「Teatime Princess」主宰 今村月映さん
ほっと一息、おいしい休憩時間
洗い物が終わると、生徒さんの生地の焼き上がりと冷まし時間を待つ間にここで一旦ティータイムです。
生徒さんはキッチンからダイニングへ移動し、楽しそうにテーブルコーディネートを様々な角度から撮影されます。
「テーブルコーディネートがいつもかわいいよね」
「どこで買ったんですか?」
「うちでもやってみたい!」
そしてお茶の準備が整いました。
コーヒーか紅茶でひと息、と想像していましたが、提供されたのは・・
毎回趣向を凝らしたテーブルコーディネートが生徒さんも楽しみだそうです
「今日はモンブランが甘いのでしょっぱい系がいいかなと思い、パンプキンのポタージュと、マドレーヌサレにしました」
ソーセージ、玉ねぎ、チーズの入ったシェル型のケークサレ。
スープのスプーンにはクルミが添えられています。
普段はちょっとしたケーキ類が多いそうで、時にはそれが生徒さんのリクエストでレッスンメニューになることもあるそうです。
ちょうどお昼時にかかるレッスンでは途中でお腹が空くもの。
温かいスープのおかげでお腹も落ち着き、後半戦も頑張れます。
完成まであともう少し!
生徒さんのアーモンドクリームをのせたタルトレットも焼き上がり、粗熱も取れました。
この上にカスタードクリームやフルーツを飾ればフルーツタルトにもなるそうです。
お菓子は一つのレシピをマスターすると、活用や応用ができることを今村さんは伝えます。
続いてモンブランクリームを作っていきます。
水分が少ない生地を練り上げていくのはちょっと大変な作業。
でもここでダマをしっかりすりつぶしておかないと、あとでモンブランクリームを絞る時に口金に詰まってしまいます。
「ここで妥協したら一生懸命作った土台も全てが水の泡なので、頑張りましょう!」
しっかりと練られたところでホイップした生クリームを加えます。
生クリームはすでに今村さんがホイップしてくれていました。
限られたレッスン時間の中でどこにポイントを置き、どの部分を生徒さんに作業してもらうのか取捨選択することも教室の先生には求められます。
パーツが揃ったところで組み立て作業に入ります。
いよいよ仕上げのモンブランクリームの絞り、上手くいくのか緊張の瞬間です!
まずは今村さんがお手本を見せます。
仕上がりのサイズを考えながら、一つの工程で盛り付け過ぎないことがポイントとのこと。
順々に組み立てていき、いよいよ肝心のモンブランクリームの絞りです。
まずは体勢を整えます。
「いつものように肩幅に足を開き、拳一個分台から離れてください」
楽に均一に絞るためには、口金を動かすのではなく身体を動かすことが重要だそうです。
さらに絞りには絞り袋にかける圧と、引くスピードのバランスがポイントとのこと。
多くの方がやりがちなのは、圧が強くて回すスピードが遅くなりがちだそうです。
今村さんは様々な失敗例をバットの上に絞って違いを見せながら説明していきます。
きちんとお手本を見たところでいよいよ生徒さんが絞りの作業に入ります。
生徒さんの緊張の絞りが始まりました。
中には息を止めて作業していらっしゃる方もいて、取材している側にもその緊張が伝わってきます!
皆さん今村さんの指導に従い、身体を動かしながら絞っていきます。
今村さんは生徒さん一人一人の仕上がりを見て、どこをどう直せばいいのか的確にアドバイスします。
皆さんきれいに5個分の絞りが終わりました。
そこにチョコレートと、今村さんが作っておいたクマのクッキーをモンブランの頂上に飾ります。
大事な仕上げはケーキの顔、つまり正面を決めて、チョコレートの粒を置く場所、クッキーの立て方、写真映りまで、様々な角度からアドバイスをしていきます。
仕上げはピック。
こちらの教室では毎回自分の好きなピックを選ぶことができます。
箱の中にはきれいに整理された色とりどりのピックがずらり。
皆さん渾身の作品の仕上げとなるピック選びには毎回悩まれるそうです。
今村さんはクマのクッキーで可愛らしくなったので、仕上げはシックに黒いピックを選ばれました。
頭の中はもうクリスマスでいっぱい
それぞれのモンブランが完成しました。
写真撮影タイムです。
どれもお店に並ぶような美しい仕上がり!
