パン作りを通して心のゆとりと家族のしあわせを

「しあわせパン教室 ブラウニー」主宰 小笹友実さん

インタビュー連載 第4回

今月のサロネーゼは、大阪・吹田市で天然酵母パン教室『しあわせパン教室プラウニー』を主宰する小笹友実さん。「自家採取した天然酵母で作るパン作りをご自宅でも楽しんでいただけるように」と工夫された丁寧なレッスンは評判を呼び、毎月1日に募集開始となるその月のレッスンはすぐに満席になってしまうほど。天然酵母で作るパンの楽しみを広げる大人気のレッスンの模様とインタビューを4回にわたりご紹介します。最終回はお教室運営に込めている思いなどうかがったインタビュー後半です。

掲載日:2013/3/25(月)

小笹友実先生

小笹友実さん

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家庭にある設備でできる、喜ばれるパン作りを伝えたい


――出張先のパリでパンの美味しさにひかれ、退職してパンの道を選ばれたとのこと。ドラマティックですが、パン教室を始めてみていかがでしたか?

小笹さん お教室を通じて、たくさんの方と知り合えるのがとても楽しいですし、やはり良かったと思います。
収入の部分でいうと会社員時代と比べて若干想像と違うところもありましたが、全て自分の責任ですので大変ではありますが、やりがいがあります。

――毎月募集からすぐに満席になってしまうほど人気のレッスンですが、心がけていることや、レッスンを通じて伝えたいことなどありますか?

小笹さん できるだけ家庭にある設備で家族が喜ぶおいしい天然酵母パンを作れるようになっていただきたいと思っていて、製パン理論にも重点をおいた内容を心がけています。

また、教室に通うということはただ単にパンを作るということではありません、普段お忙しい方にも、ここではレッスンの流れにのってパン作りを楽しむことでリフレッシュできたり、普段と違うゆとりの時間になるようにと思っています。
お一人でお越しの方も多いので、居心地が悪くないように会話をふっていくことも心がけています。

あと、予定時刻どおりに終了することも目指しています。守れないことが多いですが・・(笑)

小笹友実さん

妊婦さんにも優しく配慮するなど、生徒さん思いのレッスン。安心して参加できる工夫もいろいろ


――レッスンを拝見していても、わかりやすい説明に加えて細やかな配慮をされていて、快適なレッスン時間を作っていらっしゃるのを感じます。
また、貴重品ロッカーを設置されるなど生徒さんへの気配りも素晴らしいですね。


小笹さん みなさんのコートやお荷物はとなりの部屋に置いていただいているのですが、レッスン中は見えない場所のため、安心してレッスンに集中していただけるように小さいですが貴重品ロッカーを置いています。

――生徒さんに安心してレッスンに参加していただく環境を作ることは重要ですね。

“ゆったりとやさしい気持ち” になれる時間を提供


――小麦粉や砂糖など、材料もこだわっていらっしゃるのですね。

小笹さん はい、小麦粉はもちろん、砂糖や副材料もできる限り安全なものを仕入れるように心がけています

小麦粉は主に「春よ恋」を使っています。北海道産小麦で、豊かな風味が特徴です。モチモチ感があって引きの強い食感が楽しめ、伸展性が強く、しっかりしています。

砂糖は、サトウキビから蜜を分離しただけで精製工程に至る前の「粗製糖」を使っています。より原料に近いこの粗製糖を使うと甘さだけでなく様々なミネラルが旨みをプラスしてくれ、とても奥の深い味わいのパンが作れます。粗製糖はなかなか手に入りづらいので、今は砂糖の業者さんから直接買わせていただいています。
もちろんグラニュー糖や粉糖はお菓子作りには欠かせませんので、これらの精製糖もいろいろ揃えて、目的と用途によって使い分けています。

小笹友実さん

材料にはしっかりこだわりを。体に優しくておいしい材料選びは生徒さんにも喜ばれています


――お教室で人気のパンはなんですか?

小笹さん 米麹を発酵させて作る「酒種」という発酵種をつかったパンが人気です。あと、ランチでお出しするピザも喜んでいただいています。召し上がらないで持って帰って家族やお子さんに食べさせたい、という方も多いです。

――いろいろな発酵種で作るパンが学べるのも楽しいですね。

小笹さん そうですね、天然酵母は生き物なので育てるのにちょっとコツが必要で、酵母菌は寒い冬にはゆっくりと、暑い夏は大急ぎで活動するなど、季節や温度によって育つスピードも違います。育つのを気長に待ってパンを作るわけですが、育てる人によってさまざまな味わいが生まれるのも魅力です。

天然酵母のパン作りは、無理な力でこねたり温度管理の必要はありません。少し時間はかかりますが、”ゆったりとやさしい気持ち” になれます。

――よくパン作りは癒しの時間、とおっしゃる方も多いですよね。自然のリズムで育つ酵母や生地と接する時間は、忙しいときにこそ貴重なものかもしれません。

家庭でできる素朴でおいしいものづくりの提案を


――今も勉強を続けていることはありますか?

