平島陽子さんのこだわりの世界

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平島陽子(ひらしま ようこ)さん

インタビュー 連載第4回

大好きだったお菓子づくりを「教えて」と頼まれ、特別な気負いもなくはじめられたお教室。「20年ぐらい続いているかしら?」とさらりと笑う平島陽子さんの「La vie delicieuse Yoko’s Cooking Class」にお邪魔し、平島さんが伝えたい「おいしい生活」のアイデアを見て、うかがってまいりました。

掲載日: 2010/04/05(月)

●今はMacにはまっています

_SSP8982.jpg――お忙しい平島さんですが、習い事もたくさんされていて。ブログにもよく書かれていらっしゃいますがMacを習っていらっしゃる。

平島 そうなんです。生徒さんと環境が同じほうがいいと思ったので、パソコンをはじめたときはWindowsユーザーだったんですが、Macのほうがかっこいいじゃないですか!

――ええ(笑)。

平島 だからWindowsのサブマシンとして使おうと思ってMacを導入したんですが、Windowsの入ったPCがある日突然壊れて。
 Macを真剣に勉強しなくちゃ!と思ったときに、周りにMacユーザーがいなかったので、お店に相談したら、年会費だけで毎週、自分の知りたいことをマンツーマンで教えてくれるというプランがあって、それで習いに行っています。
 
――じゃあ今はすっかり一人前の(!)Macユーザーでいらっしゃる?

平島 うーん、Windowsで気に入って使っていたソフトがMacでは動かなかったり、ちょうどいいソフトがなかったり、まだ不都合はありますが、楽しんで使っています。

  レッスンで使うプリントや、レッスンの最後にお渡ししている前の週の写真入りレシピ、それからペーパーアイテムなんかも全部手づくりしています。

 パソコンの前に一日中いても飽きないくらいで、「趣味=パソコン」と断言できるくらいハマッています(笑)。

――機械ものがお好きなんでしょうか。調理器具もこだわっていらっしゃるし。

平島 そうですね。家電も好きです。

――パソコンのほかに、習字も習いに行かれて。

平島 もう10年ぐらいは続けているかしら。年数だけは長いんです(笑)。この4月にも展覧会があって出品することになっています。あまり練習ができていないので本当は出品したくなかったんですが…。

 もともと習字を始めたのは、料理教室でお品書きを書いたり、プレゼントのラッピングに使ったりしたいなと思ったのがきっかけで、「自分の作品がほしい!」と思ってはじめたわけではありませんでした。
 もちろん満足のいく作品ができるとうれしいですが、習字がうまくなること、賞を取ることを目標にはじめたわけではなかったの。あくまで生活の中で使えるプラスアルファとして、ですね。

 今教えていただいている先生がとても自由にやらせてくださる方なので、あまり決まりごとがなく、特にはじめの頃は筆遊びみたいな感じで、はがきを書いたり、テーブルランナーをつくったり、いろいろやらせてもらっています。

(…といって、別室から百人一首を書いたランナーを持ってこられる。渋いデザインでとてもすてきです。)

 

●海外へ行かない理由

_SSP8952.jpg――それから「メシールの会」という活動もされていますが、これは?

平島 (笑)。友人で福岡の料理研究家の先生方でおいしいものを食べに行ったり、料理のおいしいちょっと贅沢な旅館やホテルに泊まる会です。
食べることに興味がある人同士だと、おいしいものを食べた喜びが大きくなるので、楽しいですよ。もう3年くらい続いています。
 何度も言いますが、私は食空間をトータルに演出するのが好きで、雰囲気づくりをして人を招いて食事をするのが好きなだけで、料理自体は「研究家」と言うのはおこがましい…と思っているんですが…(笑)。

 今のところ行き先は日本国内だけなんですが、「今度は海外に」というご意見もあって…。

――先生は実は海外には行かれたことがないとブログで知りました。

平島 ないんですよ(笑)。
 なぜ行かないかには理由がありまして!(きっぱり) 私、ブランドものにはそれほど興味はないんですが、雑貨がすごく好きで。ですから、「もうここには来ないかも」と思ったらたくさん買ってしまうと思うんです。それが怖いので海外には、とくにフランスには行かないようにしてます。

――珍しい心配ですね(笑)。てっきり飛行機が怖いか、長時間のフライトがお嫌いな方なのかと。

平島 飛行機も怖くないし、フライトが長かったら寝ちゃうから問題ないんです。新婚旅行でも寝てしまってひんしゅくを買ったぐらいで(笑)。

 海外に行かないのは、買い物のしすぎが怖いからなんです。
 ブランドもののバッグとかなら、日本でも買おうと思えば買えるじゃないですか、でも雑貨は「ここでしか売ってない」と思うから、ついつい買いすぎてしまいそうで。

――また買いに来よう!と計画を立てるのが楽しいんじゃないですか。ぜひ海外にも行かれてください。

平島 そうですね、行ってみます。メシールの会のメンバーからも「海外に行きましょう」と言われていて。
 ただ心配なのは、「物に引き寄せられる」ことがあるんですよ。東京でも、福岡の店でも、行くとちょうどほしかったものが「今日、入荷したんですよ」みたいな。だから余計に怖いんですよねー(笑)。

――それはむしろ幸せなことです、平島さん(笑)。

平島 それから、お教室をやっているので、いざ買うとなると10客とか大量になってしまうのも危険で…(笑)。
 

●こだわらないと気がすまない

_SSP8481.jpg ――今日、平島さんのお仕事を拝見して感じたのは、「なぜそこまで?」というこだわりぶりでした。

平島 そうですか!?

