心も体も元気になれるレッスン

_SSP8398top.jpg

蒲原泉(かもはら いずみ)さん

インタビュー 連載第2回

今月のサロネーゼは、福岡「ピースフルルーム」の蒲原泉さんです。「体によくて、つくって、食べて、楽しい家ごはん」のアイデアを盛り込んだ「旬菜健美料理教室」が開かれているご自宅サロンにうかがいました。取材は2月の寒い時期で、体があたたまるお料理がテーマでしたが、5月は「初夏のヘルシーイタリアン」。こちらもおいしそうです!(毎週月曜更新)

掲載日: 2010/5/24(月)

●調理の主役は生徒さん

_SSP7752.jpg「はじめましょうか!」 蒲原さんの一声で皆さんキッチンへ。調理がはじまります。

 それぞれの担当がいつの間にか決まっていて(後でうかがうと、キッチンに移動して目の前の食材に手をつけているだけなのだそう)、それぞれ下準備にかかります。

「これは何センチくらいに切るんでしたっけ?」
「干ししいたけは戻しますか?」
「このボウル使っていいですか?」と、矢継ぎ早に繰り出される質問に、蒲原さんはここでも急がず騒がず、丁寧に答えます。

「先生、ニンジンありますか?」「はーい出しまーす。こちらに置きまーす」
「オリーブオイルもお願いしまーす」「はいはーい!」
 アシスタント役もばっちりです。

_SSP8313.jpg 取材に慣れられた生徒さん方があちこちでおしゃべりをはじめると、キッチンが一気ににぎやかになりました。

 蒲原さんは、皆さんの会話に耳を傾け、血液型の話に「えっ!ほんとですか!?」と目を丸くしたり、おとりよせの塩の話題で「これ、蒸かしたお芋に振ってみたらおいしかった!」と盛り上がり、生徒さんの作業をさりげなくチェックしては「そうそう、そんな感じです」と声をかけたり。

 生徒さんと仲間のように楽しむスタンスと、目配りをきかせて的確にガイドする先生役のバランスが絶妙です。

豚まんの皮づくりを担当する生徒さんが「責任重大! 先生!」とSOS。
「はいはいっ!」と蒲原さんが急行すると、皆さんの注意は自然とそちらに向かいます。

「粉の中心にくぼみをつくって…そうそう……ぬるま湯を少し……ハイッそれで粉をかけて、またくぼみをつくって…そうですっ…それを何度か繰り返してください」 生徒さんが安心して作業を続けます。

 トントントンとまな板の音も小気味よく切りものが進み、豚まんの皮が混ぜられて発酵を待つのみとなる頃、大豆の五目煮の銅なべから白い湯気が勢いよく上りはじめます。
 うーん、よい香りです! 体にいいものと、香りだけでもわかります。

●蒲原さんのおすすめいろいろ

_SSP7768.jpg 見学していて「これはいい」と発見したのは、「オーガンジー」。シースルーの衣類にも使われる、目の粗い生地。このオーガンジーで野菜のみじん切りを包んで水気を絞ります。
 豚まんのニラの水きりに使われていたのですが、布巾より絞りやすく、汚れ落ちもすっきり。乾きも早いので手入れがラクそうです。これはすぐにでも真似したいところ。

 蒲原さんが熱心に語られていたのが、干したしょうがの皮。知らなかったらポイと捨ててしまいそうな風情ですが、これがよい風味づけになるそうです。

 木のまな板にもこだわりが。
「はじめてこちらに来たとき、まな板の香りがすごくよくて感動しました」と生徒さんも気づいていた、工房アイザワのヒノキのまな板は、板の反りを防ぐ加工がなされている良品でした。

