『おうち料理が好きになる料理教室』

「サロンドマリー」主宰 川口かな江さん

インタビュー連載 第2回

今月のサロネーゼは、三重県四日市市内で、今年16年目となるイタリア料理教室「Kitchen Ciao!」を主宰する川口かな江さん。お教室のコンセプトは、『おうち料理が好きになる料理教室』。イタリア料理教室ですが、和食や幅広いお料理に応用できるテクニックや知識も学べると、長年通い続ける方が多数です。定期的に開催している子ども向け教室など外部講座も満席が多く、最近は故郷でもある京都でのお教室も好評です。
今回は、1月中旬にイレギュラーで開催された味噌づくりレッスンの模様と川口さんのインタビューを4回にわたりお届けします。第2回目はレッスンレポート後半です。

掲載日:2018/2/13(火)

川口かな江さん

川口かな江さん

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発酵の魅力もたっぷりと


大豆がきれいに潰れたら、塩切りした麹を少しずつ混ぜ込んでいきます。
うまくまとまらないときは、とっておいた大豆のゆで汁を足しながら、米麹の粒が均一になるようにし、そして、丸めて保存容器に入れていきます。

「今の時期に味噌作りをする理由がありますか?」

「はい、あります。味噌はアルコール発酵をしていくのですが、気温が高い夏場は発酵が進みます。今の時期に仕込んで成分を分解させておいて、夏の暑い時期に発酵するのが理想的なんです。他の時期でももちろん作れますが、今の時期がちょうどよいと言われています」

質問にも丁寧に応え、さらに、出来上がるまでの扱い方や保存方法についても細かくたくさんの情報を伝えていかれます。
発酵の力に皆さんもなるほど、と感心しきり。出来上がりがますます楽しみになります。

川口かな江先生1

発酵の不思議な力や魅力もたっぷり伝えられます。自分で作る味噌の味が早くも楽しみ!


「丸めてからすきまなく入れ、そして広げていきます。こうして入れる理由は、空気を入れたくないからです。空気が入ると雑菌が入りやすいので気を付けてくださいね」

川口さんの説明は、必ず”理由”がつきます。

「だからわかりやすいんです!なぜそうするか、をしっかり教えてくださるので、なるほどと理解して覚えることができます。なかなかこんな風に教えてもらえる教室はありません」

と生徒さんが教えてくださいました。

理由がわかるから、覚えられる


「皆さんお疲れさまでした!出来上がりましたね。では、ちょっと重いですが玄関に置いておいてください。次は味噌を使ったお料理にうつります」

今日は味噌作りをして、そして、味噌を使ったお料理を学ぶ内容です。
メニューは、『味噌W使いのクリームシチュー』『納豆ドレッシング』『もちもち味噌パンケーキ』『オレンジ味噌チョコ』の4品。

「こんなに教えてもらえるのですねー!」

味噌作りに加えて、一ひねりある興味深いメニューに皆さんも興味津々なご様子。

「では納豆ドレッシングから作っていきます。先ほど作った味噌を玄関に置いてくださいと言いましたが、実は納豆を使うからなんです。納豆菌はとても強い菌だと言われていて、例えばお酢や醤油などもそうですが、麹を使う蔵人達は納豆を食べないと言われています。そのため、なるべく遠くに置いてもらったのでした。

では作っていきますね。材料を混ぜるだけなのですが、玉ねぎを多めに入れているので、作ってから少しおいたほうが味がなじんで美味しくなります。いま作るものと、昨日作ったものを食べ比べてみましょう。
今日はサラダにかけて試食していただきますが、人参など甘みのある食材ととてもよく合います。保存は冷蔵庫で一週間くらい大丈夫です」

「ほんとですねー!一日おいたほうがまろやかです。美味しい!」

川口かな江先生2

食べ比べや、作る途中の味見も。必ず調理の”理由”も伝えられ、納得して覚えることができます


「では次にクリームシチューです。小麦粉を混ぜるだけの作り方ではなく、今日はホワイトソースを作っていきます。ホワイトソースは難しくて面倒だと思われがちなので、冷たい牛乳で美味しく失敗なくできるやり方を考えました。今日は、お味噌を使って白ご飯にあうシチューにしたかったので、豆乳を使いますね。

最初に鶏のミンチですが、常温に戻しておいて、塩と味噌を入れて混ぜ合わせ、できれば1時間ほど置いておきます。そうすることで味噌が鶏肉のお互いのたんぱく質同士が固まるのを助けるので、つなぎを入れなくても鶏団子がまとまります。茹でるときに固い気がするかもしれませんが、つなぎに卵白を入れた時よりふわっとして美味しいのでお楽しみになさってください」

