食のプロ達の知恵が活きる教室

「Le Petit Four(ル・プティ・フール)」主宰 後藤初美さん

インタビュー連載 第1回

今月のサロネーゼは、東京都杉並区にある緑に囲まれた住宅街で、フレンチスタイルのお料理とお菓子、食のフランス語を学べる教室「Le Petit Four(ル・プティ・フール)」を主宰する後藤初美さん。 20回以上の渡仏経験のある後藤さんは、本場のレストランで味わった数々の美食、ホームステイ先で出された温かくてほっとする家庭料理など、様々な食体験を重ねてきました。 学べば学ぶほど、食べれば食べるほど感じるフランス料理の奥深さを、もっと多くの人に知ってほしいという思いから、お教室には様々なレッスンが用意されています。 今回はその中から基本のフランスの家庭料理のレッスンと、インタビューを4回にわたりご紹介します。 第1回目はお教室の紹介とレッスンレポート前半です。

掲載日:2017/7/31(月)

後藤初美さん

後藤初美さん

  • プロフィール
  • サロン情報
  • レシピ

プロの技と味を家庭に伝える伝道師


「フランス料理」と聞いて、イメージするものはどんなものでしょうか?

真っ白なクロスの上に整然と並べられたカトラリー、美味しそうな香りとともに運ばれてくるお料理、少しの緊張感とともに思いだされる特別な時間でしょうか。
それともビストロで気心の知れた仲間と、大皿料理を取り分けて、ついついワインもすすみ・・・詳細は覚えてないけれど、とにかく楽しかったという記憶でしょうか。

一言にフランス料理といっても、様々な形態のレストランができて、以前よりもずっと気軽に食べられる機会は増えました。
とはいえ、まだまだ日常の食卓からは距離があるものに感じられる方も多いかもしれません。

しかし当たり前ですが、フランス人は日々の食卓でフランス料理を食べています!
もちろん作るのは、シェフではなく一般家庭の普通の人。

今回ご紹介する後藤さんが伝えたいお料理は、まさにそのフランスの家庭料理。


後藤初美先生1

現地で調達してきた調理道具や調味料が揃ったこだわりの空間


前職の会社員時代からお菓子を学んでいた後藤さんは、「ガトー・バスク」という地方菓子に出会い、地方料理に興味を持ち始めます。
学んでいくうちに料理の基礎知識をきちんと学ばなければと考え、フランス料理のプロ養成学校へ通うことを決意します。

講師は自分のお店も持っているシェフ達。
現場の生の声を聞くことができる講義は、目からうろこの連続だったそうです。
もっと知りたい!学びたい!という姿勢の後藤さんに対して、シェフ達はプロの知識やコツを惜しげもなく伝授し、またそれを後藤さんから多くの人に伝えてほしいとおっしゃったそうです。

後藤さんのお教室には、こうしたシェフ達の思いも詰まっています。


色使いと採光が絶妙なキッチン


近くに緑豊かな公園がある、閑静な住宅地に後藤さんのご自宅はあります。
今回取材をしたのは7月の終わりの昼間。この日も猛暑日です。

しかし一歩ご自宅に入ると、そこは異空間。
輸入住宅メーカーで作られたキッチンは、白いタイルと木の色使いが特徴で、窓からは柔らかな光が差し込みます。
そうした空間にぴったりと合った照明は、キッチンとダイニングを優しく照らします。

また後藤さんお気に入りのル・クルーゼやストウブのカラフルな鍋も目を惹きます。
専用のクリーナーで丁寧に磨かれた鍋は新品同様。

外の暑さを一瞬で忘れられる、ホッとする空間です。


後藤初美先生2

お気に入りのカラフルな鍋を使って、本場の味が再現されていきます


「こんにちはー!」

続々と生徒さん達がやって来ました。

皆さん、後藤さんと会うなり、おしゃべりが止まりません。
毎回このお教室に来ることを、そして後藤さんと会うことを楽しみにしていることが良く伝わってきます。

この日後藤さんはフランスからご帰国されたばかり。
後藤さんは毎年生徒さん達を連れて、「フランスを食で巡る旅」を企画されています。
大好きなバスク地方に行かれることが多く、馴染みのホテルやレストラン、ワイナリーを巡って、存分にその魅力を伝えています。
(今回の生徒さんの中にも一緒に行かれた方がいらっしゃいました。)

本日のレッスンでは、帰国ほやほやの新鮮な現地の情報が聞けそうです。


私にもフランス料理が作れるかも?!


