「ホストも楽しめるホームパーティ」とは

 

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佐藤 紀子さん

インタビュー連載 第3回

今月のサロネーゼは、東京・港区のご自宅で『SugarLab.』を主宰する佐藤紀子さん。OL,ワインバーのオーナーシェフを経て、ご主人の転勤で駐在したアメリカ・サンディエゴで料理教室をオープン。帰国後は、アメリカで培った「ホストも楽しめるホームパーティー」のノウハウと、おもてなし料理&テーブルコーディネートを伝える他にないレッスンを展開。
キャンセル待ち多数の、佐藤さんの魅力あふれる『SugarLab.』のレッスンにお邪魔してきました。

掲載日:2010/12/20(月)

『SugarLab.』について

――レッスンお疲れさまでした!まずは、『SugarLab.』のことを教えて下さい。どれくらいの頻度でレッスンを開催していますか?

佐藤さん 月に6回、木曜日と土曜日の11時~15時に行っています。定員は1回6名です。

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――どんな生徒さんがいらっしゃいますか?

佐藤さん OLさんや主婦の方が多いですが、20代~70歳手前の方まで、幅広く来て下さっています。
きっかけは、生徒さんのご紹介や、ブログを見て申し込んで下さる方がほとんど。
サンディエゴで教室をしていた時の生徒さんで、ご帰国後また通って下さっている方もいらっしゃるんですよ。

――「ホームパーティのプランニング術」と料理、テーブルコーディネートが学べるんですね。

佐藤さん はい、「ホストも楽しめるホームパーティ」をテーマに、ホストも一緒に楽しむための段取りや事前~当日の準備を含め、パーティのプランニング術や演出とともに、カリフォルニアテイストのお料理とテーブルコーディネートをお伝えしています。

『SugarLab.』をオープンしたきっかけ

――『SugarLab.』をオープンしたきっかけを教えてください。

佐藤さん 最初に料理サロンをオープンしたのは、主人の転勤で約3年間住んだ、サンディエゴでした。友人や知人を招いて開いていたホームパーティが好評で、周囲の駐在の奥様方から「お料理を教えて」と言われて始めたのがきっかけです。

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最初は14人くらいの生徒さんでスタートしたのですが、だんだん口コミで広がって・・子連れで通えるクラスも作りましたし、たくさんの方が来て下さって楽しかったです。

――以前からホームパーティのプロでいらしたのですね。

佐藤さん 元々日本にいる時からホームパーティは好きでよく開いていましたし、実は、アメリカに行く前の数年間、赤坂で姉とワインバーを経営していたんです。私は料理を担当していて、そこで段取り良くお料理をお出しする経験を積んでいました。

――そして日本に帰国後、東京で再開されたのですね。

佐藤さん そうなんです。帰国前から、東京に帰っても絶対また料理サロンをやりたい!アメリカで培った、ホストも一緒に楽しむパーティスタイルを広げたい!と思っていて、それができる住まいを一生懸命探したんです。運よく見つかって、すぐに再開しました。

 

OLからワインバーオーナーへ



――OLからワインバーオーナーへ転身されたとはすごいです!

佐藤さん いえいえ・・ワインバーをオープンする前は企業に勤めていたのですが、結構ハードな仕事だったんです。なので、仕事のあと吉祥寺のバーで一人で飲むのが最高にリフレッシュできる貴重な時間でした。今でいう「おひとりさま」ですね(笑)
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そのお店のサービスがとても心地よくて、いつも癒されていました。だんだん、私もいつかこんな風に、食べることや飲むことを通じて人に喜んでもらえる仕事をしたいな、と思うようになり、どうせなら、大好きなワインを楽しんでいただけるお店を開きたいな、と

――そして実現されたのですね。

佐藤さん お店の経験はなかったのですが、同じくワイン好きの姉と一緒に開こう!と決め、二人で貯金をして、赤坂に小さなお店を借りてオープンしたんです。
狭いお店ではありましたが、おかげさまでとても沢山のお客さまにお越しいただいてました。芸能人や政治家の方も多かったですね。

そこで料理を作って・出して、と注文を一人でこなしていました。

段取り良く作ること、タイミング良くお出しすること、そしてお客様のフォローなど、このときの経験がとても役立っています。

――なるほど、その経験も「ホストも楽しめるホームパーティ」術に活きているのですね。

 

ホストこそ楽しもう!

