コンセプトとニーズを大切に

「L’atelier Plaisir(ラトリエ・プレジール)」主宰 中村薫さん

インタビュー連載 第4回

今月のサロネーゼは、スカイツリーを見上げる、東京都墨田区でお料理とテーブルコーディネートの教室「L’atelier Plaisir(ラトリエ・プレジール)」を主宰する中村薫さん。 美大を卒業後に渡英しヨーロッパの様々な文化に触れ、帰国後に料理の研鑚を積み、お教室をスタート。 身近な食材で作る和洋中の基本料理~おもてなし料理を、季節に合わせたテーブルコーディネートと共に学べるレッスンは満席が続きます。 今回は、桜満開の2017年4月上旬に行われたレッスンとインタビューを4回にわたりご紹介します。 最終回は学生時代のお話や、お教室を主宰する上で大切にしていることについてうかがったインタビュー後半です。

掲載日:2017/5/22(月)

中村薫さん

中村薫さん

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英国留学での体験


――社会人になる前のお話をうかがいます。
美大をご卒業されたとのことですが、どのようなことをお勉強されていたのでしょうか?


中村さん 大学では基礎デザイン学科というところにおりました。
デザインを分けずに総合的に学ぶということで、写真からシルクスクリーンまで幅広く学びました。
また色彩学の中で、気持ちを落ち着ける色や組み合わせについても学びました。


中村薫先生1

美大やイギリスで学んだ知識が活かされたテーブルコーディネート


――なるほど!今回のテーブルコーディネートについても、ホームページで拝見した過去の作品も、様々な色を使っていても落ち着いた印象であったり、テーマは異なっていても全体を通して統一感があるなと感じました!
そして大学をご卒業後にイギリスに留学をされたとのことでしたが、その時のお話についてもお聞かせください。


中村さん Christie’s Educationというオークションの会社が運営する学校に留学しました。
授業でオークションの場に行くこともあるのですが、その時に数々の骨董品に触れる機会がありました。
また現地のホームパーティーに呼ばれることもしばしば。皆さん古いものを大切にして、それを使って綺麗に食卓を飾っているんです。
国を越えて美術館巡りもしましたね。

――現地で様々な本物に触れてきた経験がお教室に活かされているのですね!
今でも美術館に行かれるのでしょうか?


中村さん 行きますね。特にアール・デコが好きです。またモダンデザインも好きなので、コンランショップなどセレクトショップにもよく行きます。


ご家族の協力


――古き良きものと、流行をうまく取り入れたコーディネートの理由がよく分かりました。
続いて生徒さんについてうかがいます。どのような方が多いですか?


中村さん 最初は2008年に品川でお教室を開きました。その頃からいらしてくださる方もいらっしゃいます。
生徒さんにホームページを作ってもらったのですが、そちらを見て来てくださった方もたくさんいらっしゃいます。
あとDreamia Clubのサイトを見て来てくださった方もいらっしゃいますよ。

――それは嬉しいです!有り難いことに、Dreamia Clubのサイトを見てお教室にいらした方は良い方が多いという話をよくうかがいます!


中村薫先生2

長年通うファンもいる人気教室、その裏にはご家族の協力がありました


中村さん 本当にそうですね!
主婦の方から様々なご職業の方、また先程申し上げたようにお教室運営をされている方などがいらっしゃいます。
私も家庭にいながらにして、様々な方とつながり、色々なお話を聞くことができて楽しいです。

――お教室をはじめるにあたり、ご家族のご理解はいかがでしたか?

中村さん 主人が帰宅時間が遅い仕事をしていることもあり、子供ができたらおうちの中で働いてほしいという要望がありました。ですので、私が自宅料理教室をやりたいという相談をしたら、ぜひとプッシュしてくれました。

――それは嬉しいですね!

中村さん そうですね、主人には色々なかたちで助けてもらいました。
お教室開設当初は金銭面のサポートもしてくれました。でもちゃんと帳簿をつけて、何れは自立できるように支援してくれたんです。
お教室で忙しい時は積極的に子供の面倒を見てくれたり、レッスン前に掃除機をかけてくれたり、本当に助かります。


生徒さんの声を大切に


――お教室を始めてみていかがでしたか?