並べてみるとピック一つで雰囲気が変わることが分かります。
みんなで同時に同じものを作る教室でも、自分のカラーが出せるのは嬉しいですよね。
仕上げはケーキを贈る相手のことを考えて、それぞれ思い思いのピックを飾ります
最後はきちんと箱詰めして完成です。
試食は今村さんが作ったケーキをいただき、自分で作った分は全て持ち帰ることができます。
お皿に盛り付けられたモンブランの手前には、ハチミツがかかったドライフルーツが添えられ、まるで色とりどりの宝石のよう。
デザートプレートの作り方も学ぶことができます。
「かわいい! 食べるのがもったいない!」
「う〜ん、おいし〜」
今村さんも一緒に食卓を囲みます。
話題は今年のクリスマスレッスンについて。
「最近お店でもよく見かけるこんなお菓子にしてみようと思っています!」
「インスタ映えもしそう!」
「パッケージはこんな感じにしてみようかな」
「以前のレッスンに登場したお菓子も入れてみたらどうですか?」
今村さんも生徒さんもとても楽しそうです。
華やかで温かなクリスマスの食卓の風景が思い浮かびます。
和やかな雰囲気の中、着実にお菓子作りの技術や知識を身に付けられるレッスンで、生徒さんが毎回楽しみにされている理由がよく分かりました。
次回は今村さんが自宅で教室を開かれたきっかけについてうかがったインタビューの前半をご紹介します。
インタビュー・テキスト=阿部麻里子、窪田みゆき
写真=菊池友里
Q&A人気サロネーゼに7つの質問
Q.1 サロン/教室を開設した年月(例 2000年12月)
A. 2012年9月2001年6月
Q.2 サロン/教室名の由来は?
A. ケーキを目の前にした瞬間に、気分がゆったりとし、日ごろの忙しさなどを忘れて優雅なプリンセンス気分に浸れるような時間をご提供したいという思いから名付けました。
Q.3 サロン/教室を開いたきっかけは?
A. 自分がおばあさんになっても続けていける仕事は何かと考えました。お菓子を作ることと、おもてなしをすることが大好きでしたので、この2つを併せ持った自宅でのお菓子教室なら、長く続けられると思い始めました。
Q.4 レッスン情報(開催頻度やクラス内容、料金、定員など)
A. 月に5日程度、1回完結レッスン、レッスン料6,000円、定員4~5名様
Q.5 人気の高いメニューは?
A. クリスマスやバレンタインではデコレーション性の高い華やかなケーキ、普段は工程が比較的簡単でご自宅でも作りやすいお菓子が人気です。
Q.6 教室で愛用しているキッチングッズは?
A. 冷凍庫です!国産のものでもなく、安価で購入しましたが、今は私の一番の相棒です。これによりレッスン時間の大幅な短縮できたり、メニューの幅もグンと広がりました。
Q.7 初めて通ってみたい方へ、申込方法や持参するものは?
A. レッスンはホームページからお申込み頂けます。ブログでもレッスンの空席情報やメニューをご覧頂けますので、時々チェックしてみてください。ご持参いただくものは、エプロン、筆記用具、保冷剤、保冷バッグ、必要な方はカメラです。
プロフィール
今村月映さん
大学卒業後、金融機関に就職。
プライベートでは、時間さえあればお菓子を作る生活を送るも、やはりお菓子に関わる仕事をしたいと、ル・コルドン・ブルー代官山校へ入学。1年半フランス菓子を本格的に学び、菓子ディプロムを取得。会社を退職し、2012年埼玉県幸手市の自宅にて、お菓子教室「Teatime Princess」をオープンしました。
サロン情報
Teatime Princess
埼玉県幸手市の自宅にて、少人数制のお菓子教室をしております。
季節感のあるお菓子、伝統的なフランス菓子、人気のお菓子などを作っています。パティスリーのケーキみたいに仕上げます。
レッスンはお一人様1台仕上げる実習スタイル。しっかりお菓子作りを体験していただけます。
作ったお菓子は全て簡単なラッピングしてお持ち帰りできますので、ご家族へのお土産として、また大切な方へのプレゼントとしてそのまま差し上げることもできます!
ジャンル:
洋菓子
サロン特長:
初心者歓迎、土日開催、お友達同士歓迎、少人数制(6人以下)、予約制、駐車場あり
所在地:
埼玉県幸手市
ホームページ、ブログ:
http://ameblo.jp/teatime-princess/