――サンディエゴでの暮らしで培ったことは?

佐藤さん ホームパーティに参加する機会がよくあったのですが、パーティ上手なアメリカ人の方が多くてとても勉強になりました。

例えば、ポットラックパーティの場合、ホストがゲストに持ってきてもらう料理を指定して、前回は前菜担当だった方に次回はメイン料理をお願いするなど、ゲストの負担が平等になるようにするとか。

皆が不公平感なく楽しめるさりげない配慮や、パーティ中の演出、そして、ホスト自身が楽しむことの大切さを学びましたね。

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――ホスト自身も楽しむって素敵です。

佐藤さん そうですよね。日本でもホームパーティは身近になってきましたが、ホストも一緒に楽しむスタイルはまだまだ広がっていないんじゃないかな、と思うんです。つい準備や当日のおもてなしに手いっぱいになりがちですが、でもホストこそ一番に楽しむべき!

本来おもてなしって、自分の料理の腕前を披露することでも、ごちそうを参加者に振舞うことでなくて、ホストもゲストも全員が平等に楽しむのが本当のおもてなしだと思うんです。

――共感します。

佐藤さん ですので『SugarLab.』では、ホストも参加者も楽しむためのコツやポイントをお伝えしてるんです。

おもてなしを大変なことだと思わずに楽しむ方が増えて欲しいな、と思っています。

 

平等に楽しい雰囲気作り

――そういえば、生徒さんを下の名前でお呼びされるのですね。

佐藤さん そうなんです!名字ではなく、必ず下の名前でお呼びしています。

と言うのも、名字だとどうしても堅苦しくなりますが、下のお名前だと、不思議とリラックスして生徒さん同士も親近感が湧きますし、より個人をリスペクトしていると感じていただけると思うんです。

外では「○○さんの奥さん、○○ちゃんのお母さん」という立場の方も、ここではみんな同じ仲間であり、ちょっと日常を忘れた時間にもしていただきたい、そんな思いも込めています。

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――素敵なことですね。

佐藤さん 参加者みんなが楽しめる雰囲気を作るのも、ホストの役目のひとつですね(笑)。

――レッスンでも、作業の量や内容がなるべく平等になるように、また、生徒さんが楽しみながら作業されるように配慮されているのを感じました。

佐藤さん はい、それもとても気をつけているところです。

作業は、なるべくペアでしていただくようにしています。協力しあっていただくことで、仲良くなれますし、初めて参加する方でもすぐに溶け込んでいただけるんです。

ホストもゲストも全員が楽しめることが本当のおもてなしと語る佐藤さん。目に見えない細やかな配慮の詰まったレッスンは、いまや大人気で予約が取れないほど。一言一言からその人気の理由を感じました。



次回は、レッスン構築の工夫やこれからの夢など、インタビューの続きをお届けします。

次回へつづく

 

前回インタビューはこちらから


インタビュー・テキスト=窪田みゆき
写真=菊池友理
 

 

 

プロフィール

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佐藤 紀子さん

食卓クリエーター
おもてなし料理&テーブルコーディネート教室SugarLab.主宰

1969年生まれ。幼少の頃から料理上手な母や伯母の影響で、料理や器に興味を持つ。
実践女子短期大学生活文化学科卒業。
結婚を機に会社を退社し、懐石料理・イタリアン・カフェ(Sweets)にて修行を積む。
ワイン通の姉と2人で赤坂にワインバーを開店。
夫の海外転勤に帯同し、カリフォルニア・サンディエゴに居を移す。2007年春より「おもてなし料理教室 SugarLab.」を始める。
2009年6月に日本へ帰国。
アメリカで培った「ホストも楽しめるホームパーティー」のノウハウを多くの方に広めたい!という一念で9月より自宅にてサロン形式のおもてなし料理&テーブルコーディネート教室SugarLab.を開講。「料理を盛り付けてこそのテーブルコーディネートである」という信念のもと、華やか且つ実用的なテーブル作りを教授している。

その他ラジオ出演・企業向けレシピ開発・タイアップ商品についての執筆、出張料理教室の講師など依頼多数。

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