大切なのは、ぶれない軸と創意工夫

「料理教室クオリア」主宰 小野孝予さん

インタビュー連載 第4回

今月のサロネーゼは、横浜市内で「料理教室クオリア」を主宰する小野孝予さん。 健康に配慮した家庭料理を軸に、日本文化の特徴である季節感、気配り、おもてなしの心を取り入れた料理教室は、実用的なうえお料理とおもてなしがトータルで学べると、多数の生徒さんが通います。 素敵なレッスンの模様と小野さんのインタビューを4回にわたりご紹介します。 最終回はお教室運営の工夫やこれからの夢などを伺ったインタビュー後半です。

掲載日:2015/6/22(月)

小野孝予さん

小野孝予さん

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お料理だけでない、通う理由づくり


――お教室をはじめてみていかがでしたか?

小野さん とても得るものが多く、はじめて良かったと思っています。
専業主婦だった私が社会復帰出来て、生徒の皆さまに愛され、応援して頂けることに感謝しています。

また、生徒の皆さまだけでなく、料理家や企業の方々など様々な人と?がることが出来たのも、やはりお教室をはじめたからこそ。こうして取材を受けたり、イベント、TVやラジオなどにも出演する機会がもらえるようになったりと、自分の幅も活動の幅も広がりました。

――お教室運営やレッスンで心がけていることや工夫していることがあれば教えてください。

小野さん 料理だけを学ぶのであれば、こうした自宅教室ではなく、技術を学べるところがたくさんありますよね。でも自宅教室にきてくださるということは、料理だけではない何かを求めていらっしゃるのだと思うのです。
私の場合、テーブルセッティングやお花、音楽など、料理以外のことも大切に考え、トータルでコーディネートして皆さんをお迎えするようにしています。

料理教室という看板ではありますが、忙しい毎日から少し離れてリフレッシュでき、月に1回のお楽しみの時間にしていただきたいと思っています。

また、私自身も主婦で、日々の家庭の食事をどうしようかと悩みますので、皆さんの気持ちはよくわかります。そんな同じ視点を大切にしています。


小野孝予先生1

五感で学べるのは自宅教室ならでは。ただの”調理”ではなく、心豊かになる食空間を丸ごと提案


――リフレッシュでき、きちんと持ち帰られる知識が学べ、センスが磨かれる時間、生徒さんにとってきっと貴重ですね。

小野さん 生徒さんの中には主婦でお仕事もしていてとてもお忙しい方もたくさんいらっしゃいますが、少しでも心安らぐ時間になればと思います。

レッスンでは、気持ちは焦っていても(笑)、笑顔と余裕の表情でいられるように努力し、生徒の皆さまが退屈しない説明を心がけています。
また、皆さんが平等に調理に携わり、試食時も全員が会話に加われる雰囲気作りと、時間内に終了することもいつも心がけています。


“モダンシノワ”の提案


――ネットショップの運営もされているのですね。

小野さん はい、「モダンシノワ」という、シノワテイストのテーブルウェアを販売するネットショップの店主もしています。

西洋磁器に手描きする絵付けを長年自分のライフワークとしていて作品をためてきたのですが、それをレッスンでお出しすると生徒さんにとても好評で、販売してほしいというお声をたくさんいただくようになりました。

様々な作品の中でもシノワテイストのものが一番人気があり、そこで、”モダンシノワ”をコンセプトに、食器やカトラリー、テーブルリネンなどテーブルウェアを扱うネットショップを始めました。


小野孝予先生2

手描き絵付け皿の作品と、通販サイト「モダンシノワ」で人気の商品の一部


――こちらに飾られている食器も手描きでしょうか。温かみがあり、美しくてとても素敵です。

小野さん ありがとうございます。シノワズリーの作品は、その独特の色使いや描かれるモチーフの中に、ノスタルジックな優しさと斬新な個性があります。
懐かしくも不思議な質感に引き込まれる、それがシノワの魅力だと思います。

――暮らしの中に愛着ある品があることは、心を豊かにしてくれますね。


10年目に向かって


――いまも勉強を続けていることはありますか?

小野さん ワインとチーズについてはずっと学び続けています。ワインはソムリエ、チーズはチーズプロフェッショナルの資格を持っていますが、奥が深い世界ですので一生勉強だと思っています。
そのほか、懐石料理も継続的に学んでいます。


小野孝予先生3

お教室運営で大切なことはまず「人間力と誠実で真摯な姿勢」。自分の強みの認識も


――もうお教室を始めて9年とのこと。お教室運営にとって大切なことはどんなことでしょうか。また、これから始めたい方へアドバイスがあれば教えてください。

小野さん 大切なのは、まず人間力と誠実で真摯な姿勢だと思います。
そして、今お教室もたくさんありますので、自分の強みと、何を提供したいのか、自分のテーマは何なのか、を自身で理解しておくことも大切だと思います。

また、ぶれない軸と創意工夫、相反するようですがこの二つも重要だと思います。
私は料理に関しては一貫して「家庭料理」という軸でぶれずにやってきましたが、それに加えて、毎回様々な創意工夫を心がけています。

あと、時間の使い方を上手にすることも大切だと思います。私も忙しいとつい睡眠不足になったり、無理をしてしまいがちですが、体が資本です。健康であるためにも、頑張りどころと休むところのバランスの取り方の工夫は必要ですね。

――最後に、これからの夢やお教室の展望を教えてください。

小野さん 来年でお教室を始めて10年になります。普段自分の夢を語るのは苦手なのですが(笑)、節目の年でもありますので、自分の料理本が出せたら良いなと思います。

また、料理だけでなく、食空間を含めた幅広い仕事に取り組んでいきたいと思います。将来的には、自分のオリジナルのお皿や調味料の販売ができたら面白いですね。

――素敵ですね。夢が叶いますように!そしてこれからますますのご活躍をお祈りしてます。今日はありがとうございました!