味噌の特性をいかした調理方法を、ここでも理由を添えてしっかり教えていかれます。他にも応用できるポイントもたっぷりです。
ホワイトソースも、覚えやすくて失敗なくできる配合や、作り方のコツをたっぷりと。ツヤがあってぽってりした美味しそうなホワイトソースが出来上がってきました。

「これなら失敗せずにできますね、ホワイトソースに自信が持てそう!」

生徒さんが嬉しそうにおっしゃいました。

「早く家で作ってみたい!」ワクワクが生まれるレッスン


野菜の茹で汁もとっておいてシチューに使うことで栄養分を逃さず全ていただけることや、ローリエを引き上げるタイミングなどなど、一つ一つの作業についても説明がなされます。
次々に「へー!」と思う情報が伝えられるのですが、その理由に納得するので、しっかり覚えられます。

管理栄養士でもある川口さんのメニューは、栄養面もしっかり考えられた食材の組み合わせ、メニュー構成なのも嬉しいところ。また、食材の持つ”機能”をいかした調理法など、1回のレッスンでとてもたくさんの知識を得ることができます。

「では最後に生チョコです。味噌教室だから無理やり味噌とチョコを合わせていると思うでしょう?(笑) 実はとっても相性が良いのです。そんなにいいチョコでなくても、赤味噌を入れるとびっくりするくらいコクが出て美味しくなるんですよ。失敗なく作るポイントは・・・ 」

バレンタインも近いとあって、早速作ってみたい、というお声が聞こえました。

残りのお料理も完成し、お皿に盛り付け、お楽しみの試食タイムです。

川口かな江先生3

「たくさんの知識を持ち帰って、おうち料理を楽しんでほしい」そんな思いが込められています。


「いただきまーす!」
「美味しいー!」

私も試食させていただきましたが、味噌が入っているとは気づかないほど。
味噌は主張しないけど、味にコクや広がりを持たせてくれ、また、合わせることで食材の成分を変えるなど、味噌の新たな使い方や知らなかった機能を知ることができました。

試食の間にも、味噌作りや食べごろについて追加の情報があり、また、川口さんが作った1年前の味噌を見せてもらい、その色の進化に驚いたり。

生徒さんが、、「こんなに納得できる料理教室はほかにない」と教えてくださった理由をしっかり体感しました。
味噌を作って・アレンジを知り・試食して、味噌の魅力をたっぷり学べた充実の、大満足のレッスン、料理の楽しみが広がり、早速家で作ってみたい!とワクワクしました。
コンセプト通り、『おうち料理が好きになる料理教室』でした。

次回は、お教室の開催情報や、開始までのストーリーをうかがったインタビュー前半をお届けします。どうぞお楽しみに!

(次回へつづく)

インタビュー・テキスト=窪田みゆき
写真=蟹江宏樹

Q&A人気サロネーゼに7の質問 Question

サロン/教室名の由来は?
私が大好きな場所 Kitchen と、イタリア語で最もよく使われる単語Ciaoを合わせました。

サロン/教室の特徴、コンセプトは?
『おうち料理が好きになる料理教室』です。
イタリア料理教室ですが、和食にも応用できるテクニックや知識も教えています。
栄養バランスを考えた、材料も手に入りやすいものを使ったレシピなので、おうちに帰ってすぐに作りたくなる内容をお届け出来るように工夫しています。

どんな生徒さんが多いですか?
5歳から70代と幅広い生徒さんがいますが、一番多いのは40代の女性です。

レッスン情報(開催頻度やクラス内容、料金、定員など)
一番主になっている三重の自宅の教室は、2か月に1度メニューが変わり、16回ほどレッスンしています。
イタリアの一般家庭で出てくる、前菜、パスタ類、メイン、ドルチェを1回に作ります。
半分はデモンストレーション、半分は実習という形式です。
レッスン料は3500円からで、定員は内容にもよりますが6名です。
それ以外に京都でも定期的にレッスンを、長いお休みには子供お菓子教室、ワンシーズンに1回子供の料理教室を行っています。

レッスン中、心がけていることどのようなことですか?
第一は安全である事、安心できる事。
次に、生徒さんが求めているのは何か、常に気を配るようにしています。
料理教室に来て頂いている理由を考え、それに応えられる様に動いています。

人気の高いメニューは?
おうちにある材料で パパっと作れるパスタ料理が人気です

初めて通ってみたい方へ、申込方法や持参するものは?
申込方法はHPやブログに 申込先があります 当日はエプロンをご持参ください。
あとお腹減らしてきてもらう事が一番大事です。



プロフィール

川口かな江さん

川口かな江さん

管理栄養士及び製菓衛生士。
イタリアに洋菓子の留学の経験があり、帰国後自宅でお菓子教室を主宰。
しかし、本格的な洋菓子よりも留学中にホームステイ先で学んだ簡単に出来る家庭料理の方が評判になり、イタリア料理教室に変更。もちろん、料理教室でも簡単に出来るドルチェも紹介しています。

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