今回のレッスンのテーマは、「盛夏に食べたいプロヴァンス料理」。

メニューは、
・オリーブとハーブ入りプロヴァンス風牛肉のドーブ
・たことセロリの自家製タプナードサラダ
・アクラ(鱈入り揚げスナック)

後藤さんは、フランスの地方の中から、「太陽の料理」と呼ばれるプロヴァンス地方の料理をこの季節のテーマに選びました。


後藤初美先生3

頭の中にプロヴァンス地方の風景が広がる講義


フランス料理と聞くと、バターなど乳製品を使ったこってりした料理をイメージしがちですが、太陽がいっぱいふりそそぐ南フランスの料理は、オリーブオイルやハーブ、トマトやズッキーニを始めとした野菜をふんだんに使うのが特徴。

今回のお料理も、夏野菜やお肉たっぷりで、食欲が湧いて夏バテも防ぐことができ、しかも短時間でできるそう!

後藤さんは、レシピの説明の前に、その地方の歴史や気候を詳しく解説します。
また実際に旅をした時の思い出話も盛りだくさんなので、初めて食べる料理でもイメージがわきやすいです。

レシピは、さすがプロのシェフ達に習われただけあって、とても正確で分かりやすいです。
例えば、「玉ねぎ 中1/2個」だけではなく、さらにグラム数の表記付き。
材料の切り方も、何ミリに切るのか明記されています。
レシピは、作る人に考える時間を与えない、迷わせないことも重要なポイント。
レッスンに向けて時間をかけて準備されてきたことが伝わって来ます。

さらに口頭でも工程を具体的に説明してくださるので、聞いているだけで私にも作れるかも!作ってみたい!という気分になってきます。

実習の様子は次回お届けします。どうぞお楽しみに!

インタビュー・テキスト=阿部麻里子、窪田みゆき
写真=原田圭介

サロネーゼから皆さまへメッセージ

フランス料理と聞いただけで、ちょっと無理かな?難しそう・・・というイメージをお持ちのあなたにこそぜひいらして頂きたいサロンです。
コロッケ、グラタン、ポタージュスープ、すべてフランス料理。
家庭料理にはレストランのお料理とは違ったテクニックとシンプルさが必要。
そんなオリジナルレシピのお料理を丁寧にお伝えします。
お惣菜、おもてなし料理と応用範囲の広いお料理をご一緒に作りませんか?
ワイン好きの料理家後藤初美が毎回お料理に合わせたワインもお出し致します。(ワインはオプションとなります)
皆様のご参加をお待ちしております。


生徒さんの声 Voice

  • Aさん
    今日で4回目の参加です。もっと料理の幅を広げたいと思い、ネットで検索していたところ、ひと手間かけて作る、ワインに合うお料理が学べるということで参加しました。レシピ本だけでは分からない、細かな技術を習得できて、毎回とても勉強になります。
  • Bさん
    2年半前から通い始め、今までで10回ほどレッスンに参加しました。学校の調理実習室のような空間ではなく、かわいいお皿や小物があふれる中でレッスンが受けたいと思い、個人宅でのレッスンをネットで検索しました。ラップの使い方など細かいところまで丁寧に教えてくれるのがこのお教室の魅力です。
  • Cさん
    3年ほど通っています。料理が好きで、その他の料理教室にもよく通っていますが、ここの教室の料理は、分かりやすくとても美味しいので、家でもよく作っています。後藤先生のおかけでフランスの家庭料理が身近なものに感じられるようになりました。


プロフィール

後藤初美さん

後藤初美さん

東京杉並区の、フレンチスタイルの家庭料理・お菓子・食のフランス語レッスン、フレンチx薬膳のサロンです。
敷居が高いと思われがちなフランス料理を家庭でカジュアルに楽しんで頂きたいとの想いで始めました。

子供の頃からフランス料理&お菓子、フランス、語学に興味を持つ。
短大卒業後はOLとしてメーカーに勤務。外資系ホテルを経て、大手企業に役員秘書として勤務する傍ら、週末や休暇を利用してスクールやプロフェッショナル向けフランス料理コースに通い、料理・製菓の腕を磨く。また、毎年テーマを決めてフランスの各地方を巡り、郷土色豊かなワイン、料理、お菓子を食べ歩く。通算20回を超える渡仏歴を見込まれ、グルメ会、ワイン会などの企画、コーディネートはもちろん、フランスを旅する人のための観光&グルメツアープランニングの依頼も多数受けるようになる。
1995年から始めたお菓子中心のサロンを発展させ、2010年秋より、自宅サロンLe Petit Four(ル・プティ・フール)として、本格的に料理家&フランス食文化研究家としての活動を開始。焼き菓子、フランス家庭料理、易しいフランス語(ビストロコース/パリ街歩きコース)など個性的な講座の他、ホテルでコンシェルジェとして働いた経験を生かし、フランス美食の旅のコーディネーターとしても活躍の場を拡げている。

