が仕上げ。バーナーがなくても表面をカリっと仕上げる方法を伝授。
「通いやすい場所にある料理教室をネットで探していて見つけました。スーパーなどで買える食材で作れて、おしゃれで美味しい!家でおもてなしをするときに習ったメニューをそのまま同じ組み合わせで作ることができて助かります。みんなに大好評です」
「数年前に友人の紹介で初めて料理教室というものに参加し、それ以降通い続けています。コースで決まったプログラムではなく、単発参加が可能なので通いやすいのがいいですね。
学べるお料理がバラエティ豊かで、先生の気さくなお人柄も魅力です」
「あちこちのお料理教室に通いましたが、こちらはずっと通い続けたいと思う魅力がいっぱいです。各国のお料理が学べますし、料理の細かいポイントをたくさん教えていただけます。盛り付けやテーブルコーディネートもいつも参考にさせていただいています」
と、お料理の腕が上がりおもてなし上手になれ、通いやすいしくみと雰囲気が魅力だと教えてくださいました。
世界各国のお料理をその文化とともに学べ、お料理がもっと好きになるレッスン。石井さんの優しい笑顔で終始和やか、最高に居心地のよい素敵なお教室でした。
次回は、お教室の開催情報やはじめたきっかけを伺ったインタビュー前半をお届けします。
どうぞお楽しみに!
Q&A人気サロネーゼに7つの質問
Q.1サロン/教室の特徴、コンセプトは?
A. 特別講座以外は5人までの少人数制でアットホームな雰囲気でレッスンしています。
なによりもまずはお料理を楽しんでもらうこと!
毎日お料理を作るなら嫌々作るよりも楽しみながら作った方がずっと幸せ。
「楽しいと思えなかったお料理が楽しくなった」
「教室で習ったレシピで、家族に美味しいね、って言われてからお料理が好きになった」
そんな声を聞ける瞬間を嬉しく大切に思っています。
世界各国のお料理をお伝えしていますが、日本の家庭で作りやすいレシピにアレンジし、そのお料理の背景やエピソードも一緒にお伝えしています。
生徒さんのご家庭の食卓に、お料理とともにそんな話題ものぼると嬉しいです。
また旬の野菜はできるだけ岐阜の実家の安心なお野菜を使うようにしています。
Q.2どんな生徒さんが多いですか?
A.生徒さんは大学生から70代のベテランさんまで幅広いですが、 中心は20~40代のOLさんや主婦の方となっています。 明るく楽しい、素敵な生徒さんばかりなのが自慢です。
Q.3レッスン情報(開催頻度やクラス内容、料金、定員など)
A. 月ごとにテーマを決め、4~5品を実習。月平均25回、定員は5人まで。 料金は平均5500円。その他、特別講座も月に1~2回開催。
Q.4レッスン中、心がけていることは?
A. 生徒さん一人一人の知識やレベルに合わせて説明することと、それぞれの目を見て伝わっているかどうかを確認しています。 皆さんの会話が弾む雰囲気、質問しやすい雰囲気づくりにも気を付けています。 またできるだけ興味をひいてもらうために、話題の色んな引き出しを用意しています。
Q.5人気の高いメニューは?
A.やはりお家で作りやすい簡単なレシピで見栄えのする、美味しいメニューです。 当教室で言うと、スペインバスク料理が人気です。
Q.6教室で愛用しているキッチングッズは?
A. ドイツシリット社の圧力鍋、ミルクポット。
Q.7初めて通ってみたい方へ、申込方法や持参するものは?
A. 申込みはHPの申込フォームから。 エプロン、ハンドタオル、筆記用具、必要な方はカメラをご持参下さい。
インタビュー・テキスト=窪田みゆき
写真=伊藤祐司
プロフィール
石井美音さん
絵本に出てくるお菓子に憧れ、農家の片隅の台所でフライパンを手にした子供の頃からお料理が大好き。
大学卒業後、広告代理店でキャリアウーマンをすること10数年。
料理研究家の先生のもとで料理を学ぶうちに、やはり料理が大好きな気持ちを諦められず退社、イタリア・フィレンツェへ料理留学。
その後、自宅マンションで少人数制のアットホームな料理教室を主宰しています。
「料理と旅」を愛するため、国内はもちろん、イタリア、スペインなどヨーロッパ各国やアジアを中心に海外で料理を学び、現地のお料理を毎日の食卓に簡単に取り入れられるアレンジを、旅のお話も交えて紹介しています。
サロン情報
家庭料理教室「Relish」
まずは料理を楽しむこと!を目標に、特別な食材がなくても、身近な食材、旬の食材を取り入れることによって、簡単で美味しく、見栄えのするお料理を中心にレッスンしています。
「料理と旅」が大好きなため、国内はもちろん、イタリア、スペインなどヨーロッパ各国やアジアを中心に海外で料理を学び、現地のお料理を毎日の食卓に簡単に取り入れられるアレンジを、旅のお話も交えて紹介しています。
食材はできるだけ、岐阜の実家の農家で作られる安心な食材を採用しています。
また少人数制でアットホームな雰囲気で、ゆっくりとお料理しながら、お話しも交え、楽しい時間を過ごして頂いています。
ジャンル:
家庭料理、日本料理、イタリアン、フレンチ、中華、韓国、スペイン、エスニック、洋菓子、おもてなし
所在地:
大阪府大阪市福島区
ホームページ、ブログ:
とっておきレシピ
バスク風あさりご飯
材料
(4人分)
・米(洗わない) 2合
・玉ねぎ(みじん切り) 中1個
・ニンニク(みじん切り) 1片分
・イタリアンパセリ(みじん切り) 適量
・あさり(砂抜きしておく) 300g
・白ワイン 50cc
・魚のスープ 720cc
・オリーブオイル 大さじ3 ・塩 小さじ1/2弱
・こしょう 適量
作り方
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- 1.厚手のなべにオリーブオイルと玉ねぎを入れ、透明になるまでゆっくり炒めた後、ニンニクを入れて弱火で炒める。
- 2.1にお米をいれ、オイルとからめながら炒めたら、温めた魚のスープを回しかけ、塩、こしょうを加えて混ぜ、沸騰したら火を中火の弱火にし、そのままフタをせずに17分間炊く。
- 3.米を炊いている間、別のフライパンにあさりを入れ、上から白ワインをふりかけ、アサリの口が開いたら火を切る。
- 4.炊き上がった2に3を汁ごと回しかけ、イタリアンパセリも加えてさっくりと混ぜたら、フタをして5~10分ほど蒸らして出来上がり。