――ええ。今日は生徒さんがお1人、風邪でお休みされましたが、その方のために用意されたお持ち帰り用のお料理もきれいな箱に詰めて、リボンまで付けられて。
 それに、今日のテーマ「バレンタインデー」にちなんでハートのモチーフがあちこちに散りばめられていて、しかもそれに関して特別な説明をするわけでもなく。

平島 そうですね、生徒さんが「あ!」と気づかれたらご説明はしますけれど。
 やるとなったらとことんやりたいタイプなのかもしれません。

――ご家族は1ヶ月、このハートのモチーフの中で過ごされるわけですが、反応はいかがですか?

平島 もう慣れているので何も言いません(笑)。
 私はクリスマスが大好きなので、12月は一番熱が入ります。これでもクリスマス好きが弱まってきたんですが、それでもあれもこれも飾りたくて、自分でも疲れてしまうくらい(笑)。

 ただ、ハートのグッズも探して買っているわけではないんですね。ハートはクリスマスにもバレンタインデーにも使えるので、買い物に行って目に付くと買っている、という感じです。

――それにしても、平島さんはラッピングやコーディネートにも、オリジナルのアイテムをつかわれて、かなり凝られています。

平島 本で見る以外は、他の方のコーディネートを見る機会も少ないので、自分のこだわりがどの程度のものなのかが、客観的にはわからないというのもありますね。

――平島さんはふた手間くらい多いと思います。

平島 そうなんですね!(笑)。自分が納得できるところまでやらないと気がすまない性格なので…仕方ないですね。

――これからもぜひとことんこだわってください! 生徒さんも「先生は手を抜かないところがすばらしい」と言っていらっしゃいましたし。

平島 それはうれしいですね。



 主婦でありながら、趣味に仕事にとお忙しい平島さんの1日はこんな感じです。

 

●レッスンのある一日のスケジュール

5時~6時 起床→シャワー。朝食、お弁当づくり
8時 朝食
8時半 アシスタントの妹さん到着。レッスンの準備(下ごしらえ、掃除など)
10時半~14時前後まで レッスン
*クラスによって試食後のおしゃべりが夕方まで続くことも。
レッスン後、買い物や翌日の準備
19時ごろ~ 夕食
時間がばらばらな家族の夕食の準備が終わると趣味のパソコン時間。
やりだして止まらなくなると朝までパソコン、ということも。
1時ぐらいまでにはなるべく寝ようと思っていらっしゃるそうです。

 

●キッチンは一番好きな場所

_SSP8537.jpg――平島さんの今後の目標、短期目標をうかがってもよろしいでしょうか。

平島 そうですね…あ、海外へ行きます!

――(笑)ぜひ。

平島 4月、書の展覧会が開催される施設にパスポートセンターもあるので、展覧会のついでにそこでパスポートを取ります(笑)。

――それがいいです。では長期的な目標、夢はなんでしょう?

平島 これは…できるかどうかわかりませんが、お店のプロデュースというお仕事はいつかできたらいいなと思います。
 自分が「こういうテイストの店に行きたいな」と思うことってあるじゃないですか、そういう店を自分でつくれたらすてきですね。

 こんなシェフに、こんなお料理をつくってもらって、というところから考えて、店内のコーディネートもこだわってみたいです。やるとしたら和食のお店かしら。

――最後にうかがいます。先生にとってキッチンとは。

平島 キッチンは一番好きな場所です。

――即答ですね。一番多く時間を過ごされる場所でもある?

平島 そうですね。でも、最近はパソコンの前で過ごす時間もかなり増えているかもしれない(笑)。

――(笑)。

平島 今はとにかく写真の整理が大変で。たくさん撮ってしまった写真をとりあえずどうにかしなくてはいけないので(笑)。それが終わればまた、キッチンで過ごす時間を増やせると思います。
 パソコンでつくるレシピカードもペーパーアイテムも、お料理があってこそですから。

――なるほど。 今日はありがとうございました。

(おわり)


 

インタビュー=深澤真紀(タクト・プランニング
テキスト=橋中佐和(タクト・プランニング
写真=下村しのぶ

 

プロフィール

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平島 陽子さん

La vie delicieuse Yoko’s Cooking Class 主宰

西部ガスクッキングクラス常任講師
福岡にて料理教室を主宰。
結婚を機におもてなし好きが高じて教室をスタートさせ、主宰歴、約22年となる。
 

 

レシピ

ココアクッキー(34個分)
 

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材料

無塩バター・・・70g
砂糖・・・50g
卵黄・・・1個分
牛乳・・・小さじ2
薄力粉・・・80g
ココアパウダー・・・大さじ4
ザラメ糖・・・大さじ6
 

作り方
  • ボウルに室温でクリーム状に柔らかくしたバターと砂糖を入れ、泡立て器で白っぽくなるまで撹拌する。
  • 卵黄と牛乳を(1)に加えて混ぜる。
  • 薄力粉とココアパウダーを(2)にふるい入れ、ゴムべらでサックリ混ぜあわせる。
    混ざりにくい時は手で混ぜる。
  • (3)の生地を2等分して、それぞれ2cm角の棒状にのばす。
    バットにザラメを広げ、生地を転がしてまぶしつける。
  • (4)をラップでピッタリ包み、形を整える。
    固くなるまで30分ほど冷蔵庫で生地を休ませる。
  • ラップを外し、暑さ1.5cmの輪切りにする。
    クッキングシートを敷いた天板の上に3cmほど間隔を開けて並べる。
    160℃のオーブンで30~35分焼く。
    網の上で完全に冷ます。