小野さん こちらこそありがとうございました!


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来年でお教室を始めて10年目になる小野さん。これからも変わらない軸をベースに、常に新しい工夫とアイデアを取り入れ、素敵な家庭料理と食空間を提案し続けていかれることでしょう。大切な節目を迎えて更なるご活動の広がりが楽しみです。
和やかな雰囲気の中、料理と食空間を彩る演出が学べる素敵なお教室、ぜひ皆様にもおすすめです。

インタビュー・テキスト=窪田みゆき
写真=原田圭介



プロフィール

小野孝予さん

小野孝予さん
料理研究家

株式会社クオリア社長
料理教室クオリア主宰
通販サイト【モダンシノワ】店主
ソムリエ(日本ソムリエ協会認定)
きき酒師(日本ソムリエ協会認定)
チーズプロフェッショナル
(チーズプロフェッショナル協会)
フードコーディネーター
テーブルコーディネーター
など

航空会社に在職中、各地の滞在先で本場の味や様々な食材に出会い、次第に食や料理に興味を持って研究し始める。
また田崎真也氏に師事し、ソムリエ、きき酒師の資格を取得。退社後は家事、育児の傍ら、ポースレインぺインティングを中心に磁器への絵付け技術とテーブルコーディネートの勉強を始める。
佑成陽子クッキングアートセミナーで料理、レシピ開発、フードスタイリングを学び、料理教室のアシスタントを経験後、2006年夏、自宅にサロンスタイルの料理教室を開設し現在に至る。
各種料理イベント(日本橋三越、玉川高島屋)やメディア(NHKTV、ラジオ文化放送、ラジオFMサルース)などにも出演。
2010年秋、シノワテイストのテーブルウエアネットショップ【モダンシノワ】オープン。
http://www.modern-chinois.com

サロン情報

「料理教室クオリア」

横浜のはずれ、都会の喧騒から離れて自然環境に恵まれた講師自宅のダイニングキッチンで、少人数制サロンスタイルのレッスンを行なっています。
手軽に手に入る食材と調味料を使って、健康に配慮した簡単に作れる家庭料理を毎月ご紹介します。
日本文化の特徴である季節感、気配り、おもてなしの心を取り入れたアイデアも満載です。特別な日やおもてなし時にも役立ちます。おしゃれな食卓で、楽しくおしゃべりしながらの美味しい試食タイムも好評です。
30代~60代主婦のご参加が中心です。
パーティ形式のワインとチーズのレッスンも不定期開催しています。
日本の伝統の知恵と美、東西、対極の感性をバランスよく生活に 組み入れ、「人に良い」食と食空間作りを出発点に、「人が主」の心地 よい住まい作りへと広げた、健やかで安全、健康で美しい”くらし”を実現します。

ジャンル:

家庭料理、ワイン、チーズ、おもてなし、テーブルコーディネート、ナプキンワーク

サロン特長:

初心者歓迎、平日開催、土日開催、お友達同士歓迎、少人数制(6人以下)、体験教室あり、予約制、駐車場あり、駅近(徒歩10分以内)

所在地:

神奈川県横浜市青葉区

ホームページ、ブログ:

http://www.qualia-cooking.com/

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レシピ

にんじんの中華風すり流し
にんじんの中華風すり流し
材料
(4人分)
・にんじん 2本
・生姜 1/2片
・白飯 大さじ2
・水 3カップ
・紹興酒 大さじ1
・ごま油 大さじ1
・中華だし 大さじ1/2
・花椒 少々
・塩 適宜
・茹でグリーンピース 適宜

作り方
  1. 【野菜を切って炒める】
    にんじんは皮をむいて2~3cm角か細切りにし、生姜はみじん切りにする。鍋にごま油と生姜を入れ、弱火で炒める。香りが出たらにんじんを加え、中火で2~3分炒める。
  2. 【煮て上げる】
    1に水を入れて熱し、沸騰したら中華だし、紹興酒、白飯を加える。15~20分中弱火で煮てにんじんが軟らかくなったら、ハンディーブレンダーで滑らかにする。花椒を加えて塩で味を調え、器に盛ってグリーンピースをのせる。

<アドバイス>
白飯は濃度を付けるために入れています。紹興酒の代わりに日本酒でもOKです。
麻婆豆腐や坦々麺などの四川料理に欠かせない中華スパイス「花椒」(中国語読み ホワジャオ、日本語読み かしょう)の正式名称は、「華北山椒」(かほくざんしょう)と言います。日本の山椒と同属異種なので、区別するために「四川山椒」や「中国山椒」とも呼ばれます。日本でも比較的手に入り易くなりましたが、なければ入れなくても結構です。
彩りに旬のグリーンピースを使いましたが、細ネギ、パセリなどご家庭にある緑の野菜でOKです。