#01 細巻きのテクニック
デコ巻き寿司では輪郭を海苔で表現することが多いため、小さな細巻きを多用します。
デコ巻き寿司のルーツは、千葉県房総各地に伝わる郷土食「太巻き寿司」「祭り寿司」です。古くから冠婚葬祭や集まりのときのごちそうとしてふるまわれてきました。千葉県は海苔や米の産地で、四季で移り変わる美しい風景や豊かな食材が、巻き寿司の断面に美しい図柄を描く食文化を育んだと考えられています。
デコ巻き寿司は、農村に伝わる伝統柄や技法、集まりのときにふるまうための食材の量などを、現代家庭で気軽に楽しめるようにアレンジして生み出されました。動物や花、季節のモチーフなどポップでキュートな図柄を取り入れ、海苔巻きの直径や長さを短くし、誰でもうまく完成させることができるようレシピや分量を詳細化しました。
デコ巻きすしインストラクターの養成を行う日本デコずし協会は、2012年12月に設立され、これまでに800人のインストラクターを育成し、日本全国から海外にわたるまで、この素晴らしい郷土食文化を広めています。
日本デコずし協会
デコ巻き寿司では輪郭を海苔で表現することが多いため、小さな細巻きを多用します。
海苔が嫌いなお子さんや外国人の方には、カリフォルニアロールのように酢飯を外側に出す技法を使用します
かまぼこや竹輪、ソーセージ、チーズスティック、玉子焼きなどを図柄のパーツとして使用するため、食材の特性に応じた加工方法があります
複雑な図柄をバランスよく表現するために不可欠なのが組み立てです。断面の完成図を想像しながら作成したパーツをつみあげていきます
デコ巻き寿司をきっかけに仕事の幅を広げた人たちがたくさんいます。炊事場や火力を使わないためカルチャースクールでも大人気です。手軽に楽しめる日本の食文化体験として、旅行代理店から依頼を受けて在日留学生や訪日外国人にワークショップを展開したり、ご当地キャラクターや企業キャラクター、ロゴなどの図柄の巻き寿司制作の依頼を受けたりする人もいます。テレビや雑誌、タウン誌などから取材のオファーもたくさん来ています。
薬膳料理教室でデコ巻き寿司をとりいれていただいています。技術を習得すれば自分の料理教室コンセプトにあったデコ巻き寿司レッスンを展開することができます。
日本デコずし協会は、レシピの開発、インストラクターの育成、国内外への情報発信を通じて、日本の寿司文化、米食文化、ホビークッキングの発展に貢献していきます。巻き寿司をはじめ、いなり寿司、てまり寿司といった家庭寿司文化を発展させていくために設立されました。“デコずし”は、巻き寿司、いなり寿司、手まり寿司、ちらし寿司といった家庭料理としての寿司文化が「見せる」「楽しむ」要素をもつことで生まれました。“デコずし”はパーティやひな祭り、お弁当などさまざまなシーンで家庭や仲間とのコミュニケーションを活発にしてくます。海外では日本の食や芸術性のシンボルとして活躍してくれることでしょう。
日本デコずし協会(東京都渋谷区恵比寿) http://deco-sushi.com/