 切りものがひと通り終わったら、まな板はきれいに洗い、窓際に置いたざるのうえで干されます。「おばあちゃんちの縁側」で見たような、ちょっと懐かしい光景です。

 工房アイザワの銅なべは「ちょっと高めでしたけど、煮物もなにもこのなべでつくると味が違うんです。手放せません!」と、蒲原さん絶賛の一品。

 低速ジューサー「ローベジ・ジューサー」もおすすめの品。
 低速回転で摩さつ熱が少ないので、熱に弱い栄養素や酵素を破壊せずに野菜やくだものをしぼれるもの。秋口から冬にかけては、毎朝20分ほどかけてニンジンジュースをつくられるのが日課だそうです。

 入れておくと塩がまろやかになるという、唐津・光山窯の塩つぼもかわいらしくて、使いやすそうです。

 調理グッズは、奇をてらわない、確実に使いやすい安心感がただよう品物がそろっていました。
「こちらに来るとついつい真似して買いたくなってしまいます」と生徒さん。こんな良品ぞろいでは、そうなるのは仕方ありません。

●「風邪をひかなくなりました」

_SSP7835.jpg にぎやかな調理実習が終わり、盛り付け(片付けも同時進行)、テーブルセッティングと進み、試食がはじまったのは14時。

 試食中に生徒さんのお話をうかがってみましょう。

「ホームページにあった先生のコンセプト――無理せず、楽しくつくれるレシピ。繰り返しつくって食べているうちに、自然に体が健康になるというのがいいな、と思って通い始めました。
 月に1回、4年ほど続けていますが、体調は確実に変わりました。季節の変わり目に必ず風邪をひいていたのですが、ここに来るようになってからひかなくなりました。
 続けられているいちばんの理由は、先生のふんわりしたお人柄が好きだからだと思います」

「教室のコンセプトがはっきりしているからでしょうか、同じように食と健康に興味のある生徒さんが集まるので居心地がいいです。 はじめて来る方は、先生がひときわ丁寧にフォローしていらっしゃるので、そのあたりも安心」

「月謝がお安いのもうれしいところ。しかも、使う食材も調味料もいいものばかり」

「生協の雑誌に先生の記事を見つけて、おもしろそう!と通いはじめました。 最近血圧が…とお話すると、それならトマトがいいですよとか、ズバッと教えてくださるので助かります」

「先生は体にいいものに主眼を置かれつつ、それ以外は食べちゃダメではキツイよね、ともおっしゃって。そのバランスが私にはしっくりきます。できることからはじめたらいいよ、とおっしゃってくださるので気分がラクです」

 試食後、生徒さんが後片付けを終え、レッスン終了となります。


 帰りがけに、レッスンがはじまったとき「ちょっと風邪気味で」と寒そうに背中を丸めていらした生徒さんが、見るからにポカポカと頬を染めていました。
 「おかげさまで体があったまりました!」と背筋を伸ばして明るい笑顔を見せる生徒さんに、蒲原さんも「それを聞いてホッとしましたー!」とうれしそうです。

 次回は蒲原さんのインタビューをお届けします。

(次回へつづく)

インタビュー=深澤真紀(タクト・プランニング
テキスト=橋中佐和(タクト・プランニング
写真=下村しのぶ

プロフィール

profile2kabahara.jpg

蒲原泉(かもはら いずみ)さん

Peaceful Room主宰

食生活アドバイザー。フードコーディネーター。食養士。二男の母。

家族の体調不良を食事で改善した経験などから食べ物のチカラに目覚め、、多方面で勉強を重ねる。
2005年より料理界の重鎮:檜山タミ氏に師事。

地域の公共施設で開いていた料理教室が評判となり、自宅教室を開くようになる。

「おいしい」「食べることが楽しい」「作ることも楽しい」を大切に、時候に合ったヘルシーな食卓を提案中。
KBCテレビ「アサデス。」に出演(~2006.9)
RKBラジオ番組に出演。雑誌やクリニックなどへのレシピ提供。西部ガスクッキング料理教室講師。直前組織の料理教室講師。食品メーカーのレシピ開発。