中村奈津子の肉じゃが

暑い日が続きますが、こういう時こそ美味しい栄養のあるお食事をいただくことで、
楽しく夏乗り切りたいと思います。

 

私の料理教室では基本の家庭料理をお教えしています。
旬のお材料を使って、心を込めて作ったお料理は心も身体も健やかにしてくれます。

 

今回は教室のメニューの中でもトップスリーに上る人気の肉じゃがのレシピをご紹介します。
一部メディアには「結婚できる肉じゃが」や「幸せになれる肉じゃが」と
異名を頂いております自慢のレシピになります。

 

たかが肉じゃが、されど肉じゃが、究極に美味しく作る方法を
高名な料理人の方々などのお知恵を頂きながら50年かけて
ブラッシュアップしたレシピです。

 

 

■肉じゃが(約4人分)

・材料
牛薄切り肉 100g
じゃがいも     大2個
玉葱          1/2個
人参          1/2本
しらたき(あく抜き) 100g
絹さや         20g
出し汁 約200ml

酒・みりん・砂糖  各大さじ2.5
醤油           大さじ3
植物油          大さじ1

① 牛肉は一口大に切る。じゃがいもは皮をむき、同じ大きさ、形の6等分に切って
水にさっとさらす。しらたきは適当な長さに切る。玉葱は薄切りにし、
人参はじゃがいもより一回り小さめの乱切りにする。

② 鍋に植物油を入れて、玉葱、人参、じゃがいも・しらたきを軽く炒める。

③ 酒・みりん・砂糖を入れて、出し汁をひたひたくらいの水量まで注いで、
牛肉を加える。一煮立ちしたら牛肉のアクを取り除く。(以降はアクは取らない)

④5分経ったら醤油をいれて落としぶたをして中火で根菜にちょうど
火が通るまで煮含める。途中、牛肉は火が通ったら取り出しておく。

⑤野菜類と牛肉を皿に盛って、塩茹でした絹さやを添える。

 

ポイント
・肉じゃがは牛肉から出る旨味でじゃがいもなどを煮る料理なので、
切り落としなどで構わないので、できるだけ上質な牛肉を使う。
(脂が多くても肉質が良ければ構わない)
・牛肉から旨味が出にくくなるので、牛肉は炒めない。
・じゃがいもの大きさが違うと煮崩れたりする要因になるので、
大きさは揃える。
・ひたひたの水量で落し蓋をして中火で触らずにちょうどに
火が通るまで煮れば、煮崩れることはないので面取りは必要ない。
・出し汁は二番だしでも、牛肉や野菜から旨味が出るので水でも構わない。
・野菜からでるアクには野菜のうまみが含まれるので取らない。
・醤油を入れた以降は煮崩れを防ぐため、決して混ぜない。
・牛肉は煮すぎると固くなるので、ちょうどに火が入ったら取り出す。

 

色々細かく書いておりますが、実は手がかからずに、一つ鍋ですべてが完了する
一番簡単なレシピなのです。

 

野菜の面取りもする必要がなく、落とし蓋をしたら放っておけば
出来上がるので、ポイントさえ押さえれば初心者の方でも失敗なく、
絶品の肉じゃがが出来上がります。

 

お料理のレシピは100人の料理家がいれば100通りのレシピがあると
いわれるほど千差万別です。
けれどよくそのお料理の本質を考えると、何が必要な手間で、
不必要な手間なのかが分かってきますので、その上でレシピを
選んで頂くとお料理上手に近づけると思います。

 

美味しいお料理で素敵な夏をお迎えください。