中村さん 始めて良かったと思います!やはり様々な方と出会えることが私にとっては大きいです。
生徒さんの中には、私の人生の目標となるような方がいらっしゃったり、子育ての先輩で、子供の受験や反抗期についてアドバイスをくださったりする方もいらしてありがたいです。


中村薫先生3

中村さんのお人柄をあらわすような親しみやすく、和やかな雰囲気のお教室


――お教室運営で大切にされていることはなんでしょうか?

中村さん まずはコンセプトを大事にすること。私の場合は「テーブルコーディネートを敷居の高いものと捉えず、ほんの小さな工夫で身近におもてなしを楽しんで頂くこと」です。

それと同時に生徒さんのニーズを捉えること。コンセプトは大切にしつつも、生徒さんの立場に立って臨機応変に対応していくということも必要です。例えば今回の「キッシュ・ロレーヌ」について事前に生徒さん達のご意見をうかがったところ、気軽に作れるやり方を教えてほしいという要望が多かったので、生地から作ることよりも冷凍パイシートを使う方法にしました。

あとは他の教室とどう差別化を図るかということ。私は下町生まれでおしゃべりも大好きということで、よく生徒さんから親しみやすい、面白いと言っていただけます。そういう自分らしさを大事にするように心がけています。


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終始にこやかに楽しそうにインタビューに答えてくださった中村さん。その姿はとても自然体で、お話をうかがっていると気持ちがほっとします。お教室のコンセプトと同じく、ちょっとした工夫でご自身の日々の暮らしについても楽しんでいる様子が目に浮かびました。

インタビュー・テキスト=阿部麻里子、窪田みゆき
写真=原田圭介

プロフィール

中村薫さん

中村薫さん

武蔵野美術大学卒業
Christie’s Education Modern Art Studies 修了
大学卒業後渡英、ヨーロッパの文化に触れ、各国の料理やおもてなしに興味をもつ。帰国後は日系、外資系企業にてエグゼクティブアシスタントとして勤務する傍ら、老舗料亭をはじめ、数々の料理教室に通い、フードコーディネーター、食育インストラクターの資格やテーブルコーディネートのディプロマを取得。
自宅でのホームパーティーが話題となったことをきっかけに、2007年より自宅にてお料理教室をスタートさせる。
長女出産後、2年の充電期間を経て、2012年より教室を再スタート。
普段の生活の延長線上にあるきどらないおもてなしを提案している。

サロン情報

「L’atelier Plaisir(ラトリエ・プレジール)」

「Plaisir」とはフランス語で「喜び」という意味。特別な食材を用意したり、難しい調理法は必要はありません。
暮らしの中に溶け込むテーブルコーディネートや手軽なお料理も、ほんの少しの工夫と手間を加えれば、華やかなおもてなし空間に変わります。
日常の中で、小さな幸せを感じる時間がもっともっと増えますように。
毎日のお料理を小さなエッセンスで喜びに変える・・・そんなお手伝いができればと思っています。

ジャンル:

家庭料理、日本料理、イタリアン、フレンチ、中華、韓国、スペイン、エスニック、おもてなし、テーブルコーディネート、ナプキンワーク

サロン特長:

初心者歓迎、平日開催、土日開催、お友達同士歓迎、子連れOK、少人数制(6人以下)、予約制、各種イベントあり

ホームページ、ブログ:

http://latelier-plaisir.com/

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レシピ

キッシュ・ロレーヌ
キッシュ・ロレーヌ
材料
(22cmタルト型)
・パイシート 1枚
・ベーコン 50g
・グリュエ-ルチーズ 35g

A
・全卵 2個
・卵黄 1個
・牛乳 80ml
・生クリーム 130ml
・塩 小さじ1/4
・胡椒・ナツメグ 各適量

作り方
  1. パイ生地をタルト型に敷いて冷蔵庫で30分休ませる。
  2. 1の生地にクッキングシートを敷き、タルトストーンをのせたら180度のオーブンで10分、下焼きをする。タルトストーンとクッキングシートを外し、再びオーブンで5分焼く。
  3. ベーコンを1cm幅に切り、Aをよく混ぜる。
  4. 下焼きしたパイ生地にベーコン、チーズを散らす。卵液を流し入れ、180度のオーブンで20分焼く。