小笹さん パン作りに関しては、できるだけプロのセミナーに参加するようにしていて、いろいろ学んでいます。

――もう9年近くお教室を続けていらっしゃいますが、教室主宰者に必要だと思うことはなんでしょう。

小笹さん そうですね、「ここに来たらいいことがある」と思ってもらえる何かを常に考えることでしょうか。あと、代わりがいない仕事ですので、病気やけがをしないよう体調管理がとても大事だと思います。

小笹友実さん

「ここに来たらいいことがある」と思ってもらえる教室作り。パン作りが癒しになる楽しい時間


――そうですよね、お教室運営は目に見えない仕事が多く体力も必要ですし、健康第一だと思います。それでは最後に、これからの夢やお教室の展望を教えてください。

小笹さん 将来的には、もう少し規模を拡大してイーストを使ったクラスなどもやってみたいと思っています。また、どなたかと組んでお料理やお菓子などパン以外の講習を開催したり、いろいろな情報発信ができるスペースが持てたらな、と思います。

あと、できればパン作りの本を出版し、家庭でできる素朴でおいしいものづくりの提案をするのも夢です。パンだけでなくパンとあうお料理やスープなどもご紹介できたらいいですね。出版を通してもっとたくさんの人に情報を発信できたらと思います。

――お教室のパンがたくさんの方に親しんでもらえたら素敵ですね。
今日はありがとうございました!

小笹さん こちらこそありがとうございました!


「パン作りとともに、パンを作るゆったりとした時間を楽しんでほしい」「手作りのパンで家族がしあわせな気持ちになってほしい」――そんな思いをこめて一回一回のレッスンに丁寧に向き合っている小笹さん。これからもここから沢山の『しあわせなパン作り』の輪が広がっていきそうです。
パン作りに初挑戦の方にももっと上達したい方にもおすすめな素敵なレッスン、ぜひ参加してみてください。


インタビュー・テキスト=窪田みゆき
写真=伊藤裕司

プロフィール

小笹友実さん
『自家製酵母のしあわせパン教室ブラウニー』主宰

会社員時代に出張先のパリでパンのおいしさに感動し、そのおいしさを自分でも作りたいと思い、パン作りの道に入りました。その後偶然に出会った天然酵母パンのおいしさ、楽しさに魅了され、天然酵母パン工房で就業の後、自宅教室を主宰。現在は自家製酵母のパン作りに特化した教室を運営しています。
家庭でもきちんとおいしくパン作りをできるよう、製パン理論にも重点をおいたレッスンを心がけています。生徒様は関東や九州、四国、遠くは海外からもお通いくださっています。

サロン情報

自家製天然酵母のしあわせパン教室ブラウニー

たくさんの方に天然酵母のパン作りの楽しさを知っていただきたくて教室をはじめました。

同じレシピを使っても、作る方によって味、風味がまったく違ってくるパン作りは
酵母を育てるところから本当にわくわくと楽しく
毎朝、酵母にも「おはよう」と声をかけてあげて一日がはじまる、まさに「子育て」のような感覚です。

じっくり発酵時間もとりますので、レッスン中は日頃の忙しさを少しわすれ、のんびり楽しく過ごしていただき、自分にも時間のプレゼントをしてあげてください。


ジャンル:

パン

サロン特長:

初心者歓迎、平日開催、土日開催、お友達同士歓迎、体験教室あり、予約制

所在地:

大阪府吹田市

ホームページ、ブログ:

ホームページ:http://www.happybrownie.net/

レッスン情報:

パンの発酵時間を利用して、パンによくあうサイドメニューのご紹介をしています

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レシピ

レシピ
「イングリッシュ・マフィン」

材料
・強力粉(春よ恋)  150g
・レーズン酵母中種  60g
・水   100g
・バター  10g
・粗糖   4g
・塩    3g
・コーングリッツ  適量
計量する

  1. ボウルに小麦粉、塩、粗糖を入れる。
  2. パン種をラップにとる。
  3. 水、バターをはかる。
作り方

  1. こねる:小麦粉→水→パン種→バターの順番にいれ、菊ごねする。やや柔らかめに
  2. 一次発酵:28℃ 3.5時間
  3. 分割:65gに分割しゆるめに丸める
  4. 成型:手で軽く広げ、コーングリッツをまぶしつける
  5. 二次発酵:型に入れ28℃ 1.5時間
  6. 焼成:軽く霧を吹き天板をかぶでガス180℃、電気200℃で13分