■資格
一般社団法人日本ソムリエ協会 ワインエキスパート
NPO法人チーズプロフェッショナル協会 チーズプロフェッショナル
中華中医薬学会認定 国際薬膳調理師
特定非営利活動法人日本フード・コーディネーター協会認定フード・コーディネーター
豆腐マイスター
日本ソムリエ協会ワイン検定講師

■著書
「発酵塩レモンのヒミツ」永岡書店

お料理、お菓子、フランス語のプライベートレッスンも随時お受けしております。
お問い合わせはどうぞお気軽に♪

ご質問は直接以下メールアドレスまでご連絡頂くとよりスムーズです。
hatsumi.goto@gmail.com

サロン情報

「Le Petit Four(ル・プティ・フール)」

Le Petit Four 小さなオーブン、大きなよろこび

サロンの名前、Le Petit Fourには二つの意味と願いをこめて名付けました。

プティフール(*複数形です)とは、食事の後に出される小菓子のこと。
お料理の終わった後、火が残ったオーブンで焼いた小さなお菓子が始まりだそう。

フランス語でfourはオーブンの事でもあります。家庭にある小さなオーブンからもさまざまなお料理やお菓子を作る事が出来ます。

フレンチ=大変、難しそう、おうちで作れない、そんなイメージががらっと変わるような、手軽でヘルシー、何より美味しいお料理をどんどん紹介していきたいと思っています。

またフランスへの旅行を更に楽しめるようなベーシックなフランス語とメニュー、ショッピングにフォーカスしたユニークなレッスンも開催しています。今度の旅が美味しくて満足になるよう応援致します。

ジャンル:

家庭料理、フレンチ、薬膳、スペイン、エスニック、健康食、洋菓子、ワイン、チーズ、おもてなし

サロン特長:

初心者歓迎、平日開催、土日開催、お友達同士歓迎、男性参加OK、少人数制(6人以下)、予約制、各種イベントあり、お酒の提供あり

所在地:

東京都杉並区

ホームページ、ブログ:

http://www.hatsumi-823.com

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レシピ

オリーブとハーブ入りプロヴァンス風牛肉のドーブ
オリーブとハーブ入りプロヴァンス風牛肉のドーブ
材料
(4人分)
・玉ねぎ 中1/2個(100g)
・にんじん 小1/2本(60g)
・セロリ 1/3本(40g)
・グリーンオリーブ 40g
・オリーブオイル 20cc
・にんにく 1かけ
・白ワイン 200cc
・水 400cc
・チキンブイヨン(粉末) 大さじ1
・フォンドボー(市販小分け品) あれば15g
・牛もも肉薄切り 300g
・塩胡椒 少々
・薄力粉 少々
・ローリエ 1枚
・タイム 2本
・ズッキーニ 小1本
・なす 1cm厚×4枚
・ドライトマト (あれば)千切り少々
・タイム少々

作り方
  1. 玉ねぎ、にんじん、セロリ、オリーブは3mm角程度の細かいみじん切りにする。にんにくは皮と芯をとり、潰す。
  2. 牛もも肉は軽く塩胡椒して、一枚ずつ端から巻いて楊枝で留める。薄力粉少々をまぶす。
  3. ズッキーニは1cm厚さの輪切りにする。
  4. 厚手の鍋ににんにく以外の野菜とオリーブオイルを入れ、弱火でじっくり焦がさないよう炒める。
  5. 白ワイン200ccを加えてアルコールを飛ばし、にんにくを加える。水400cc、チキンブイヨン、フォンドボーを加えて沸騰させ、弱火にする。ローリエ、タイムを加える。
  6. 牛もも肉の周りを油を少々しいたフライパンで焼き、4.に加える。
  7. 同じフライパンに油を足して輪切りのズッキーニを両面焼いて鍋に加える。
  8. 最後になすをじっくりと柔らかくなるまで両面焼く。(*鍋には加えない。)
  9. 15分ほど煮たら火を止め、蓋をしてしばらく置く。必要であれば塩少々、白胡椒でアセゾネする。
  10. 器に焼いたなす、煮込んだ肉を載せて煮込みソース、ドライトマト千切りとタイムを添える。